TrailRunner

【Review】Amazfit 「Amazfit T-Rex Ultra 2 (アマズフィット ティーレックス ウルトラ 2)」

よりハードに、より長時間使い倒せる本格アウトドアGPSウォッチ

 

Summary
・長時間行動を前提に進化したナビゲーションとバッテリー性能
・グローバルベースマップのプリロードによる実用性向上
・デュアルバンドGNSSによる高い衛星補足性能
・音声操作を含めたフィールドでの操作性向上

 

Amazfit(アマズフィット)のタフネスラインを象徴するT-Rexシリーズ。その最上位モデルとして登場した「Amazfit T-Rex Ultra 2(アマズフィット ティーレックス ウルトラ 2)」は、単なる耐久性重視のスマートウォッチではなく、長時間・無補給・無通信を前提としたアウトドア行動を現実的に支えるギアへと進化しています。

 

ボディはケース本体に繊維強化ポリマーを採用し、ベゼル、ボタン、バックパネルにはすべてグレード5チタンを使用。従来モデルではポリマー製だった背面が金属化され、耐久性と信頼感が大きく向上しています。サファイアクリスタルガラス、10気圧防水、ミリタリーグレード構造に加え、ダイビング認証も取得しており、使用環境を選ばないタフネス設計です。

 

 

ディスプレイは1.5インチAMOLED。ピーク輝度は3,000nitsとかなり明るく、直射日光下でも視認性は高い仕様です。バッテリー性能は、単なる大容量や長時間駆動をアピールするものではありません。本機の特徴は、行動内容に応じて消費電力を制御し、ログとナビゲーションを最後まで維持する設計にあります。870mAhの大容量バッテリーを搭載し、通常使用では最大30日間の駆動を実現。GPSを使用するアクティビティにおいても、測位モードごとに明確な基準が設けられています。

 

ベルトの着脱はより簡単になった。

 

マルチバンドGNSSを用いた高精度GPSモードでは最大50時間、省電力GPSモードでは最大90時間の駆動が可能です。省電力モードの測位間隔は公開されていませんが、単純な間引きではなく、行動状況に応じて測位頻度を動的に調整していると考えられます。直線的な移動ではGPS取得を抑え、加速度計やジャイロで補完し、方向転換やペース変化が大きい場面では測位頻度を高めて精度を保つ仕組みです。ルート追従には十分な精度を確保しています。さらに、超長時間行動向けのGPS最大バッテリーモードでは最大177時間の駆動が可能です。

本体にはあらかじめグローバルベースマップが保存されているため購入直後からウォッチ単体でナビゲーションが可能です。グローバルベースマップとは、道・トレイル・分岐・河川・地名といった進行と位置把握に必要な情報を中心に構成されていますが、等高線が表示されるコンターマップを使用するには、「Zeppアプリ」から別途ダウンロードが必要です。

GPXデータの取り込みもスムーズです。YAMAPやヤマレコなどで得たGPXデータをZeppアプリ経由で同期すれば、オフラインマップ上にルートを重ねて表示可能。もちろん、自分で作成したルートや、自動生成されたルートも利用できます。新機能として注目なのはウォッチ上でルートを作れるようになったことです。さらに、計画したルートから外れた場合、逸脱アラートが出るだけではなく、ウォッチ上でルートを再検索できるようになりました。

測位性能はデュアルバンドGNSSに対応し6衛星システムを同時に利用。円偏波アンテナの採用により、谷筋や樹林帯でも衛星捕捉が速く、位置ズレの少なさは安心感につながります。

 

(左)カスタマイズ可能なデータページ。(右)ルートナビゲーション中のマップ画面。

 

ルートナビゲーションでの進化は、ズームやスクロール、現在地復帰のレスポンスが向上し、移動中でも迷いにくくなっています。マップ回転の応答性も改善され、進行方向に対して地図が自然に追従するため、分岐点での判断が直感的になりました。

また、地形の起伏を把握するための情報が複数用意されています。まず高低グラフでは、ルート全体の標高プロファイルと現在地を確認でき、これから先に控える大きな登りや下りを俯瞰的に把握できます。コース全体の流れをつかみ、レースやロングトレイルでの戦略を立てる際に有効な表示です。

 

さまざまな視点で標高プロファイルを確認可能。

 

一方、「次の坂」表示では直近の登り区間にフォーカスし、その坂までの距離や登りの長さ、獲得標高などが示されます。これは「次に何が来るか」を判断するための情報で、ペース配分や補給タイミングの検討に役立ちます。さらに、現在標高や累積獲得標高、累積下降量といった数値も確認でき、行動量を定量的に把握できます。加えて、等高線入りマップを使えば、尾根や谷の位置関係を地図上から読み取ることも可能です。

 

合計13のアラートを設定可能なのでうまく活用したい。

 

音声操作は2系統存在します。ひとつはAIを活用した「Zepp Flow」です。こちらは自然な言葉での操作や質問に対応し、設定変更や情報確認を対話的に行えるのが特徴です。もうひとつが、従来型の音声コマンド操作。こちらはオフライン環境でも使用でき、ワークアウト開始や基本操作を素早く実行できます。

アウトドア性能が際立つ「Amazfit T-Rex Ultra 2」ですが、日常使いのスマートウォッチ機能も一通り揃っています。心拍数、血中酸素濃度、睡眠、HRV、ストレス測定に対応し、BioCharge指標でコンディションを俯瞰的に把握可能。通知、音楽操作、Bluetooth通話にも対応し、180種類以上のスポーツモードを搭載しています。

 

白と緑色のLEDフラッシュライトは予備ライトとしても使える明るさ。

 

あくまで主役は「フィールドで止まらないこと」。しかし日常でも無理なく使える完成度を備えている点は、このモデルの成熟度を物語っています。

「Amazfit T-Rex Ultra 2」は、ナビゲーションを駆使しながら長時間使い倒す人のためのスマートウォッチです。トレイルランニングや長時間の山行を軸に考えるなら、有力な選択肢となるでしょう。

 

 

Amazfit T-Rex Ultra 2
(ティーレックス ウルトラ 2)
・価格:89,900円(税込)
・ディスプレイ:1.5インチ AMOLED(480×480)
・最大輝度:3,000nits
・バッテリー:870mAh
・稼働時間:最大30日(通常使用)/ 最大50時間(高精度GPS)
・ストレージ:64GB(ユーザー使用可能 約30GB)
・重量:約89.2g(バンドの重さを含む)/ 約67.5g(バンド除く)
・防水性能:10気圧防水
・測位:デュアルバンドGNSS(6衛星対応)

 

■Amazfit:https://www.amazfit.jp/

 

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