TrailRunner

【ARC’TERYX】テクニカルなロングトレイルで輝く操作性が 「NORVAN LD 4」の真骨頂

ARC’TERYX(アークテリクス)が本社を構えるカナダ・ノースバンクーバーの、山と都市が隣接する環境からインスピレーションを受けてネーミングされたNORVAN(ノーバン)シリーズ。マウンテンランニングやファストハイク向けのシューズ、ベストパック、アパレルをフルラインナップしています。

 

 

ARC’TERYXの厳格な品質基準と革新的なデザインが反映されており、軽量性と耐久性を両立し、過酷な環境下でも快適な動きをサポートする設計が特徴で、パフォーマンスを追求するアスリートからも信頼を得ています。

 

NORVAN LD 4

 

今回紹介するのは過酷な山岳地帯でのランニングからテクニカルなトレイルまで、さまざまな地形に対応する万能性を備えたロングディスタンス用の高性能シューズ「NORVAN LD 4」です。

 

 

通気性と耐久性に優れたPFASフリーのアッパーはサイド部が入念に補強されているため、岩などの接触からしっかりと保護されます。また、裏側からも補強されているためシンプルでスマートなルックスとなっています。

 

アッパーはすっきりとしたデザインながら、オーバーレイとアンダーレイの補強により、しっかりと保護されている。
ソールに接続されたタンとアッパーの内側からの補強。

 

アッパーの大きなアップデートポイントは薄くしなやかになったニットのタンです。ソールと接続されているため、足を包み込むようにフィットしてくれます。また、タンの上部にはシューレースを収納するポケットがあり、ほどけたり引っかかったりしないように工夫されています。

 

シューレースを収納するタンポケット。

 

そしてユニークなのがテックレースシステムです。通常、シューレースは一つのハトメを潜らせて反対側へ折り返しますが、「Norvan LD 4」はハトメを二つ潜らせてから折り返す構造になっています。これによってシューレースが緩みにくくなり、安定したホールド感を得ることができます。

 

テックレースシステムは二つのハトメを潜らせてから折り返す。

 

ソールのスタックハイトはフォアフット19mm、ヒール25mm。ドロップは6mmです。ミッドソールは異なる二つの密度を組み合わせ、クッション性と反発性、そして安定性を高い次元でバランスさせています。

アウトソールのコンパウンドはVibram®のメガグリップ。ドライな路面でも、ウェットな路面でも高いグリップ力を発揮します。さらに、アウトソールのベース部分の厚みを50%まで削減し、全体の重量を30%軽量化しながらも、グリップ力、トラクション、耐久性は維持したライトベーステクノロジーも採用しています。ラグの高さは4mmで前作と同じですが、外側にシェブロン形状のラグを取り入れています。

 

ラグの角が前方と後方を向いていることで、より路面に食い付きやすい。

 

フィットはロングディスタンス向けに最適化されており、足の形に沿ったナチュラルなラストです。トウボックスには十分なスペースがありますが、ミッドフットとヒールは確実にホールドされます。また、内部のシームを最小限に抑えているため靴擦れのリスクも軽減されます。新しくなったタンは薄く、甲の部分はダイレクトなフィット感になりました。

テックレースシステムは、部分的にホールドを緩めたい箇所があった場合に、ハトメを一つ飛ばして調整するという応用も可能です。

 

(左)「NORVAN LD 4」(右)「NORVAN LD 3」

 

トレイルを走ってみた感想は、ロングディスタンス向きの割にはロープロファイルでしっかりとした感触でした。楽に走れるソフトなクッションというよりは、厳しい状況でも的確に路面とコンタクトできる確実性を感じました。

ラグの高さは前作から変更がないものの、グリップ力は上がっています。これは、ラグの角が前方と後方に食い込む向きに変更されたためだと思います。

トウとヒールエンドが後方に張り出さずスクエアな形状になっているため、凸凹が激しい岩場やガレ場でも足さばきの邪魔にならず軽快に走ることができました。

 

足捌きの邪魔をしないスクエアなトウとヒール。

 

軽量性だけを追求するのではなく、アッパーのしっかりした補強やフルレングスのアウトソールなど、プロテクションと耐久性を重視してハードな山岳コースに対応できる性能を確保しているところがARC’TERYXらしいこだわりと言えます。

2024年に登場した「SYLAN(シラン)」は、比較的整備されたトレイルをテンポよく走れるシューズでした。これに対し、「NORVAN LD 4」は複雑で入り組んだ地形でも安定した走行性発揮できるところがポイントです。里山よりもテクニカルなトレイルに履いていきたいと思える信頼性があります。

 

 

Ambassador Review 1

「NORVAN LD 4」はソールがしっかりしているのが印象的ですね。前モデルと比べると軽快で操作性が上がったように感じました。レスポンスがいいので反発がすぐに返ってくるため、素早いサイドステップや下りで足をどんどん回していく場面などで使いやすさを感じました。整備されたトレイルではもちろん走りやすいですが、岩稜帯での高い対応力も特徴です。自分なら30〜80kmくらいのディスタンスで使用したいシューズです。
西岡 賢一(ARC’TERYX コミュニティアンバサダー)

 

 

Ambassador Review 2
昨年登場した「SYLAN」はソールのロッカーが強く、走れるイメージでしたが、「NORVAN LD 4」はロングディスタンス用ということもあり、操作性がよく、コントロールしやすいのが特徴です。前作と比べるとアッパーの横方向への広がりの許容量が大きいので、ロングレースで足がむくんできても対応できると思います。岩などが多いテクニカルなコースでのコントロール性が際立っているのでそういうコースが多い100k以下のレースで使用したいですね。
塙 翔太(ARC’TERYXコミュニティアンバサダー)

 

 

 

Norvan LD 4

Men‘s(左より)Black/Cloud , Black/Arctic Silk, Dk Canvas/Dk Arctic Silk, Verve/Ginger
Women‘s(左より)Black/Cloud , Black/Arctic Silk, Luminary/Verve

・価格:¥29,700(税込)
・サイズ:Men‘s 25.5~28.5cm、Women‘s 22.0~25.5cm
・重量:270g(27.0cm)、217g(24.0cm)
・スタックハイト:25mm / 19mm
・ドロップ:6mm

 

 

NORVAN LD 4 GORE-TEX

防水性、透湿性、防風性を備えた「NORVAN LD 4 GORE-TEX」にはGORE-TEX インビジブルフィット テクノロジーが採用されています。これはアッパーの立体形状に直接メンブレンを接着することで、通常のシューズと同等のフィット感を実現するほか、アッパーの生地に空気や水が入る隙間がないため、水を含んで重量が増えることもなく、透湿性能も十分に発揮されます。

 

 

NORVAN LD 4 GORE-TEX

Men‘s(左より)Black/Black, Stone Green/Stone Green, Rune/Rune
Women‘s(左より)Black/Black, Arctic Silk/Arctic Silk, Moonstone/Moonstone

・価格:¥34,100(税込)
・サイズ:Men‘s 25.5~28.5cm、Women‘s 22.0~25.5cm
・重量:280g(27.0cm)、214g(24.0cm)
・スタックハイト:25mm / 19mm
・ドロップ:6mm

 

NORVAN LD 4コレクションページ

モバイルバージョンを終了