固い路面も落ち葉のトレイルのように!
初めてでも違和感のないマックスクッションモデル
トレイルランニングの世界では、すっかり市民権を得ている厚底シューズ。その元祖といえるブランドがHOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)です。トレイルシーンから生まれたHOKA ONE ONEですが、その代表格となるのが今回紹介する「CHALLENGER ATR 3(チャレンジャー ATR 3)」です。
「CHALLENGER ATR 3」はアスファルトから砂利道、凹凸のある岩のトレイルまでオールマイティに対応するALL TERRAINというカテゴリーに分類されています。ヒール29mm、フォアフット24mm、ドロップ(つま先と踵の高低差)は5mm(MEN)となっており、前回紹介した「SPEED INSTINCT(スピード インスティンクト)」より、ヒール部で6mm高い設定です。写真では重そうに見えるかもしれませんが、重量も269g(MEN)と拍子抜けするほど軽く仕上がっています。
アッパーはかなりしっかりしています。特にサイド部のホールド性が高く、足をカチッと固めるようなフィーリングがあります。トウボックスはスクエアで足の形状に近く、ナチュラル系のシューズという印象なので、足幅がある方でも問題ないと思います。
一番の特徴であるミッドソールは通常のランニングシューズの約2倍のボリューム。ドロップが5mmに押さえられているので、スタンディングポジションはナチュラル感が高いです。また、ミッドソールの縁が盛り上がっていてバケットシートのように足を包み込んでくれる構造になっているので、足の収まりが良く、走行中も高い安定感を提供してくれます。また、トウとヒールは滑らかに反り上がっているため、自然な体重移動を誘発し、うまくローリングしながら走ることができます。
アウトソールは厚底シューズではスタンダードなミニマル仕様。土踏まず部分はミッドソールがむき出しになっています。ラグの凸凹は形状も数もトレイルランニング用としては控えめで、テクニカルなトレイルでは少しケアしないといけない分、乾いたトレイルでは登りも下りも問題なくグリップします。林道やアスファルトでは全く違和感がありません。ミッドソールが厚い分、足裏に伝わってくる路面情報は少なくなりますが、それを補って余りあるのがクッション性の高さです。固い路面を走っていても、まるで落ち葉のトレイルのようなふんわり感で、着地の衝撃を和らげてくれます。
クッションが厚いシューズは、真上から荷重した場合と、ソールのエッジに荷重した場合ではかなりフィーリングが違ってきます。特に足を前に降り出してヒール部後方のエッジに荷重すると、かなり柔らかい印象になります。「CHALLENGER ATR 3」はエッジの柔らかいフィーリングとセンターのしっかりといたクッションの境目が非常にナチュラルです。これが厚底なのに自然なフィーリングで走ることができる大きな要因ではないでしょうか。
そんな完成度が評価されてか「CHALLENGER ATR 3」はランナーズワールド誌のエディターズチョイスを受賞しています。ウルトラトレイルを走りたい方から初めてトレイルランニングに挑戦する方まで、厚底シューズを自然に受け入れることができるシューズだと思います。
CHALLENGER ATR 3
■価格/18,000円+税
■サイズ/MEN:7–11 WOMEN:5–8
■カラー/MEN:3色 WOMEN:2色
■構造
MEN:オフセット:5mm ヒール:29mm フォアフット:24mm
WOMEN:オフセット:5mm ヒール 28mm フォアフット:23mm
■重量/MEN:269g WOMEN:226g
■テクノロジー/MIDSOLE VOLUME、META ROCKER GEOMETRY、ACTIVE FOOTFRAME
■HOKA ONE ONE http://www.hokaoneone.jp/