Garmin(ガーミン)から登場した「Enduro 3(エンデューロ 3)」は、超ロングバッテリー、ソーラー充電、マルチGNSSマルチバンド、オフラインマップなど、トレイルランナーが求めているスペックをすべて兼ね備えたハイエンドGPSウォッチです。
こんなウォッチを腕につけても、ログを取るだけに使っているとしたらもったいない! そこで、その機能をしっかり使いこなせるよう、今回はルートナビゲーションについて解説したいと思います。
ウォッチ本体にマップのデータが保存されているオフラインマップとGPSがあれば、トレイルランニングのアクティビティをスタートするだけで、
・マップ上の自分の位置がわかる
・何キロ走ったかわかる
・走ってきたルートを戻ることができる
・走ったルートを記録できる
などができますが、さらに、ルートナビゲーション機能を使えば次のこともできるようになります。
・目的地までの残りの距離がわかる
・目的地までの累積標高と登り・下りの行程がわかる
・経由地点(大会ならエイドや関門など)までの距離がわかる
・ルートから外れたら知らせてくれる
他にもありますが大雑把にいうとこんな感じ。走る前や走っている最中の情報量が一気に増えるため、一度使ったらもう後へは戻れないほど便利です。
ただし、ルートナビゲーション機能を使うためにはウォッチにルートのデータを保存する必要があり、少し作業が必要です。まずはそこから解説しましょう。
Garminの設定は「Garmin Connect アプリ」「Garmin Connect ウェブ」そしてウォッチ本体でもできますが、今回は「Garmin Connect アプリ(5.4.2.1)」(以下、「Garmin Connect」)で行いました。※ウォッチ=「Garmin Enduro 3(ソフトウェア11.59)」、スマートフォン=「iPhone 15(iOS 17.6.1)」)
Contents
ウォッチにルートを保存する方法は大きく分けて3つあります。
・ルートのデータ(GPXファイル)をインポートする
・自分が過去に走ったルートや「Garmin Connect」で他のユーザー共有しているルートを使用する
・「Garmin Connect」のマップ上でコースを作る
それでは順に解説していきます。
ルートのデータ(GPXファイル)をインポート
地図アプリや大会のHPからルートのGPXファイルを「Garmin Connect」にダウンロードしてからウォッチに送ります。
・(画像左)例として大会HPからGPXファイルとダウンロード。どのアプリで開くかを聞かれるので「Garmin Connect」のアイコンをタップ。
ダウンロードしたファイルをファイルマネジャーなどで表示して長押しし、「Garmin Connect」で開いても良い
・「Garmin Connect」のコースの設定画面で【トレイルラン】を選択
・(画像右)マップが表示されたら【保存】をタップ。【公開】か【非公開】を選択して【保存】をタップ
自分が過去に走ったルートをナビゲーションに使用
・(画像左)「Garmin Connect」で使用したいルートの記録を開いたら、右上の【︙】をタップ
・(画像右)【コースをデバイスに送信】をタップしてウォッチに送る。もしくは【マイコースに保存】した後に、マイコースのリストを開いてウォッチに送信
他のGarminユーザー共有しているルートを使用
・「Garmin Connect」ホーム画面の右下の【詳細】(Androidの場合は左上のメニューアイコン)をタップ
・詳細の画面で【トレーニングと計画】をタップ
・トレーニングと計画画面で【コース】をタップ
・コース画面で右上の【検索アイコン(虫眼鏡)】をタップ(隣の三本線アイコンを押すと絞り込みが可能)
・(画像左)マップでコースを探したいエリアを表示し、コースを選択
・(画像右)リストのタブから選ぶことも可能
・(画像右)コースを選ぶとルートが表示されるのでの【共有アイコン】タップ
・(画像右)の画面になってウォッチにルートが送られる
「Garmin Connect」のマップ上でコースを作る
・「Garmin Connect」ホーム画面の右下の【詳細】(Androidの場合は左上のメニューアイコン)をタップ
・詳細の画面で【トレーニングと計画】をタップ
・トレーニングと計画画面で【コース】をタップ
・コース画面で【コース作成】をタップ
・コース設定画面で【トレイルラン】をタップ
・描写方法の画面で【カスタム】か【自動】を選択。トレイルランの場合は【カスタム】がおすすめ
・マップ画面でルート【設定オプション】をタップし、【人気のルートをたどる】【道をたどる】【フリーハンド】から選択
【フリーハンド】以外はスタートとゴールを設定(長押し)すれば自動でコースを作ってくれる。うまくいかない場合は【フリーハンド】に切り替えて組み合わせながら作成するのがおすすめ
・(画像左)高尾山口をスタート、小仏城山をゴールにして【人気のルートをたどる】で作成。左下の【保存】をタップすればルートは保存される。保存する前に右上の【︙】をタップすると(画像右)の画像のようなオプションを選択できる
コースポイントを追加する
さて、ルートのデータを用意できたら、さらにコースポイントを追加しましょう。コースポイントを保存しておくと、次のポイントまでの距離がわかったり、コースポイントのリストを表示できたりします。これはマストではありませんが、大会などで次のエイドまであと何キロあるのかを把握することができて、とても重宝するのでぜひ覚えておきましょう。
コースポイントは自分でコースを作る過程で保存することもできますが、ここではすでに保存してあるルートマップに追加でコースポイントを保存してみます。
・「Garmin Connect」ホーム画面の右下の【詳細】(Androidの場合は左上のメニューアイコン)をタップ
・詳細の画面で【トレーニングと計画】をタップ
・トレーニングと計画画面で【コース】をタップ
・【マイコース】の中から編集するコースをタップ
・(画像左)マップ画面の右下の【︙】をタップ
・(画像右)メニューの【編集】をタップ
・(画像左)【︙】をタップ
・(画像右)メニューの【コースポイントを追加する】をタップ
・(画像左)ポイントタイプを選択する画面でポイントの種類を選んでタップ
・(画像右)マップをスクロールして場所を合わせ【ポイントを配置】をタップ
・繰り返せば複数のコースポイントを追加可能
・配置した【コースポイント】をタップし。
・(画像左)【コースポイントの編集】をタップ
・(画像右)【名前】を入力、【タイプ】を変更する場合はタップして新たに選択し、【保存】をタップ
・マップ画面に戻ったら【保存】をタップ
トレーニングページをカスタマイズ
ルートナビゲーション機能を使うと表示できるデータが増えます。そこで、ランニング中にデータを表示するトレーニングページをカスタマイズしましょう。
表示したいおすすめの画面とデータは以下の通り。
データ
・残り距離
・経由地名称(次のコースポイントの名称)
・経由地所用距離(次のコースポイントまでの距離)
・コース逸脱(ルートを外れた場合にその距離を表示)
画面
・ルート高度(ルート全体の高度グラフ)
・コースポイント(コースポイントの一覧)
■トレーニングページのカスタマイズ方法はこちらをご覧ください。
ClimbPro(クライムプロ)を使いこなそう
ClimbProはコースの登り(下りも可)の詳細データを区間ごと表示するGarminの独自機能です。表示できるデータは勾配や距離、高度上昇量。現在の登り、これから先の登りの詳細を把握しておけば、ペースを作る上で優位性があるため、ぜひ使いこなしたい機能です。
・「Garmin Connect」ホーム画面の右上のウォッチのアイコンをタップ
・デバイスの画面で使用するウォッチをタップ
・設定画面で【アクティビティ】をタップ
・アクティビティ画面でアクティビティ【トレイルラン】をタップ
・トレイルランの画面で【ClimPro】をタップ
・(画像左)ClimProの画面で各項目を設定
・ステータスは【ナビゲーション中】を選択すれば、ランニングをスタートするとClimProが自動で起動する
・データ項目は多岐にわたるので、表示したいものをチョイス
・アラートを【クライム区間の開始時】に設定すると、登りの開始時にアラートが送信される
・下降を【オン】にすると登り区間だけでなく、下り区間も表示される。
・(写真右)行動中のClimProの画面。何区間目の登りか、その区間が終わるまでの距離と累積標高、平均斜度、昇降速度を表示している
ルートナビゲーション機能の使い方
まずは「Garmin Connect」からウォッチにルートを送ります。
・ホーム画面の右下の【詳細】(Androidの場合は左上のメニューアイコン)をタップ
・詳細の画面で【トレーニングと計画】をタップ
・トレーニングと計画画面で【コース】をタップ
・(画像左)コース画面で【マイコース】の中から編集するコースをタップ
・(画像中)マップ画面で⭕️の【共有アイコン】をタップ
・(画像右)の画面になってウォッチにルートが送られる
ウォッチでルートナビゲーションを行う場合は、
・(写真左)アクティビティを選択して、ウォッチの【右上キー(▶︎)】を押してスタートする前に、下にスクロールして
・(写真中)【ナビゲーション コースなど】を選択
・ナビゲーション画面で【保存済み】を選択
・(写真左)リスト表示からコースを選んで選択
・(写真中)【開始】をタップ、または【右上キー】を押す
・(写真右)スタート画面に戻ったら【右上キー(▶︎)】押してスタート
GarminのGPSウォッチには、まだまだたくさんの機能がありますが、今回紹介したのは、トレイルランニングで使用するならまず覚えおきたいものです。少し長い説明でしたが、慣れてしまえば難しいことはありません。
さぁ、ナビゲーション機能を使いこなして、安全に、効率よく、便利にトレイルランニングを楽しみましょう!
■ガーミンジャパン株式会社:https://www.garmin.co.jp/
Enduro 3のレビューはこちら↓↓↓