サポートとプロテクションが充実したナチュラルラン系、
スピードレースにも、ロングディスタンスにも
montrail(モントレイル)の超軽量ナチュラルランニング系シューズに加わったニューモデル、「フリューイッドフレックス ST(Fluidflex ST)」 。2014年にデビューした「フリューイッドフレックス II(FLUIDFLEX II)と供に、montrailの中で最も高速向きのトレイルランニングシューズです。
250gという軽さや15mm/11mmというスタンドハイト、4mmのドロップ(踵とつま先の高低差)を見ると、より素足に近いフィーリングのレーシングシューズという印象を受けますが、「フリューイッドフレックス ST」は、足をしっかりサポートしているのも大きなポイントです。
アッパーはトウとシュータンに通気性の良い粗めのメッシュ、両サイドはごみ等が入りにくいメッシュを採用しています。サイドは全てのハトメからソールまでシームレスの補強を施しています。さらに、ソールからの立ち上がり部分とトウキャップは補強が2重になっていて、アッパーの土台をしっかりしたものにしています。足首回りのパッドは、「フリューイッドフレックス II」が極薄だったのに対して、「フリューイッドフレックス ST」は、一般的なパッドの量になっています。ヒールカウンター(踵部の補強)も、通常のシューズのようにしっかりしています。
ミッドソールの形状は「フリューイッドフレックス II」と同様ですが、クッション材は反応性と弾力性に優れたフリューイッドフォームを採用、さらに土踏まず部分は段階的に密度を調節して、シャンクのような役割を果たすフリューイッドフレームというテクノロジーが使用されています。アウトソールはキューブを配置したラグですが、中足部は省略されています。「フリューイッドフレックス II」と違うのは、前足部にトレイルシールド(オレンジ色の部分)を追加している点。トレイルシールドはトレイルからの突き上げから足を保護してくれ、安定感を高めてくれます。
実際に走ってみると、まずはサイド部がしっかりしているのが判りました。足がしっかりとシューズのセンターにキープされて、トレイルでも最小限のぶれで走ることができます。前足部のトレイルシールドの効果は高く、トレイルの突き上げを受ける場面以外でも、安定感を高めています。クッションもしっかり感があり、適度な反発も感じられます。この反発はフリューイッドフレームによる、ソール全体のねじれやフレックスの剛性の高さとも関係して、シューズ全体からパワーを感じることができました。
「フリューイッドフレックス ST」のバランスはナチュラルランニグ志向ですが、その反面、サポート、フレックス、プロテクションなどのしっかり感が高いのも特徴です。ただし、足を手厚く保護するのが良いシューズであるという価値観が全てではありません。「フリューイッドフレックス II」は足本来の機能を発揮させるために、あえてサポートを減らして足の自由度を高めるという設計コンセプトであり、対する「フリューイッドフレックス ST」は、もう少しサポートやプロテクションを増やして、ロングディスタンスや、より多くの走りのスタイルへの対応力を高めたモデルと言えます。とはいえ、結果的には「フリューイッドフレックス ST」のほうがより広い対象のランナーに受け入れられのではないでしょうか。
Fluidflex ST
フリューイッドフレックスST
■価格/¥12,420(税込)
■サイズ/Men’s 25-29, 30cm Women’s 22.5-26cm
■重量(目安)/Men’s 250g/片足 Women’s 200g/片足
■ドロップ/15mm/11mm
■テクノロジー/フリューイッドフォーム、グリプトナイト®、フリューイッドフレーム
■カラー/Men’s 2色 Women’s 2色
■コロンビアスポーツウェアジャパン(モントレイル) http://www.montrail.jp