montrail / MOUNTAIN HARDWEARアスリートによる、日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)の報告会が、2013年10月16日、都内で開催されました。アメリカから参戦したダコタ・ジョーンズ選手、エイミー・スプロストン選手をはじめ、山田琢也選手、奥宮俊祐選手、そして、2回目のトレイルレースで6位入賞を果たした20歳の新鋭、上田瑠偉選手も駆けつけました。上田選手は小・中・高校と陸上競技を続け、現在は早稲田大学商学部2年生です。大学の陸上サークルで走っているそうです。
上田瑠偉 総合6位 7時間45分27秒
「スタートしてからは先頭集団についていこうという気持ちで走りました。第一関門までに2度ほど派手に転んでしまいました。三頭山の登りで両足の内転筋が攣ってしまい、そして下りでは右足のふくらはぎが攣りました。走っていて足が攣ったのははじめてだったので、内心は第二関門でリタイアしたくなりました。さらに水もなくなり、第2関門まで50分ほど水なしで走りました。そこで、上位を狙うというより、何とか完走できればいい、と考えを切り替えた事で、走り続ける事ができました。足が攣ってしまった事で下りを走るのが怖くなってしまい、第3関門までは下りでペースダウンしてしまいました。その分をカバーしようと思い、手を使わなければならないような場所以外の登りは全て走りました。近藤選手とは登りで離して、下りで追いつかれるというペースを繰り返していました。ラスト10kmは走りやすいコースだったので、気持ち良く飛ばしていたのですが、ラスト2kmあたりで歓声が聞こえたので、誰か来たなと思いました。民家のあたりまで下りたところで、近藤選手に追いつかれ、抜き返せずにゴールしました。単独でゴールしていたら、はじめてのトレイルで嬉しい結果だったと納得していたと思いますが、最後に抜かれた事で、悔しさばかりが残りました。しかし、これがこれからの糧になると思ってまた練習します」
山田琢也 総合7位 7時間50分40秒
「今までのハセツネのレースを振り返って、第二関門までのタイムが遅いのが課題だったので、前半はいつもより速めのペースで行きました。昨年は3人で先頭を交代しながらレースのペースを作っていけたのでいい展開だったのですが、今年はずっと一人で走る事になりました。誰も抜いていないし抜かれてもいないのに順位だけが徐々に上がっていく感じでしたね。第3関門を過ぎたあたりで、このまま行けば自己ベストタイムが出るかもしれないと思い、順位も絶対に上げられると信じて、かなり飛ばしました。結果としては自己ベストは更新できたので、その点では満足できたレースでした」
奥宮俊祐 総合56位 9時間26分52秒
「今年は8回目の挑戦でした。今まで7回出場したハセツネでは全て6位以内だったので、アドベンチャーグリーン(ハセツネ10回完走)になるまでは、全て6位以内で通したいという目標がありました。走りはじめると、序盤からから身体がかなりきつかったです。チーム戦の2連覇がかかっていたので、何とかペースを上げようとしたのですが、気持ちとは裏腹に身体は動きませんでした。後半に巻き返せるように補給食は計画通りに摂っていましたが、結局身体が厳しいまま、今までで一番長いレースとなってしまいました」
エイミー・スプロストン 女子3位 9時間44分47秒
「前半は登りで追いついて下りで離されるというレース展開でした。アメリカでは水がなくなってのどが渇いてどうしようもない状況になる事があるので、そんな事態にならないことを願って走っていました。第一関門は1位で通過しましたが、選手とも応援してくれる人ともコミュニケーションがとれないので、あまり状況が理解できませんでした。第一関門と第二関門の間が一番楽しかったです。夕方で日が落ちる前でしたので、景色がきれいでした。富士山も見ることができました。日が沈んでからはとても眠くなってしまって、何度も転んでしまいました。第3関門まででまた一人抜かれました。水がなくなったり、コースをロストしたりしました。第3関門からは目が覚めて、最後の10kmは気持ち良かったです。全体のレース展開としては、最初やる気があって、途中で眠気でだれて、最後に調子よくなったので、次回は中盤をしっかり走ってさらにタイムアップを目指したいです。コースの印象としては、壁のような登りや下りがある大変チャレンジングなコースでした。しかし、景色がとても良く楽しいレースでした」
ダコタ・ジョーンズ 途中棄権
「はじめは6人の先頭集団の中で走っていまし。第一関門では昨年のタイムより6分速かったので、かなりのハイペースだったと思います。でも無理なペースではありませんでした。第一関門を過ぎて、背中と腎臓が痛くなり、さらには血尿が出ました。状況が改善されなかったので、だんだん怖くなり、第2関門まで5km歩いて、そこでリタイアする事にしました。今回は僕がこんな結果になってしまい、東選手にもコースレコードを破られてしまったので、もっとトレーニングを積んでまたチャレンジしたいと思います」
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