スポーツ・フォー・エブリワンを推進する笹川スポーツ財団では、1992年から隔年で「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」を実施。全国の18歳以上を調査対象に、頻度・時間・運動強度からみた SSF独自の指標である「運動・スポーツ実施レベル」をはじめ、スポーツ観戦率やスポーツボランティア実施率、好きなスポーツ選手の推移など、国内のスポーツライフの現状を明らかにしてきました。
2022年の調査では、20歳以上のジョギング・ランニング実施率(年1回以上)は2018年・9.3%から2020年・10.2%にかけて増加したものの、2022年は8.5%へ減少しました。推計実施人口は2020年の1,055万人から877万人という結果となりました。
<主な調査結果>
■2022年のジョギング・ランニング実施率(年1回以上)8.5%、推計実施人口877万人
2022年の年1回以上のジョギング・ランニング実施率は8.5%であり、2020年の10.2%から1.7ポイント減少した。性別にみると男性の実施率は12.3%、女性は4.6%でありいずれも2020年から減少している。実施率の推移を過去20年間で振り返ってみると、2002年(4.8%)から2012年(9.7%)にかけては右肩上がりで増加し、その後は多少の変動はあるものの総じて横ばいである。
2022年の実施推計人口は、過去最高を記録した2020年の1,055万人から178万人減少し877万人であった。性別にみると男性は612万人、女性は245万人であり年1回以上ジョギング・ランニングを実施する人は男性に多い。この傾向は調査を開始した1998年から同様であり、2002年から2012年にかけて広がった実施率の男女差は開いたままである。
【図表1】ジョギング・ランニング実施率(年1回以上)と推計実施人口(万人)の年次推移(全体・性別、20歳以上)
■【性別・年代別】 ジョギング・ランニング実施率(年1回以上)
・男性:40歳代の17.7%が最も高い
・女性:30歳代の実施率が4.2%と過去最低を記録
年1回以上のジョギング・ランニング実施率を性・年代別にみると、2022年の男性では40歳代の17.7%が最も高く、30歳代15.2%、20歳代14.0%と続く(図表2)。50歳代以下の実施率は調査年度によって大きな変動はあるものの、2020年までは総じて増加の傾向を示し2020年から2022年にかけて減少した。一方、60歳代と70歳以上の2022年の実施率は2020年より増えている。
女性の2022年実施率は20歳代の10.5%が最も高く、40歳代7.1%、50歳代4.6%と続く(図表3)。女性は20歳代の実施率が他の年代に比べ高い傾向が続いているが、2020年の15.8%から5.3ポイント減少し、他の年代よりも減少幅が大きかった。また、30歳代の実施率が4.2%と過去最低を記録した。
【図表2】ジョギング・ランニング実施率(年1回以上)男性:年代別(20歳以上)
【図表3】ジョギング・ランニング実施率(年1回以上)女性:年代別(20歳以上)
■週1回以上の実施率は2012年以降は多少の増減はあるものの、横ばいで推移
全体の週1回以上の実施率をみると、2022年は5.4%と2020年から0.2ポイント減少した(図表4)。2012年以降は多少の増減はあるものの、横ばいで推移している。男性は8.0%と前回から0.7ポイント減、女性は前回の2.6%から2.7%へと横ばいで推移している。
全体の実施率の過去20年間を振り返ると、年1回以上と同様に2002年から2012年にかけては右肩上がりの増加傾向、その後2022年までは横ばいで推移している。年1回以上では2020年から2022年にかけて実施率は減少したが、週1回以上の実施率にほとんど変化はみられなかった。
【図表4】週1回以上の「ジョギング・ランニング」実施率の推移(1998~2022年):全体・性別(20歳以上)
■「スポーツライフ・データ2022」調査概要
・調査内容:運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・同好会・チーム、スポーツ観戦、スポーツボランティア、日常生活における身体活動、生活習慣・健康 他
・調査対象:全国の市区町村に居住する満18歳以上の男女3,000人(男性: 1,503人、女性1,497人)
・調査方法:訪問留置法による質問紙調査
・地点数:300地点(大都市90地点、人口10万人以上の市122地点、人口10万人未満の市64地点、町村24地点)
・調査時期:2022年6月10日~7月10日
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