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【NHKスペシャル】「秘境ブータン 天空を駆ける」 世界一過酷な山岳マラソンに世界初の密着取材

ブータン山岳地帯の最奥地の秘境で開催され、標高5470mのヒマラヤの峠を越えて5日間で186kmを走り抜ける山岳マラソン、スノーマンレース。全行程のほとんどが富士山よりも高く、酸素の量は平地の半分ほどの高地で行われ、“世界一過酷”な山岳マラソンと言われる。そんな最難関のレースで決まるのは、世界最強の山岳ランナーだ。

 

ブータン建国の祖が祀られる天空の寺院

 

第1回大会で優勝したブータンの遊牧民ランナー-カルマ・ヤンデン

 

2年前の第1回大会では、海外から招待されたアスリート20名のうち12名がリタイアした。まさに、命がけのレースである。第2回大会となる今回は、ブータン選手7人と日本人を含む海外からのトップ選手9人が参加。NHKは、ブータン国営放送との国際共同制作によって、世界で初めてレースの全貌を記録した。番組では、ヒマラヤの絶景を駆け抜ける選手の奮闘と地元ブータンの人々との交流を描く。

 

スノーマンレースの発起人ブータン国王

 

ヒマラヤの絶景を駆ける美しくも過酷なこのレース。実は、単なる山岳マラソンではない。発案したのは地球温暖化対策を世界に訴えるブータン国王だ。ブータンは環境保護に力を注ぎ、二酸化炭素の排出量を吸収量が上回る“カーボンネガティブ”を世界で初めて達成した国である。しかし、地球温暖化の影響を大きく受け、山岳地帯の氷河が解けることで引き起こされる水不足や、氷河湖の決壊による洪水被害など、猶予のない事態に見舞われている。

 

ブータン最大の気候変動のリスクとなっている氷河湖
ルートが過酷なため選手自ら自撮り!アメリカのルーク・ネルソン

 

数々の100マイルレースで優勝してきた強者クレア・ギャラガー(USA)

 

レースに参加した選手たちは、トレイル周辺に集中する氷河湖の危険な状況を自らがSNSで発信することで、世界に気候変動の実情を訴えた。番組では“地球沸騰”の危機の中、ブータンから世界に向けられたメッセージを届けていく。

 

女子優勝は今世界が注目するドイツのロザンナ・ブハワー選手

 

丹羽薫選手

 

■NHKスペシャル「秘境ブータン 天空を駆ける」
【ナレーション】満島ひかり(俳優)
【放送】 2025年1月19 日(日) 午後9時~9時49分

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