2022年10月に発足したHOKAの公式ランニングクラブ「HOKA RUN CLUB」。ブランドメッセージである〝FLY HUMAN FLY〟を体現し、ランニングの喜びをより多くのランナーと共有しながら、最新ランニングシューズの試し履きや、HOKAアンバサダーと一緒に走る会を開催しています。
今回取材したのは特別企画「HOKA EXPERIENCE seaosn2」。千葉・房総でHOKAを思いっきり体験する2日間のランセッションです。
初日は袖ヶ浦フォレスト・レースウェイを貸切ってランセッション&10kmのタイムトライアル。試したシューズは、カーボンプレート入りの新作ロードシューズ「ROCKET X2(ロケット X2)」。
2日目は房総鋸山一帯の約10kmのトレイルランニング。アップデートしたカーボンプレート入りの「TECTON X2(テクトン X2)」を履きました。
ゲストはHOKAアンバサダーのお二人、プロトレイルランナーの小川壮太さんとMTBクロスカントリー界のレジェンド、竹谷賢二さん。
二日ともあいにくの雨でしたが、全員元気にすべてのプログラムを楽しみました。ここではイベントの模様を写真で紹介しながら、アンバサダーの小川壮太さんにお伺いした「ROCKET X2」と「TECTON X2」の魅力を紹介します。
──まずはカーボンプレート入りのロードシューズ「ROCKET X2」はどんなシューズですか?
小川 初代「ROCKET X」とはまったく違うシューズです。マシュマロ感たっぷりで柔らかいけど、しっかり反発してくれます。プレートの張り、強さ、粘りなどは若干マイルドですが、それが履きやすさにつながっていると思います。他のカーボンシューズと比べると、前方向に転がる感覚は似ていますが左右にも動けるのが最大の特徴です。
──フォアフット部は球面の上に乗っているような感じでしたね。
小川 そうなんです。それが実はすごくコントロールしやすい理由なんです。HOKAだけではなく、今までのカーボンプレート入りのシューズは前方向には転がってくれるのですが、左右には動きにくかったんです。ランニングの接地はヒールのアウトサイドから、そして離地はフォアフットのインサイドからというふうに、足裏を斜めに横切るように荷重が移動します。「ROCKET X」この動きがしやすいんです。不安定そうに見えて、走ってみると安定するんですね。そこがすごく走りやすくて、僕にはこの「ROCKET X2」が刺さりました。
──どんな人に履いて欲しいですか?
小川 カーボンプレート入りのシューズは難しいと思っているランナーですね。フルマラソンの後半で、カーボンの強さ、張り感にやられて足が疲労してペースダウンするという失敗をして「カーボン入りのシューズは合わない」と諦めてしまった人に、もう一度「ROCKET X」でトライし欲しいです。
──次はカーボンプレートが入ったトレイルランニングシューズの「TECTON X2」の解説をお願いします。
小川 「TECTON X2」は初代のフィーリングを継承したアップグレード版ですが、ソールがしなやかになり、乗り味は「ROCKET X2」のふわっとした感じに近いです。前作はソールにはりがあって少し硬いフィーリングだったので、僕の中では最長距離は100kmくらいかなと思っていました。「TECTON X2」は100マイルも走れるくらい疲労感が少なくなっています。
──プレートによる反発もソフトな感じですか?
小川 カーボンプレート自体は変わらないので反発力も前作と変わりません。ただし、ミッドソールが柔らかくなったので、その分プレートもよくしなるようになりました。前作はシューズのロッカー形状をうまく使って走るイメージだったのですが、「TECTON X2」は踏み込んで反発を調整できるシューズになっています。
──どんなシチュエーションにマッチするのでしょうか?
小川やはり走れるトレイルですね。例えば、ONTAKE100のように林道が多いコースなどにいいと思います。アスファルを走っても違和感がないですね。
──テクニカルトレイルの適性は?
小川 アウトソールは前作と同じヴィブラムのメガグリップ、ラグパターンも変わっていませんが、グリップ力は上がっています。前作はソールの剛性が高くて転がるように走る感じだったので、点で路面を掴む感じだったのですが、「TECTON X2」はソールが少し柔らかくなって足裏全体で接地できるようになったので、トレイルを面で押さえられるんです。
──ありがとうございます。
「HOKA RUN CLUB」、そして「TECTON X2」「ROCKET X2」が気になった方はHOKAのHPでチェックしてみてください。
小川壮太
1977年8月14日生まれ。プロトレイルランナー 。岡山国体の山岳競技代表を機にトレイルランニングの世界へ。2011年、フランスで開催されたニヴォレ・リヴァード(50km)準優勝。2014年日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)5位。小学校の教師から2015年にプロ転向。転向後の初戦となった王滝村「トップオブザトレイルランナー50K in JAPAN」では優勝を果たした。陸上競技、スキー競技、山岳競技において国体で活躍した経歴をもつ。スカイランニング世界選手権および山岳スキー世界選手権の現役日本代表。日本では数少ない稀有なプロトレイルランナー。
Photo:橋本謙司
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