【Review】Topo Athletic® ｢PHANTOM 3(ファントム 3)｣

さらに軽く、さらにソフトに進化したナチュラル感覚のハイクッションロードトレーナー

ナチュラルランニングをコンセプトにしたTopo Athletic®は、広いトウボックスとロードロップを組み合わせたシューズです。最新ロードモデルの「PHANTOM 3（ファントム 3）」は、この特徴に加えて、さらにハイクッションを組み合わせています。果たしてどんな個性が隠れているのでしょうか？

リニューアルしたアッパーは1足あたり16oz（473ml）のペットボトル3本分のリサイクル素材を使用したエンジニアードメッシュを採用。柔らかく厚みがあり、通気性と快適性を両立しています。

適度にパッドが入ったタンにはマチはついていませんが、シューレースを通す２つのループのおかげでしっかり固定されます。ハトメの周りには樹脂製の補強、履き口の周りからヒールにかけては立体的に成形されたパッドに取り囲まれています。外部ヒールカウンターは前作と比較するとしなやかな素材に変更されています。

スタックハイトはフォアフット28mm、ヒール33mm。ドロップは5mm。Topo Athletic®のロードシューズでは「SPECTER（スペクター）」の30mmx35mmに次ぐ厚さです。ミッドソールは足の近くに柔らかいフォーム、路面側は硬目のフォームを配置した2層構造で走り心地と安定感を両立しています。この構成は前作と同様ですがオリジナルのZipfoam™は配合をアップデートし、より柔らかく、軽い走り心地を実現しています。

履き口からヒールにかけては立体的に成形されたパットが付く。外部ヒールカウンターは比較的ソフトな素材を採用している。

厚さ3mmのアウトソールはフォアフットとヒールに配置。最も減りやすいヒールのアウトサイドを重点的にカバーしてあるので耐久性は十分でしょう。ミッドフット部はミッドソールが露出しています。フォアフットはフレックスグルーブによって4つのセグメントに分割され、柔軟性が高められています。

足を入れてみると、Topo Athletic®の他のシューズと同様に広いトウボックス、そしてミッドフットからヒールにかけてはしっかりとしたホールドを感じられました。重量は261g（M9）で前作より31gも軽く、その違いはすぐに実感できました。

走り出してフォアフットに体重が乗ると、足は横に広がり指が開く局面があります。解剖学的に設計されたトウボックスには、つま先の広がりに対応する十分なスペースを提供しながらも、その他の部分はしっかりとフィットしてくれるため、足がバタバタするようなことはありません。

Topo Athletic®はトウボックスが広いので、足幅が広いランナー向けのシューズと思っている方が多いかもしれませんが、誰でもつま先に荷重するとある程度は広がるので、その分のスペースが確保されていないと窮屈に感じてしまいます。また、ミッドフットからヒールにかけてしっかりとホールドされていれば、シューズの中で足が動いてしまうこともありません。ですからどんな足型のランナーで快適に感じられるはずです。

新しい配合のミッドソールは衝撃吸収性と柔らかさがアップし、反応性ともうまくバランスが取れています。ロッカーもマイルドなので総合的には自然なフィーリングで走れるシューズに仕上がっています。

Topo Athletic®の人気厚底シューズといえば「SPECTER」が思い浮かびますが、こちらはロッカーと反発が強いアップテンポなシューズです。これに対し「PHANTOM 3」はマイルドな性格で自分自身の足で走るナチュラルランニングのテイストが強いシューズと言えるでしょう。

また、Topo Athletic®のトレイルシューズと比較すると「MTN RACER 3（エムティーエヌレーサー 3）」と同じスタックハイトなので、セットで揃えるとトレイルとロードを同様のフィーリングで走れると思います。

「PHANTOM 3」は、ナチュラルランニング指向の厚底シューズとしては数少ない選択肢の一つと言えます。

PHANTOM 3
（ファントム 3）
・価格：￥26,400（税込）
・サイズ：MEN 26.0-29.0cm（Grey/Greyのみ25.5cmもあり）、WOMEN 22.5-25.0cm
・カラー：MEN Blue/Lime , Grey/Grey , Navy/White　WOMEN Teal/Pink , Grey/Stone ,Black/White
・スタックハイト：33 x 28mm
・ドロップ：5mm
・重量：261g（M9）

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