TrailRunner

salomon トレイルランニング

野村泰子さん(2010ハセツネCUP優勝)のNB minimus「WR/WT00」レポート

yas.jpg新しいミニマス WR00 と WT00 のモニターをさせて頂きました。送られてきたシューズは、現行モデルのWR10・WT10から省けるものをそぎ落とし、更に軽量にしたものでした。
ロード用、トレイル用とも綺麗なビタミンカラーで、見た目からして明るく元気になれそう。ニューバランスの意匠もうるさくなく、このようにシンプルだけど洒落たデザインは、案外無かったように思います。

ロード用のWR00は、片足僅か120g(23cm)。メッシュ地を薄い素材でサンドイッチした、通気性の良い生地で出来ています。通常独立したパーツであるベロの部分は、アッパーと一体になった一枚布で、クレープのように足を包む構造。フィット感があり、素足に履くと、履き心地のよさが実感できます。早速走ってみると、足裏全体でフラットに着地する感触。アッパーが柔らかいせいもあり、デザインを兼ねた補強素材が足指に当たるのを最初感じましたが、走りだすと直ぐに気にならなくなりました。ルームシューズのような履き心地で、走りの邪魔をせず、重心が前に乗っていく快適さも持っています。試着しただけでもはっきり分かる筈ですが、WR10よりもしなやかで、ソールも薄く柔らかくなり、これはもう別物のシューズになりました。個人的には、ニューモデルの方が遥かに好印象ですが、WR10を履いて余りベアフットシューズだという感触を持たなかった人達は、きっと違いに驚かれるのではと思います。

一方トレイル用のWT00は、ロード用より更に軽量の100g。紙で出来ているのかと思うくらい軽いです。アッパーの存在感はまるで希薄で、足裏にソールが貼り付いただけのように感じます。ソールの地面に接する部分は、グリップ性能に優れたビブラム製で、不整地でも充分な実力を発揮してくれたWT10の形状を継いでいますが、土踏まずの部分は硬質スポンジのような異なる素材で、前モデルの方がオーソドックスで自然な履き心地であるように思いました。アッパーは非伸縮な素材なので、ソックスを着用した方が、足へのフィット感は良くなります。走った時の印象は WR00とは異なり、母子球付近が地面を捉えるようです。靴底(インソール)を通して地面を捉えるソール形状が、大げさにいうと足ツボマッサージ板のように感じられ、ちょっと不思議なシューズでした。全くの裸足感覚とは違うのですが、シューズを履いている気がしないという点では、まさにベアフットシューズなのかもしれません。

WT10は、足袋のように足に馴染むという印象でしたが、ニューモデルは両方共、長距離を走り終わって靴を脱ぎ、裸足で歩く時の開放感に近いものを感じました。ミニマスは、プロネーション防止や、クッション性能などの機能は搭載していませんが、ランニングだけでなく、  立つ、座る、走る、歩くなど日常の動作の中で長時間履いてみた時に、レース用軽量シューズやスニーカー等との比較で、遥かに疲労しないことに気づかされます。

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