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スコット・ジュレク interview 4 「今と未来〜Future Plan」
2014年10月16日

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僕は「ウルトラランナー」です。

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連載を締めくくるのは、最もシンプルな質問……

「スコット、あなたの職業は何ですか?」

すると彼は即座に3つ答えてくれた。
「ウルトラランナー」
「ライター」
「コンサルタント」

最後の「コンサルタント」は、BROOKS社との話(詳しくはepisode3をご参照下さい)。二番目は『EAT & RUN』(NHK出版)に続く新たな著作を考えているようで、“楽しみにしててよ!”と煙に巻いたが、興味深いのは「ウルトラランナー」と答えたところだ。
「トレイルランナー」でもなく「ウルトラトレイルランナー」でもない。そして頭に“プロ”を付けなかった。ここに彼を知るヒントが隠されている気がした。

———どうして「ウルトラランナー」なの?
「日本の場合、ロードのウルトラ、ウルトラトレイル、200kmを超えるような超ウルトラ、24時間マラソンとか、それぞれがセグメント化されてスペシャリストがいるよね。でも、僕はどれも隔たりなく取り組んできたから、それを表す肩書きって考えたら『ウルトラランナー』かなと」

スコットが言うように日本のウルトラのシーンはスペシャリストがいる。例えば、ウルトラトレイルの鏑木毅、スパルタスロンで何度も上位争いをした關家良一、2010年24時間走世界選手権で優勝した井上真悟(この時スコットは2位)。

「2013年のウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)で優勝した原良和さんは、もともとはロード100kmのスペシャリストだけど、最近はトレイルとロードの両方に挑戦し始めているよね。きっと、どちらからも多くのことを学ぶことができるから、是非多くのランナーにも両方に挑戦して欲しいね」

逆に考jurek_scottえると、彼ら日本のスペシャリスト達とスコットは常に一人で戦ってきたことを意味する。そう考えると、スコットの凄みがまざまざと見えてくる。話は日本のトレイルシーンへと自然と移っていった。

「今回の来日でヒロキ(石川弘樹)が主催する「信越五岳トレイルランニングレース」を見て、女性が多くてホント驚いた。2003年に「ハセツネCUP」に出たとき、周りは男ばっかりで(笑)、かつては、ウルトラトレイルはいかれた連中だけのものだったのに……。コースレイアウトもよく考えられていた。アメリカ流のペーサー制度とかを持ち込みつつも、笹寿司とかお蕎麦とか日本の文化も尊重したエイドの様子も凄く良かったな。トレイルランニングが日本で一般的な認知を得てきていることを実感できたよ」

念のため「ヒロキのレースは特に女性が多いんだ。ほら、ハンサムだから」と告げ口しておいた。するとスコットはニヤっと笑った。

——ウルトラランナーとしての肩書きをもう少し掘り下げると、最近、メジャーレースに出ないのはどうして? もう出ないの?
「聞いてくると思ったよ(笑)。かれこれ20年近く勝負の世界に身を置いてきて、いろいろ思うことがあるんだ。これからは、その経験を多くの人に広めていくことに力を注ぎたいと思っている」

——例えば?
「本を書くことも一つ。それからセミナーを開いたりして直接的な触れ合いを通じて伝えていきたい。だから、これまでのようにコンペディション性の強いレースは控えていくと思う。でも、走ることを辞めるわけじゃないよ。競技性うんぬんじゃなく、興味が湧くレースならこれからも走りたいと思っている」

——スコットにとって走るってどういうこと?
「そもそもの走ることへのモチベーションとして、その土地の歴史や文化に触れることがとても好きなんだ。この春もイギリスで行われた『ボブ・グラハム・ラウンド(Bob Graham Round)』※を走ってきた。タイムを競うレースではないんだけど、貴重な体験だったよ」

——そうそう、『BORN TO RUN』(NHK出版)で描かれたあのレースは2位だったけど、わざと譲ったの?
「その質問をよくされる(笑)。メキシコの奥地にまで行って先住民族のタラウマラの人々と走ろうと思ったのも、彼らの文化に触れる絶好の機会だと思ったし、彼らと一緒に走れるってだけでワクワクした。ただ、レースのために準備して行ったわけじゃなかったし、コンデションが完璧ではなかったのもあるけど、でも、手を抜いて走ったら失礼だと思ったから、あの時はあの時なりに精一杯走ったんだよ」

翌年、もう一度足を運んだスコットは見事雪辱を果たす。ここにも負けず嫌いの性格がよく表れている。
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※ボブ・グラハム・ラウンド(Bob Graham Round):フェルランニングと呼ばれるイギリス版トレイルランニング。24時間以内に丘陵地帯にある42のピークを越えていく伝統あるレース。その歴史は1932年にまで遡る

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トップアスリートにも等しく訪れるもの、それは“老い”。肉体は必ず衰え、新しい選手が次々登場してくる。

「60歳になっても30代を打ち負かしたい(笑)。サッカーのカズさんのように走り続けたい」
と言った鏑木毅(46歳)や、42歳でまだ第一戦で活躍するセバスチャン・セニョーのように、現役にこだわるアスリートもいる。一方、女王クリッシー・モール(USA)のように一線から一定の距離を置いて新しい向き合い方を模索するアスリートもいる。クリッシーはスポーツマッサージの学校に通い始め、レースディレクターをするなど、これまでの豊富な経験を別の形にして“シェア”する道を選び始めている。いくつかある選択肢の中で、スコットの未来は後者なのだろう。

優等生な一面とクレイジーさが同居する「春風のような人」でありつつ、ウエスタンステイツ7連覇、スパルタスロン3連覇、24時間マラソン全米記録保持者といった数々の栄光を手にしてきたスコット・ジュレクは、コンサルタントとしての才能も発揮しながら、新しい未来に向かって走り続けていた。

「でも、まだまだいけるんじゃない? スコット! どんなにボロボロになっても、最後の最後まで力を振り絞ってゴールするスコットを見たいんだよ!」

と、心の中で叫んだけれども、口に出すのはやめておいた。

instangram風

 

文/山田洋
取材協力/BROOKS   http://brooksrunning.co.jp

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スコット・ジュレク interview
>> episode 1   殻を破れ! ~Break Out Of Your Shell
>> episode 2   ZONEの正体~Identity of the zone
>> episode 3    シューズへの3つのこだわり 〜Symbol of the BROOKS

 


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