トレイルランニングシーンで多く活用されるジャケットは、大きく分けて3種類。一つはウルトラライトと呼ばれる100g前後のウインドシェル。マウンテンハードウェアはわずか53gの「ゴーストウィスパラーアノラック」を発売して話題をさらいました。もう一つは荒れた天気にも対応できる完全防水のシェル。そして、秋から冬にかけて最も活用するシーンが多いのが防風機能に特化したいわゆるウインドストップのシェルです。マウンテンハードウェアは「AIR SHIELD(エアシールド)」という独自のシステムで展開しています。防水透湿の「DRY.Q」同様、使用用途によって「エリート」「コア」「アクティブ」という三つのカテゴリーに分けられます。トレイルランニング用のアイテムは、最も激しい動きに適合した「AIR SHIELD アクティブ」が採用されています。
ウエアの内側。左がニット素材、
「AIR SHIELD アクティブ」は素材の名前ではありません。トレイルランナーが最高のパフォーマンスを発揮するためにパネルごとに最適な素材を組み合わせ、一つのシェルができあがるわけですが、その製品全体のシステムの総称と捉えてください。気温が下がった条件下でも、汗ばむ場所は最大限に透湿し、外からの風は遮る。さらにランニングの動きを妨げないストレッチ性と軽量性を追求しています。2012F/Wの商品で言うと「エフュージョンパワージャケット」と「エフュージョンパワー1/2ジップ」、ボトムでは「エフュージョンパワータイツ」に採用されていて、HXT(トレイルランなどのアクティブスポーツ対応のカテゴリー)のメインテクノロジーとなっています。ちなみに、商品名は似ていますが「エフュージョンフーデッドジャケット」は完全防水の「DRY.Qアクティブ」なのでお間違いなく。
ウエアの内側。左がニット素材、
右が3レイヤーの防水透湿素材。
ニット部分に負けないくらい
しなやかで、ストレッチ性がある。
■コロンビアスポーツウェアジャパン(マウンテンハードウェア) http://www.mountainhardwear.jp
では、商品を見てみましょう。一番風を受ける身体の前面は、軽量でストレッチ性の高い3レイヤーの防水透湿素材を採用。脇から背中、腕の裏側は運動性と通気性に長けたパネルを配置しています。フルシームの防水ではありませんが、ガードして欲しい部分にはしっかりガードし、残りの部分は通気性と運動性、軽量性を最大限に発揮することで、全体としてバランスのとれたトレイルランニングに最適なシェルに仕上がっています。もちろん、リフレクターは随所に配置。さらに、「AIR SHIELD アクティブ」の最大の特徴は、着用した瞬間から透湿性が最大限に発揮されること。従来の透湿素材は衣服内の湿気が飽和に近い状態になって初めて等質効果が発揮されましたが、「AIR SHIELD アクティブ」は着ればすぐに等質効果を実感できるのです。
秋から冬にかけては、自然状況によりどんなレイヤリングで走るかが悩みどころです。「AIR SHIELD アクティブ」を用意しておけば、多くの条件下で快適に走ることができるはずです。ぜひ一度試していただきたいシステムです。
EFFUSION POWER JACKET
エフュージョンパワージャケット
■価格/¥18,900(税込)
■特徴
・機能性と快適性を高める素材配置
・ジッパー付きチェストポケット
・サムループ付きのカフ
・裾にデュアルドローコード
■素材/ボディ:アクティブソリューション3Lジャージー(ポリエステル100%) パネル:ストレッチテックテリー(ナイロン65%、ポリエステル22%、ポリウレタン13%)
■サイズ/ Men's S - L Women's XS - M
■重量/ Men's 336g(M) Women's 300g(M)
■着丈/ Men's 69cm(M) Women's 64cm(M)
■カラー
Men's 010(Black) 471(Collegiate Navy) 858(Russet Orange)【写真】
Women's 495(Dragonfly) 538(Iris)
■コロンビアスポーツウェアジャパン(マウンテンハードウェア) http://www.mountainhardwear.jp