【エルブレストレラン部】注目アイテムベストチョイス Vol.1「2019 シューズ」編

2019 春夏注目トレイルシューズ徹底比較

こだわりのアウトドア用品を取り揃え、ファッション感覚にあふれた、アウトドア専門店「エルブレス（L-Breath）」。トレイルランニング関連の用品も豊富な上、スタッフにもトレイルランナーが多いのが特徴です。
この連載では、エルブレストレラン部のスタッフに注目の商品を比較していただきます。

第１回目は２０１９年注目のオールラウンドシューズをエルブレス新宿店の神部直哉さんとエルブレス越谷イオンレイクタウン店の腰越浩二さんにレビューしていただきました。

レビューしたシューズ
■COLUMBIA MONTRAIL
「CALDORADO III（カルドラド III）」
■SALOMON
「SENSE RIDE 2（センスライド 2）」
■LA SPORTIVA
「BUSHIDO II（ブシドー II）」

腰越　オールラウンドタイプは、トレイルラン初心者とウルトラトレイルのような長距離を走りたい方の相反するレベルに対応できます。なぜなら、両者ともにしっかりとしたクッションとプロテクトが必要だからです。

神部　アウトソールもトレイルからロードまで路面コンディションも選ばないし、距離もショートからロングまで対応できるので、非常に対応幅が広いのが特徴ですね。

腰越　サロモンの「センスライド２」は、昨年までの「センスライド」のアップデート版、コロンビアモントレイルの「カルドラド III」は、モデル名は変わっていませんが、アッパー素材を全面的に刷新してモデルチェンジと言っても過言ではありません。スポルティバの「ブシドー II」は４年ぶりのモデルチェンジとなります。

Check 1 アッパー（フィット感・サポート）

神部　「センスライド」の前モデルはアッパーの耐久性があったのですが、少し硬かったので、足が屈曲する時に少し窮屈な場面もありました。しかし「センスライド２」はアッパーがしなやかになったので、つま先を踏み込んでもしなやかさを感じることができます。また、踵も包み込まれるようなフィット感にアップデートしています。

腰越　逆に「カルドラド III」２０１８モデルはアッパーがしなやかで、どんな足型の人にもフィットしたのですが、横方向に踏ん張る時に柔らかすぎて足がずれてしまうことがありました。２０１９年モデルではしっかりした素材に変わってサポートが良くなり、全く別物と言っていいほど変わりました。

神部　「ブシドー II」は３足の中で一番しっかりしていると思います。前モデルは土踏まず部分をサポートするプレートが窮屈に感じるお客様もいらっしゃったのですが、ニューモデルはソフトになっていて、足全体が包まれる感覚が増していますね。一度足入れして諦めてしまった方には、ぜひニューモデルを試してもらいたいです。

腰越　ボリュームは「ブシドー II」が一番、狭く感じます。しかし、これは走ってみると判るのですがフィット感がいいということなんです。「センスライド２」はちょうど中間ですね。ソールから繋がっているエンドフィットというタンと、クイックレースが魅力的です。「カルドラド III」は一番ゆとりがあるアッパーです。足幅が広い方はまず試してみてください。アップデートしたしっかりした素材のおかげで安定感も良くなっています。

神部　「センスライド２」と「カルドラド III」は志向が似ていますが、フィット感でいうと、「センスライド２」はピリッと締まる感じ、「カルドラド III」は優しく包み込まれるように感じましたね。クッションは「カルドラド III」の方が若干沈みこむ感じが強いので初心者には相性がいいように思います。
「ブシドー II」と「センスライド２」は下りで足が前に詰まることはありませんでした。「カルドラド III」はシューレースが良く伸びるので、フィット感を高めたいなら、シューレースをしっかりと締め込むといいと思います。

Check 2 ミッドソール（クッション性）

腰越　「カルドラド III」の一番の特徴は長く使用してもヘタリが少ないということですね。500kmほど走ったシューズを新品と比べてみても、それほど違いがないんです。

神部　「カルドラド III」は土踏まずのあたりがしっかりしていて、つま先と踵がしなやかなので、ロードランナーがトレイルランニング用のシューズを履くときに違和感がない履き心地だと思います。

腰越　「センスライド２」の特徴はミッドソールに内蔵されているバイブテクノロジーですね。これはお店で試し履きしただけでは判らないのですが、微振動を吸収してくれるので長距離を走っても疲労感が少ないです。フィーリング的には反発性とクッション性のバランスが良くて、いわゆるライド感があるシューズだと思います。

神部　「センスライド２」はつま先と踵が反り上がったロッカー形状なので、走りやすいです。クッションは、履いてすぐに走ると高反発に感じますが、僕の場合は30-50km走ると馴染んできて、足との一体感が生まれてきました。

腰越　「ブシドー II」のアップデートの最大のポイントはミッドソールのクッション性です。しかし、スポルティバらしさがあって、ランニングシューズのようなクッション性ではなく、ハードなマウンテンランニングを意識したしっかりとした作りになっています。

Check 3 アウトソール（グリップ）

神部　「センスライド２」の特徴はフォアフット部分にスリットが入っているので、足の屈曲に応じてフレックスを出してくれます。これが、アウトソールと路面への密着度を上げてくれるため、しっかり路面に食いついてくれます。「カルドラド III」はアウトソールが外にはみ出しているので、接地面積が広くて安定感があり、足が路面から離れる直前までグリップしてくれる印象がありますね。「ブシドー II」はスピードに乗れる他の２足とは違い、一番グリップ力が高くて、急な下りでも安心感が高いですね。

腰越　乾いたトレイルでは当然ですがどのシューズも快適ですね。「カルドラド III」は接地面積が広くてマッディな路面でも安定感がありました。濡れた岩のような滑りやすいところでは「ブシドー II」がスリップしにくかったように思います。

まとめ

トレイルラン初心者〜ウルトラトレイル挑戦者向き
ゆったりとしたフィット感で
ソフトなクッション
COLUMBIA MONTRAIL CALDORADO III
コロンビアモントレイルカルドラド III
■価格／￥14,500＋税
■サイズ／MEN 25.0-29.0,30.0cm　WOMEN 22.5-26.0cm
■重量／MEN 296g　WOMEN 248g
■カラー／MEN 3色　WOMEN 3色

トレイルラン初心者〜ウルトラトレイル挑戦者向き
ダイレクト感があるフィッティングで
反発力があるクッションSALOMON SENSE RIDE 2
サロモンセンスライド 2
■価格／￥15,000＋税
■サイズ／MEN 25.0-28.5cm　WOMEN 22.0-25.0cm
■重量／MEN 270g　WOMEN 240g
■カラー／MEN 4色　WOMEN 3色

舗装は走りたくない山岳系トレイルランナー向き
細身のがっちりとしたアッパーで
ソリッドなクッションLA SPORTIVA BUSHIDO II
スポルティバ ブシドー II
■価格／￥17,500＋税
■サイズ／MEN 38-47　WOMEN 36-43
■重量／MEN 約305g　WOMEN 約270g
■カラー／MEN 2色　WOMEN 1色

Reviewer
神部直哉
エルブレス新宿店勤務。平成３年生まれ。これといった趣味もなかった４年前、同僚に誘われてレース（３８ｋｍ）に参加して以来、トレイルランニングにハマる。ホームコースは高尾で、南・北高尾エリアをグルグル。５０〜１６０ｋｍまで常に走れるようにトレーニングしている。冬にはＸＣスキー、ＳＫＩＭＯなどにも力を入れ、一年中マウンテンスポーツを楽む。


L-Breath 新宿店〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-11 TEL 03-3354-8951 営業時間：平日・土曜 11:00-21:00　日曜・祝日 11:00-20:30

Reviewer
腰越浩二
トレイルラン歴１２年。２０１２年から２０１６年までＵＴＭＦを完走し、モンブランを１周する１００マイルレース、ＵＴＭＢも２０１２年と２０１４年に完走。１００マイルレースが得意。最近では中国のトレイルレース参戦が多い。南高尾と北高尾をつなぐ高尾山域が主なホームコース。ヴィクトリアスポーツモール越谷イオンレイクタウン店のスタッフとして活躍する。


L-Breath 越谷イオンレイクタウン店〒343-0828 埼玉県越谷市レイクタウン4-2-2 イオンレイクタウンKAZE A115 （Victoria スポーツモール越谷イオンレイクタウン店内） TEL:048-990-3391 営業時間 10:00-22:00