大容量、防水、超軽量なのにしっかり走れる最先端バックパック
・強度と疎水性に優れたモノメッシュボディ
・メインコンパートメントはIPX4の防水仕様
・ロールトップクロージャーは容量の増減が可能
イギリスのアウトドアブランド、Rab(ラブ)は、限界に挑戦する山岳ランナーのためにデザインした軽量ギアシリーズ「スカイラインコレクション」を展開。そのベストパックが「Veil(ベイル)」シリーズです。すでに発売中の「Veil 2」「Veil 6」「Veil 12」に続いて、2025年は「Veil XP 20」と「Veil XP 30」を発売しました。「Veil XP 30」はスポーツ業界で最も革新的な製品として認められ、ISPOアワードを受賞しています。今回はその「Veil XP 30」同機能を備え、ひとまわり小さい「Veil XP 20」をレビューします。
メインコンパートメントの素材は強度、耐摩耗性、耐久性に優れた40DのROBIC®という素材。これはシリコン処理を施し防水処理をした100%リサイクルナイロンのリップストップです。フルシームシーリングされているため、IPX4の防水仕様となっています。

容量の20Lとはメインコンパートメントのロールトップを3回折り返した状態で計測されています。ロールを6回折りたたむと最小容量になるため、およそ18Lから20Lの間で調整可能です。また、容量の計算はメインコンパートメントとジップポケットの合計で、その他の大容量のメッシュポケットやフロントのボトルポケットなどは含まれていません。

ボディは他の「Veil」シリーズでも使用されているリップストップモノメッシュ。超軽量で通気性が抜群な上、強度も十分にあります。バックパネルは1cm程の厚みがあるスペーサーメッシュで、超軽量ながらクッション性と通気性と疎水性のすべてにおいて優秀です。

フロントには他のベストパックと同様のチェストストラップがある他、最下部には通気用のレーザーホールを備えたウエストベルトがあります。こちらはあらかじめベルクロでサイズ調整をしておけば、あとはバックルをワンタッチで止めるだけで装着できます。

ポケットは全部で11個。メインコンパートメント内にジップポケットが一つ、背面には大容量のストレッチメッシュポケット。両サイドの上部にはポールなどの長物を収納できるポケット。そしてサイドの下部には大きなストレッチメッシュのポケットがあり、右のみジップポケットも併設されています。フロントには左右ともにボトルポケットとジップポケットがあります。



背負ってみると、トレイルランニング用の小さいベストパックと同等のフィット感があります。モノメッシュの優れた通気性に加えて、バックパネルおかげで背中のクッション性と通気性は「Veil 6」や「Veil 12」を上回っています。
走行中にアクセス可能なポケットはフロントとサイドで9個もあるためパックを下ろす頻度はかなり減少します。
メインコンパートメントが逆三角形なので身体の重心の近くに重量を寄せやすいのも便利です。装備が軽い場合はチェストベルトだけでも十分に走れますが、重くなるとウエストベルトが安定性を高めます。

「Veil XP 20」防水仕様のため雨の日はもちろん、暑い日に汗でパックが濡れても染み込まないため、装備が濡れずに済むのはありがたいです。
ちなみに、防水用シームテープの剥離防止のケアとしては、雨天時の使用や、洗濯(手洗い推奨)後は、表面と内部をしっかりと陰干しして乾燥させてください。
トレイルランニングでは一般的に10L前後のベストパックがよく使われますが、全装備を背負って一日中走る場合や、宿泊を伴う縦走などでは「Veil XP 20」の出番と言えます。
「Veil XP 20」は長距離・長時間のトレイルランニングだけでなく、ファストパッキングや帰宅ラン、普段使いにも適しており、様々な場面で役立つでしょう。
Veil XP 20
(ベイル XP 20)
・価格:27,500円(税込)
・容量:20L
・カラー:Pewter/Graphene・Black
・重量:476g(M)
・寸法:54 x 28 x 25cm
・背面の長さ:S / 43cm、M / 48cm