独特のホールド感とプレートの推進力で
テンポよく前に進むロードランニングシューズ
より自然な走りを求めているランナーのためにシンプルとコンフォートを追求したTopo Athletic®︎(トポ アスレティック)。2020年春夏、日本で展開されているロードランニングシューズは4モデル。今回ご紹介する「ZEPHYR」はソールが2番目に厚いモデルとなります。
アッパーで最初に目につくのはスクエアに切り落としたようなつま先部分。実際の足の形状に近いTopo Athletic®︎の象徴的なフォルムです。
アッパーは軽量で通気性の良いシングルレイヤーのメッシュにオーバーレイの補強が付きます。タンはまるで厚紙の様な薄さでシューレースを通すループが2つついていて、走行中のズレを抑制します。足首周りのパッドは少し薄め、樹脂製のヒールカウンターは内蔵されていませんが、強化はしてあるのでしっかりしています。
ソールスペックはミッドソールがフォアフット13.5mm、ヒール18.5mm。アウトソールが4.5mm、フットベッド(インソール)が5mmです。つまり、トータルのスタックハイトは、フォアフットが23mm、ヒールが28mm、ドロップは5mmとなります。TOPO Athleticのシューズは0mm、3mm、5mmの3種類のドロップがあり、「ZEPHYR」は最も高ドロップなシューズとなりますが、そもそもTopo Athletic®︎は低ドロップがコンセプとなので、他のブランドも含めて考えると、一般的かやや踵が低めの部類に入ります。
ミッドソールのコア部分にはTopo Athletic®︎オリジナルのZIPフォームを採用。EVAに比べて反発性と弾力性に優れています。さらに、その下部には新しいテクノロジーであるスプリング・プロパルション・プレートが内蔵されています。このプレートは軽量で高反発な硬質のエラストマーで、前足部を安定させるだけではなく、ランニング中のつま先を伸ばす動作時に推進力を発揮します。
履いてみた印象は、Topo Athletic®︎らしいゆったりとしたトウボックスが印象的でした。甲から踵にかけては、薄いメッシュ素材、薄いタン、平紐、小さめのヒールのおかげで、以前レビューしたトレイルシューズよりもさらにぴったりとフィットします。トウボックスが広いシューズは多くありますが、フアフットとミッドフットのタイトなフィット感とのコントラストがはっきりしているのは新しい感覚です。
走り始めはソール全体がかなり硬く感じられましたが、20kmほど走るこなれてきました。慣らし走行はしっかりとしたほうがうよさそうです。
アウトソールのグリップは良好で、濡れた路面でも滑ることがありません。耐久性も高く、減りは少ないほうだと感じました。
着地の印象はソフトすぎず、しっかりとしていて強めのリターンを感じます。内蔵されたスプリング・プロパルション・プレートは走りに安定感をもたらしてくれるほか、フォアからミッドフットで着地をすると反発も感じることができます。カーボンプレートほど強力ではありませんが、走りのテンポを作るのにちょうどいいアシストとなってくれます。ゆったりと走るよりも、ある程度ペースを上げた方が「ZEPHYR」の躍動感を引き出すことができます。
「ZEPHYR」はミッドフットからヒールのホールドに優れたアッパーとパワーのあるソールシステムがうまくバランスして、俊敏なシューズとなっています。思わずスピードをあげたくなってしまうシューズです。
ZEPHYR
ゼファー
・価格:¥18,000+税
・サイズ:MEN’S 26.0-28.5cm、WOMEN’S 22.5-25cm
・カラー:MEN’S 2色、WOMEN’S 2色
・スタックハイト:23mm(つま先)、28mm(かかと)
・ドロップ:5mm
・重量:272g(27.0cm)、215g(23.5cm)
■Topo Athletic | ||||||
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