ナチュラルランニングシューズの中でも素直な性格
ミニマリストを目指すランナーに履いてもらいたい
inov-8(イノヴェイト)の「TRAILROC(トレイルロック) 245」(以下、245)は「TRAILROC 255」(以下、255)よりも3mm踵が低いモデルです。「inov-8(イノヴェイト)のドロップ(踵とつま先の高低差)やクッションに関するコンセプトは「255」のページで解説していますので、そちらをご覧頂くとして、ここでは早速「245」の特徴を紹介していきたいと思います。
「255」と「245」はネーミングの通り重量で10gしか変わりませんが、「245」は、その差以上にアグレッシブに仕上がっています。まず外観を見て判るのが、補強パーツがほとんどないこと。いかにもミニマリストシューズらしい風貌をしています。フィットは「255」と同様「ナチュラル」を採用。足の形状に近く、フォアフット部にゆとりがあり、着地時の足の広がりにしっかりと対応してくれますが、足を入れてみると「255」よりは少しタイトに感じました。そして、3mmというドロップは立ったときに踵の低さとクッションの少なさを明らかに感じることができます。この3mmはかなりしっかりと体感できました。ここまで、かかとが薄くなると、当然フォアフット、もしくはミッドフット着地の走り方に向いているシューズということになりますから、踵着地の頻度が高いなら「255」をチョイスしたほうがいいと思います。
アウトソールは四角いブロックパターンをベースにして、3つの異なる硬さのゴムを配合した「TRI-C」。オールラウンド性の高いソールとなっています。ほとんどのトレイル、そしてアスファルトでも問題なく走ることができます。耐久性もあるほうだと思います。
ナチュラルランニング系のシューズは数多く存在します。そして、そのナチュラル度合いは、ドロップやクッションを目安にすることが多く、それ以外のところで、さまざまな個性が存在するわけですが、inov-8の特徴は、とことんナチュラルなことだと思います。機能はアシストではなく、素足に近づけることに重きを置かれているように感じます。例えば、前後左右どこにでもスムーズに荷重移動できるバランス。また、足の動きに合わせて自然にソールがたわんでくれるシャンク・システム「META-SHANK」など。強いサポートは個性につながるので、走ってみると特徴として感じやすいのですが、「245」は逆に、強すぎない補助が人間の足のフィーリングに近く、本当に素足に近い自然なランニングが可能になるのだと思います。
「裸足以外で、足の機能を100%引き出して走りたい」。「TRAILROC 245」は、そんな要望に最も近いトレイルランニング用シューズなのではないかと感じました。ナチュラルランニングの上級者ならロングディスタンスで、あまり慣れていない方ならトレーニング用として活用できる1足ではないでしょうか。
TRAILROC 245
トレイルロック245
■品番/INV2423M1/BLK
■価格/¥15,000(税抜)
■カラー/ BLACK×LIME×ORANGE
■アッパー/合成繊維×合成樹脂
■ミッドソール/合成樹脂(INJECTED EVA)
■アウトソール/ゴム底
■インソール/ 6mm
■サイズ/24.5 – 28.0cm(Men’s)
Women’s model
TRAILROC 236
トレイルロック236
■品番/INV2424W1/BLK
■価格/¥15,000(税抜)
■カラー/ BLACK×BLUE×PINK
■アッパー/合成繊維×合成樹脂
■ミッドソール/合成樹脂(INJECTED EVA)
■アウトソール/ゴム底
■インソール/ 6mm
■サイズ/22.0 – 24.5cm(Women’s)
※2014年掲載価格やスペックは変更になることがあります。
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