TrailRunner

【BOOK】「ランニング・ワイルド:世界至極のトレイル16章」

世界で最も美しい16のトレイルコース

静かな森を優しく縫うように走る完璧なトレイルでも、
息を切らし脚を燃やしながら登る山でも、
急流の川を渡るときも、砂丘を越えて砂漠を横断するときも、
走ることで魔法のような感覚を味わうことができる。
自然界の広大さと目まぐるしいほどの複雑さをほんの少し垣間見れば、魔法が生まれるのです。
地球環境は今、多面的な危機に瀕しています。走りながら出会う動植物を守るためになにができるのか。
地域に固有の文化と習慣を大切にするため、各章の案内人は、その土地の現地事情に精通したトレイルランナーに、地理と文化をしっかりと伝えてもらいました。
現地ならではの情報で読み手にインスピレーションを吹き込み、経験豊かなトレイルランナーにとっても、はじめたばかりの方にとっても、世界各国素晴らしいトレイルに出会うためのインスピレーションとなる1 冊です。

人気雑誌『Like the Wind』誌編集部による初の書籍『ランニング・ワイルド~世界至極のトレイル16章』は、初心者からベテランランナーまで楽しめる世界のトレイル16カ所を紹介する写真本だ。
アルプスの高地から北極圏の雪原、ラテンアメリカのジャングル、南太平洋のアウトバックまで、それぞれの旅が各地のトレイルランナーによって活写され、地域の自然の素晴らしさを見事な写真と言葉で紹介するとともに、現地で走るための実用的な情報を提供している。
編集者のサイモン&ジュリー・フリーマンの狙いは、
『Like the Wind』誌のストーリーテリングの理念である「人はなぜ走るのか」を軸に、冒険のチャンスは無限にあると示すこと。
山、森、砂漠、暑い気候や極寒の地など、地球上で最も手つかずの美しい場所を走るバラエティに富んだルートを選び、16人の現地ガイドが、それぞれの語り口で案内している。
「Running Wild を読むと、自分自身がトレイルにいるような高揚感に包まれる。
ハッとする写真と美しいイラスト、現場に精通する者ならではの物語が並び、1ページ目から心を掴まれる。
たくさんの距離を走ってきたトレイルランナーも、はじめたばかりの人も、きっと僕のように Running Wild に心を掴まれることだろう。

さあ、この壮大な芸術作品を楽しもう。
自分の中の野生を覚醒させよう。
どうか、あなただけのトレイルが見つかり、彷徨うことを楽めますように」

ディーン・カーナーシス

 

[目次]
第1章 ドロミテを甘くみるな/ダビッド・グラツィエリ:ドロミテ(イタリア)
第2章 白夜の魔法/リンダ・ヘランド:ロフォーテン諸島(ノルウェー)
第3章 フレンチアルプスの忘れがたい景色/サイモン・フリーマン:シャモニー(フランス)
第4章 水が育んだランドスケープ/ジョージ・バウアー:インヴェリーとノイダート(スコットランド)
第5章 一歩ずつ行こう/ギヨーム・ペレッティ:コルシカ(フランス)
第6章 失われた山の美しさ/トビアス・ミューズ:ピレネー(フランス/スペイン)
第7章 スウェーデンで荒野を切り拓く/アンナ・ガッタ:クングスレーデン(スウェーデン)
第8章 ここにしかない風景と言葉/リッキー・ライトフット:湖水地方(イングランド)
第9章 スイスのトレイル入門に最適/ジュリー・フリーマン:ジュラ(スイス)
第10章 バンクーバーで広がる無限の探求心・ヒラリー・マセソン:ブリティッシュコロンビア(カナダ)
第11章 絵のように美しいプレジデンシャルとペミ/ステファニー・ビショップ:ホワイトマウンテン(アメリカ)
第12章 まるで映画のように/ロブ・クラー:セドナとフラッグスタッフ(アメリカ)
第13章 亡霊たちの谷/エマ・レイサム・フィリップス:オアハカ、シエラノルテ(メキシコ)
第14章 自然とひとつになれる場所/ジェナ・クロフォード:パタゴニア(チリ)
第15章 ヒマラヤ・ハイ/リジー・ホーカー:ヒマラヤ(ネパール)
第16章 トム・ル・リエーブル:西マクドネル山脈(オーストラリア)

写真家:アレクシス・ベルグ、アンドレス・フィゲロア、ダニエル・アマザン・クリンクウォート、アナ・ラフランボワーズ、ジェームズ・Q・マーティン、ブライアン・ネビンス、クリス・オード、メリッサ&ガイ・オーバーニー・ブルニエ、ダミアン・ロッソ、クリス・シェーン、ルーベン・タブナー、アレックス・トレッドウェイ

フォトグラファー @alexis_berg
イラストレーター @morethanamedal

 

私も主人公になれる

ページを捲るたび、軽やかな風が頬をなで、木々のざわめきが聞こえ出すかのように、未知の世界へ引き込まれる。走る理由は一つにとどまらない。尽きない発見と可能性の予感と共に、一歩を踏み出したくなる一冊。
プロ ウルトラトレイルランナー 宮﨑喜美乃氏推薦

 

ランニング・ワイルド: 世界至極のトレイル16章
・ジュリー・フリーマン (編集), サイモン・フリーマン (編集), 小野寺愛 (翻訳)
・出版社:青土社
・発売日:2025/3/26
・大型本:256ページ
・寸法:24.6 x 2.2 x 24.6 cm
・ISBN-10:4791776860
・ISBN-13:978-4791776863

 

第1章 イタリア ドロミテ

中央アルプスのような壮大さはないかもしれない。 しかし、その谷から、湖から、滝から、想像を超える挑戦と 美しさを突きつけられる。

壮大な中央アルプスが親だとすれば、ドロミテはイタリア側からその背に寄りかかる子どものような存在だ。ペールマウンテンと呼ばれることもある。イタリア北西部に位置し、西はアディジェ川から東はピアヴェ渓谷まで続くドロミテの山塊は、親山脈の影に隠れてしまいがちだが、侮ってはいけない。イタリアのこの一角は、美しさ、挑戦、そして冒険に溢れている。

 

第3章 フランス シャモニー渓谷

自らの足で行く夏のシャモニー渓谷は、美しさと多様性の宝庫。 アルプス山脈の探索にピッタリで、ランナーにとっては 最高の遊び場だ。

標高4,810m、シャモニー渓谷にそびえる壮大なモンブランは、アルプス王冠の宝石と呼ばれている。その姿を拝む者は、何世紀にもわたり心を奪われてきた。その独自性と文化的重要性から、モンブランは近代登山の生まれ故郷となり、今もその象徴であり続けている。

各章の案内人は、その土地の現地事情に精通したトレイルランナーに、地理と文化をしっかりと伝えてもらいました。

 

 

カナダ ブリティッシュ・コロンビア

ブリティッシュ・コロンビア州には、 手つかずでテクニカルなトレイルだらけの広大な世界がある。 多彩な野生動物たちがこの広い原野を住処としている。

ウォータースプライト湖の素晴らしい色は、氷河の沈泥が太陽光を反射したもの。