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【BOOK】「グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル」ベン・モンゴメリ著

インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社は、ベン・モンゴメリ著のノンフィクション「グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル」を刊行しました。

ハイカー憧れのおばあちゃん「グランマ・ゲイトウッド」
アメリカ三大ロングトレイルのひとつ、総距離3500kmを誇るアパラチアン・トレイル。春にスタートして秋にゴールするという約6ヶ月を要する長いハイキングに挑戦するハイカーは年間数百人に上るが、彼らの憧れになっている人物こそがエマ・ゲイトウッド、通称グランマ・ゲイトウッドです。彼女は1957年、女性として初めてアパラチアン・トレイルをスルーハイク(一気に踏破すること)しました。彼女はそのとき67歳でした。


テントも寝袋もなしで単独で歩き通した女性が生きてきた壮絶な過去ハイキング
経験のない女性が、リュックの代わりに布袋を肩に担ぎ、登山靴の代わりにケッズのスニーカーを履き、寝袋の代わりに毛布にくるまりながら歩き通した逸話は、現代のハイカーたちに半ば伝説となって語り継がれてきました。しかし、グランマ・ゲイトウッドがなぜトレイルを歩こうと思ったのか、どんな人生を送ってきたのかについてはほとんど知られていません。

DV夫から逃れ、11人の子供、23人の孫とも離れて向かったロングトレイル
貧しい子供時代、夫の暴力(全身からあざが消えることはなく、歯も折られた)。何度も家を出ては子供たちのことを思ってまた戻ることを繰り返す日々。やっと離婚できたときには結婚から34年が経っていました。人生の終盤でようやく手に入れた自由な時間。彼女が向かった先はアパラチアン・トレイルでした。

トレイルを、人生を歩き通す勇気をくれるグランマ・ゲイトウッド
極寒の山頂で毛布一枚にくるまりながら、あるいは焚き火で温めた石の上で夜を過ごし、膝の痛みを抱えながらも1日に20kmを歩き続けた女性は、生半可な人生を歩んだのではありませんでした。彼女の強さとたくましさ、そして優しさと自然への愛に共感する人は多いでしょう。本書で時間と空間を超えて彼女といっしょに歩き、旅をすることは、人生の苦難を乗り越えるための力にきっとなるはずです。

■著者紹介
ベン・モンゴメリ/アメリカ・オクラホマ州生まれ。アーカンソー工科大学卒。2010年、新聞記者時代には地元紙の報道でピューリッツァー賞ファイナリスト。綿密な取材に基づいた人物評伝の著作が多い。
■訳者紹介
浜本マヤ/東京生まれ。元英語教師。幼少の頃より近所の山を歩くのが好きだったことが高じて、ハイキング好きに。2018年にはアメリカのジョン・ミューア・トレイルをスルーハイク。
グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル
・著者:ベン・モンゴメリ
・訳者:浜本マヤ
・定価:2,640円(本体2,400円+税10%)
・体裁:四六判
原著『GRANDMA GATEWOOD’S WALK』は、2014年の「National Outdoor Book Award」を受賞

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