近年、ランニングシューズ、トレイルランニングシューズシューズの進化はめざましいものがあります。しかし、そのイノベーションの大半は、ミッドソール、プレート、アウトソールなどの足よりも下の部分が中心でした。実際に足を覆う部分であるシューズのアッパーに大きな変革は起きていないのです。
シューズを足にフィットさせるということも、パフォーマンスを高める上では重要です。シューズと足との一体感が高まれば、高反発のミッドソール、推進力と安定感を生み出すプレート、グリップ力のあるアウトソールなどの性能を生かすことにもなるわけです。
フィット感と言っても、ただ立った状態でのフィットではありません。運動中に変化する足の形状に対応したダイナミック・フィットとして考える必要があります。さらに、トレイルランニングでは凸凹した路面を登ったり下ったりするので予測不可能な動きをすることもしばしば。そんな過酷な状況下で、未だかつてないフィット感を追求しているのが、ダイヤル式のパフォーマンスフィットシステム「BOA®フィットシステム」です。
「BOAフィットシステム」のコンポーネントは、微調節が可能なダイヤル、超強力で軽量なレース、そして低摩擦のガイドで構成されています。ランニング、トレイルランニングのシューズには軽量で正確、薄型のダイヤル、Lシリーズを採用。個々の製品や使用ケースに応じて、すべて個別に作られています。
操作方法はシンプルです。
→ ダイヤルを押し込む
→ 回して締める(一部モデルは回して緩めることも可能)
→ ダイヤルを引き上げてクイックリリース
通常のシューレースと比べると、より緻密なフィット感を簡単に調整することができます。もちろん走っている途中でも簡単に微調整することが可能です。
「BOAフィットシステム」のメリット
・微調節が可能な精密なフィット感で、ワンアクションで締めたり緩めたりすることが可能。トレイルでは下りでしっかりと締めて、登りで少し緩めるといった調整を簡単に行うことができます。
・一体感のある安全なフィット感。かかとを固定し、ミッドソールを安定させるため、パワー伝達と効率性が向上。足への負担を軽減したり、怪我のリスクを減らすことも可能となります。
・高品質で耐久性のある材料を使用し設計された「BOA®フィットシステム」は、さまざまな状況を想定した厳密なテストを行っており、雨や汗にさらされても、また、氷点下の気温でも機能する優れた耐久性を持っています。
アッパー構造の研究
「BOAフィットシステム」は単に通常のシューレースと置き替えただけのデバイスではありません。専用に設計されたにアッパーとの相乗効果で高いパフォーマンスを発揮します。
BOA テクノロジー社は、フィット感によってパフォーマンスを向上させる新しい方法を研究しています。アメリカ、コロラド州デンバーのグローバル本社内には2,700平方フィートのパフォーマンス・フィット・ラボがあり、モーションキャプチャ、代謝カート、フォースプレート、屋内のハイキングパス、計装バイクとトレッドミル、デュアルレーダー技術など、生体力学データを測定するための最新のツールを備えています。
これらの設備により、パフォーマンスの重要な指標である「敏捷性とスピード」「パワーと精度」「持久性とヘルス」についてフィットの生体力学的影響を測定する独立した研究を行っています。そして、「BOAフィットシステム」だからこそ可能となる新しいアッパー構成を開発し、ブランドパートナーと協力してシューズのアッパー構造に革命を起こしています。
パフォーマンスフィット構造
パフォーマンス・フィット・ラボでの研究の結果、生まれたのが「パフォーマンスフィット構造」です。足の甲の上にタンがある従来のアッパーの作り方にこだわらず、足全体を包み込むようなアッパー形状にすることで、「BOAフィットシステム」の機能を最大限に引き出し、異なったゾーンの締め付けを可能にしました。この結果、まるでソックスのようなフィット感とパフォーマンスの向上を実現したのです。
それでは「BOAフィットシステム」を採用したトレイルランニングシューズを紹介しましょう。フィットの未来を再定義した、最先端シューズをぜひ試してみてください。
Product
■BOAフィットシステム:https://www.boafit.com/ja-jp/