軽快なステップを踏めて、ここ一番のグリップも効く
スピード系オールラウンドモデル
Columbia Montrail(コロンビアモントレイル)の定番オールラウンドシューズだった「Bajada(バハダ)」。その復活を望む声に応えたモデルとして登場したのが「Columbia Montrail F.K.T. Attempt(コロンビアモントレイル F.K.T.アテンプト)」(以下、「Attempt」)です。もちろん、最終モデルの「Bajada Ⅲ」がそのまま復刻したわけではありません。ソールユニットは継承しながらも最新のテクノロジーを加えて新たなシューズとして生まれ変わりました。
「Bajada」を継承するモデル「Attempt」ですが、ネーミングを見ると、「Columbia Montrail F.K.T.」(以下、「F.K.T.」)の派生モデルとも言えます。つまり、アッパーは「F.K.T.」、ソールは「Bajada」をベースにしているのです。
それではアッパーから見ていきましょう。目の荒い2レイヤーのメッシュに2重構造のオーバーレイによる補強、ソールと接続されたパワーメッシュのソックライナー式のタンは「F.K.T.」を継承しています。大きな違いはシューレースのテンションをソールにつなぐレースハーネスを取り払ったこと。また、ヒールの補強も後ろ側が省かれ両サイドのみに変更したことです。シンプルなアッパー構成になったおかげで重量は279g(27cm)となり、「F.K.T.」と比較すると26gの軽量化を実現しました。
ミッドソールは衝撃吸収、柔軟性、クッション性に優れたフリューイッドフォーム。繰り返し使用してもへたりが少ないのも特徴です。硬質EVAをミッドソールに一体成型したトレイルシールドも装備しています。アウトソールはキューブ型の5mmのラグを複雑に組み合わせた形状。フレックスグルーブも刻まれていて、しなやかさとプロテクトを兼ね備えています。
フィッティングしてみると、ヒールからミッドフットまでは広くもなく、狭くもなく適度にフィット。トウボックスには少しゆとりを感じました。ドロップは10mmと少し高めですが、数値ほどヒールの高さは感じませんでした。
走ってみた印象は、想像通り軽快でした。サポートが少ない分、軽量でしなやかなアッパーは足の屈曲を制限せずに自然なフィット感を提供します。ミッドソールのクッションはフォアフットはしっかり、ヒールは適度な柔らかさがあります。足を前に出してヒールの後ろ寄りに荷重すると、少し柔らかい印象でした。
ソール全体の幅は「F.K.T.」ほぼ同じですが、「Attempt」のアウトソールはエッジ部分に斜めの切り込みが入っているため、接地幅は1cm程度狭くなります。このため、より軽快な足捌きが可能となり積極的な走りをしやすくなります。
グリップ性能はオールラウンドで、さまざまな路面を的確にキャッチできます。特に力強いグリップを発揮するのは、ラグに力が加わって粘ってくれる局面です。具体的には離地のタイミングで接地面が屈曲して力が入った時、または着地した状態で接地面が捻られた時などにギュッと路面をつかんでくれました。
「Attempt」は快適に走れるトレイルで実力を発揮してくれます。ショートからミドルディスタンスで積極的な走りをしたいときに履きたいシューズといえるでしょう。
Columbia Montrail F.K.T. Attempt
コロンビアモントレイル F.K.T. アテンプト
・価格:11,000円+税
・サイズ:MEN’S 25-29,30cm WOMEN’S 22.5-26cm
・重量(目安):MEN’S 279g /片足 27cm WOMEN’S 240g /片足 24cm
・ドロップ:10mm
・カラー:MEN’S 2色 WOMEN’S 1色
■コロンビア モントレイル http://www.montrail.jp