TrailRunner

salomon トレイルランニング

【Review】MERRELL 「VAPOR GLOVE 6」 「TRAIL GLOVE 7」

足を鍛え、人間本来の走り方へ導いてくれる定番ベアフットシューズ

 

 

2010年、「BORN TO RUN」(NHK出版)がベストセラーとなり、一躍脚光を浴びたベアフットランニングやナチュラルランニング。それに呼応するように2011年にリリースされたのがMERRELL(メレル)の「VAPOR GLOVE(ベイパー グローブ)」と「TRAIL GLOVE(トレイル グローブ)」でした。

ベアフットシューズがなぜ流行ったかというと、人間が本来持っている身体の機能を使って走るためには裸足(ベアフット)が一番、という理由でした。ところが、実際に裸足で走るのは何かと不都合が多かったため、なるべく裸足に近いベアフットシューズが開発されたのです。ゆえに、ベアフットシューズの特徴は、足の形に近い形状でサポートがほとんどないアッパー、極薄のソール、ゼロまたはゼロに近いドロップ(つま先と踵の高低差)といったものでした。

時は流れて、厚底シューズが登場し、さらにロードレーシングシーンでもカーボンプレート入りの厚底シューズが台頭。厚底全盛時代が到来しています。厚底シューズを否定するつもりはまったくありませんが、クッションが良くて疲れにくい、もしくはより推進力を生み出してくれるシューズを履くのは「足でシューズというギアを使いこなす」こと。このカウンターとして「足だけの力で走る」いわば足をリセットするためのベアフットシューズが今、密かに脚光を浴びているようです。

それではデビューから12年の時を経て最新モデルとなった2足、より裸足に近いフィーリングの「VAPOR GLOVE 6」と少し保護とサポートを強めた「TRAIL GLOVE 7」を見ていきます。

 

(左)「VAPOR GLOVE 6」(右)「TRAIL GLOVE 7」

 

アッパーはホールドするというよりは、足の動きを邪魔しなように優しく包み込むフィーリング。とくにつま先部分が足型に合わせて広くなっているので足指も自由に動きます。シューレースとそれを通すウェビングもきっちりと締まるタイプではなく、ゆとりが生まれるようになっています。

 

「VAPOR GLOVE 6」

 

タンはアッパーと同素材のメッシュ。まちがついていいるのでズレを抑えつつ、異物の侵入も防いでくれます。

 

(左)「VAPOR GLOVE 6」(右)「TRAIL GLOVE 7」

 

トウキャップやサイドのボトム付近、ヒールにはアウトソールが回り込み、強度を高めています。

ヒール周りのサポートは最小限なので、踵は指で簡単に潰せるほど柔らかいです。

 

「VAPOR GLOVE 6」

 

「VAPOR GLOVE 6」のスタックハイトフォアフット6mm、ヒール6mmでドロップは0mm。一方、「TRAIL GLOVE 7」はフォアフット14mm、ヒール14mm。
ドロップはどちらも0mm、つまりゼロドロップです。

 

(上)「VAPOR GLOVE 6」(下)「TRAIL GLOVE 7」

 

一番大きな違いは「VAPOR GLOVE 6」がミッドソールがないのに対して「TRAIL GLOVE 7」は8mmのミッドソールを搭載している点です。素材は軽量でクッション性と耐久性に優れたフロートプロ™。

アウトソールはどちらもVibram ヴィブラム エコステップ リサイクルを採用。2.5mmの細かいラグパターンです。

 

(上)「VAPOR GLOVE 6」(下)「TRAIL GLOVE 7」
「VAPOR GLOVE 6」

 

まずは「VAPOR GLOVE 6」に足を入れてみます。シューズというよりは厚く、緩めのソックスに薄いソールがついたような印象です。

通常のシューズを履いたつもりで歩き出すと踵にガツンと衝撃がきます。柔らかく着地するように心がけるとスムーズに歩くことができました。走ったフィーリングも同様で、踵に頼りすぎずにミッドからフォアフットでの着地を心がけることが履きこなすポイントです。

 

 

アウトソールのラグは潰れることでグリップと粘りを高めるタイプ、都会に多い摩擦係数の低い路面でもデッキシューズのように強力にグリップします。

「TRAIL GLOVE 7」はもう少しサポートがあり、ミッドソールのクッションも少しだけあるので、ベアフットシューズを初めて履くならこちらの方がハードルは低いです。

どちらにしても、トレイルを走るならライトトレイルで注意深く慎重な着地を心がけましょう。路面の凹凸をシビアに感じるので、それを味わうようにゆったりと走ることで、トレイルの本来の魅力を知ることができるかもしれません。

「VAPOR GLOVE 6」「TRAIL GLOVE 7」を初めて履くなら、まずはウォーキングから初めて、慣れてきたらゆったりとした短距離のロードランから始めるくらいの余裕が必要です。今まで使うことがなかった筋肉が目覚め、人間本来の走り方を感じることができると思います。

普段使いで履くだけでも足にとっては新しい刺激が入ります。ライフスタイルに取り入れることで、意識しなくても足を鍛えることができるベアフットシューズは、トレイルランナーなら持っていて損のない一足だと思います。

 

VAPOR GLOVE 6
(ベイパー グローブ 6)
・価格:¥13,200(税込)
■メンズ:25.0–28.0, 29.0, 30.0cm [約160g (27.0cm/片足)] カラー:GRANITE/TANGERINE, BLACK, OLIVE, INCENSE/TAHOE
■ウィメンズ:22.5–25.0cm [約130g(24.0cm/片足)] カラー:GRANITE/FUCHSIA, BLACK, BURLWOOD, OYSTER/ATOLL
・スタックハイト:フォアフット6mm , ヒール6mm
・ドロップ:0mm

 

TRAIL GLOVE 7
(トレイル グローブ 7)
・価格:¥15,400(税込)
・サイズ・ウェイト・カラー
■メンズ:25.0–28.0, 29.0, 30.0cm [約240g (27.0cm/片足)]  カラー:PINE/GUM, BLACK/GUM, BLACK/BLACK
■ウィメンズ:22.5–25.0cm [約190g(24.0cm/片足)] カラー:OYSTER/GUM, BLACK/GUM, BLACK/BLACK
・スタックハイト:フォアフット14mm , ヒール14mm
・ドロップ:0mm

 

■MERRELL:https://merrell.jp/

 

■MERRELLの記事一覧はこちら▼

MERRELL SPECIAL INDEX

 

「トレイルランニング グッズ体感レポート」 一覧を見る

  • RL トレイルランニング
  • hoka トレイルランニング
  • merrell トレイルランニング
  • ESS トレイルランニング
  • ultimate direction トレイルランニング
  • rigトレイルランニング
  • garmin トレイルランニング
  • roundgirl100 トレイルランニング
error: Content is protected !!
モバイルバージョンを終了