トレイルも舗装路も軽快に駆け抜ける、ナチュラル・ハイブリッドシューズ
・ロードからライトトレイルが得意なハイブリッドシューズ
・厚みとドロップが増したミッドソール
・ヒールのフレア構造とロッカーがスムーズな走りをアシスト
素足の形状に近いゆったりとしたトウボックス。そして、低く抑えたドロップ(つま先と踵の高低差)という一貫したコンセプトでロードからトレイルまで多くのモデルをリリースしているTopo Athletic®︎(トポアスレチック)。その中で、トレイルランニングのエントリーモデルと言えるのが「MT-5」です。
前作の「MT-4」はエントリーモデルとはいいながらも、アグレッシブな走りも十分に可能なポテンシャルを持っていました。しかし、フルリニューアルした「MT-5」はロードからライトトレイルを快適に走れる、いわゆるドア・トゥー・トレイルを意識した方向に舵をきったようです。
アッパーのメッシュは滑らかに細かく織られていて伸縮性はそれほどありませんが十分にしなやかです。トウ、そしてミッドフットからヒールにかけてはオーバーレイの補強を施し、サイド部は内側から補強されています。
適度にパッドが入ったタンはガセットタンですがソールではなくレースケージに接続されているため、軽量化を図りつつ異物の侵入も防いでくれます。
履き口のパッドは薄目で盛り上がりが少なくフラットな印象。ヒールの補強は硬いプレートは使われていないため指で潰せるくらいのしなやかさです。
ソールのスタックハイトは、フォアフット23mm、ヒール28mm。ドロップは5mmです。前作よりもフォアフットが1mm、ヒールは3mm高く、ドロップも2mm高い設定です。また、高いだけではなく、路面に近づくほど広がったフレア構造によってソールの幅も広くなり、後にも張り出しているのが注目すべきポイントです。ミッドソールのフォームはZipFoam™にアップデートし、よりしっかりしたクッションとエネルギーリターンを実現しました。
アウトソールのコンパウンドはVibram®のXS Trek EVO。ラグの高さは3.5mmです。パターンは「ULTRAVENTURE 3(ウルトラベンチャー 3)」で採用された新しいタイプと同様です。フルレングスではなく3分割されていてフォアフットにはフレックスグルーブが刻まれ、ミッドフット部はミッドソールが広く露出しています。
ソールのボリュームがアップしていますが重量は264g (M9)で、前作と比べると39gも軽くなっています。
足を入れてみると、Topo Athletic®︎らしいゆったりしたトウボックスが開放的なフィットを提供してくれました。そして、前作よりもダイレクトなレスポンスを得られます。これは、アッパーのメッシュやタン、履き口のパッドなど全体に薄く作られているためだと考えられます。
トレイルを走った印象は、厚みを増したミッドソールのおかげでソフトな接地感なのは間違いありませんが、それ以上に接地から離地までの滑らかさが際立っていました。フレア形状のヒールによるショックの少ない着地と、その後の自然なロッカー形状によるナチュラルな荷重移動がうまく調和しているためだと思います。
ライトトレイルでのグリップはしっかりしていて不安に感じることはありませんが、テクニカルな状況になってくると少し注意しながら走った方がいいと思います。しかし、その分舗装路や林道などではロードシューズと遜色のないスムーズな走行を可能にしています。
以上の点を踏まえると、「MT-5」はトレイルパートとロードパートが混在するようなコースや林道がメインのコースを得意とするハイブリッドシューズだと言えそうです。ロードシューズのように軽快なフィーリングは、トレイルランニングの初心者のみならず、上級者のライトトレイル用のスピードシューズとしても十分に戦力になるシューズだと思います。
MT-5
・価格:¥23,100(税込)
・サイズ:MEN 26.0-29.0cm , WOMEN 22.5-25.0cm
・カラー:MEN Blue/Red , Black/Charcoal、WOMEN Emerald/Pink , Charcoal/Grey
・スタックハイト:28mm(かかと)、23mm(つま先)
・ドロップ:5mm
・重量・264g(M9)、218g(W7)
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