昨年のUTMFチャンピオンで、今年もは惜しくも2位となったフランスのジュリアン・ショリエ選手。そしてUTMF女子5位(昨年は2位)の鈴木博子選手のインタビューです。
ジュリアン・ショリエ(JULIEN CHORIER)
UTMF出場にあたっての今年の戦略は?
「フランスは今年雪が多く、トレーニングがあまりできず、UTMF前の調整は難しかったです。しかし、その中では最善を尽くしました。とくに戦略は考えていませんでしたが、ロードではスピードが落ちるのが判っていたので、最初のトレイルでは少し飛ばしました。
原選手に抜かれたときは彼が速くてびっくりました。その後は、彼に追いつこうと言うよりは自分のリズムを保つように心がけました。実は、その後はセバスチャン選手と友達のように話ながら走ってしまい、優勝すると言う目的を忘れかけてしまったのが悪かったかもしれません(笑)。でも、すごく楽しいレースでした」
シューズは何を履きましたか?
「最初は「S-LABセンス」で走ろうかと思ったのですが、結局「S-LABセンス ウルトラ」を履きました。ほとんどぶっつけ本番に近い感じでしたが(笑)。理由は、「S-LABセンス」にはない土踏まず部分の滑り止めが「S-LABセンス ウルトラ」にはあるからです」
UTMFを2回走ったわけですが、一言でいうとどんなレースですか?
「山がものすごく急だと言うことと、平地はものすごくフラットだと言うことです。全体の雰囲気としては、私にとってUTMFは神秘的なレースと言うことができます。神秘的な山、富士山の周りを走ることは、神秘的な日本の文化に触れることです。日本人は他人を尊敬し、気遣う気持ちを持っています。そういう日本の文化が好きです。また、日本食も大好きで、フランスにいても日本食をよく食べています」
どんなコースが得意ですか?
「ロードの練習をあまりしていないせいもあるのですが、私はフラットで走れるコースよりも山登りと山下りが連続するコースが好きです」
普段はどんなトレーニングをしていますか?
「1時間に7km - 15kmのペースで1回3時間、1週間に4回くらい走るトレーニングしています。あとは自転車などにも乗ります」
苦しいときはどんな事を考えていますか?
「いつ何を食べたか? 服装はどうか? 何が原因で今苦しいのか? といったことを自問自答します。そうしているうちに楽になって調子が上がってきます。逆に調子がいいときも、常に同じように問題点を探しています」
鈴木博子
UTMF出場に当たってのコンディションは?
「私は冬場はレースには出場せず、身体も心もオフにしていて、春からトレイルランのシーズンです。UTMF出場にあたっては、いつもどおりのなかでレースにはいっていくという感じでした」
今年のUTMFの印象は?
「きつい登りや下りもあったのですが、昨年と違って今年は走るというイメージが強かった大会ですね。昨年は登りも下りも走れないような場面が多かったのですが、今年は登りはきつくても、下りは走れる林道だったりと、走力が試された大会だったという印象がありました。たとえば海外と比べると、アメリカの100マイルレースのほうがもっと走れますが、ヨーロッパの100マイルはもっと山岳路が多いといった印象でしょうか」
シューズは何を履きましたか?
「柔らかくて足の自由度が高く、軽い、そして、つま先が広いという理由でサロモンの「センス マントラ」の24.0cmを選びました。普段は25.0cmを履いているのですが「センス マントラ」は少し大きめなのでサイズを落としました。走っているうちに足が大きくなってきたら24.5cm、25.0cmとサイズアップできるように、サポートの方には24.5cmや25.0cm、また他のシューズも用意してもらっていました。しかし、結局1足で走りとおすことができました」
普段はどんなトレーニングをしていますか?
「ロードはジョグをする程度ですね。ほとんどは山で歩いたり、走ったりしています。ガイドの仕事をしているので、その前や後に走ったりしています。スピードハイクのようなトレーニングもします。週100km以上は山の中で走ったり歩いたりはしています。冬はオフにしていて、レースも入れていません」
苦しいときはどんな事を考えていますか?
「人に話かけます。しゃべりながら勇気をもらえますから。ペースが合う人が見つかるまで、結構いろいろな方に話かけますね」
ありがとうございました。
★2013年4月30日(火)「SALOMON × SUUNTO TRAIL NIGHT」が行われました★
UTMFに出場したジュリアン・ショリエ、グラント・ギーズ、ジェレミー・リッチー、鈴木博子の4選手と一緒にランニング。そしてその後はパーティー。UTMFを振り返っての話や日本について、また、日本のトレイルランニングについてなど、さまざまなトークで、会場は盛り上がりました。
トップランナーと一緒に外苑前をランニング
左よりジェレミー・リッチー、グラント・ギーズ、
ジュリアン・ショリエ、鈴木博子
日本のコスチュームで登場
青山で行われたパーティーは大いに盛り上がった