長野県、白馬村では、令和2年度から新潟大学、白馬山案内人組合、白馬・山とスキーの総合資料館等と共に、氷河の可能性が高い杓子沢雪渓,不帰沢雪渓,白馬沢雪渓の調査を実施してきました。
2025年1月6日、この調査に関する学術論文が受理され、杓子沢雪渓と不帰沢雪渓が氷河であることが確認されました。これにより、すでに氷河と確認されている唐松沢氷河を含め、白馬村内に3つの氷河が存在することが明らかになりました。さらに、白馬沢雪渓についても、今年度氷河である可能性が高いデータが得られています。
特筆すべきは、杓子沢雪渓がJR大糸線白馬駅前や市街地からも見える位置にあり、「街から見える氷河」として貴重な存在となることです。白馬村は、今後もこれら氷河を含む北アルプスの多様な自然環境を活かした山岳ツーリズムの推進や、学校教育・生涯学習における地域学習・環境教育の題材として活用していく方針で、地域内外の多くの人々に氷河の存在意義や魅力を伝え、白馬村の自然環境の素晴らしさと環境保全の重要性を広く周知していくとのことです。