【エルブレストレラン部】注目アイテムベストチョイス Vol.2「ドライアンダー」編

トレイルランの隠れたマストアイテム
「ドライアンダー」

こだわりのアウトドア用品を取り揃える、ファッション感覚にあふれたアウトドア専門店「エルブレス（L-Breath）」。トレイルランニング関連の用品も豊富な上、スタッフにもトレイルランナーが多いのが特徴です。
この連載では、エルブレストレラン部のスタッフに注目の商品をレビューしていただきます。

２回目はトレイルランナーの隠れた定番、ドライアンダーです。エルブレス越谷イオンレイクタウン店の腰越浩二さんにレビューしていただきました。

レビューした商品
■THE NORTH FACE
100DRY Tank
（ハンドレッドドライタンク）
■MILLET
DRYNAMIC MESH NOSLEEVE CREW
（ドライナミックメッシュノースリーブクルー）

腰越　ドライアンダーはアウトドアではかなり認知度が上がっている注目の商品です。ベースレイヤーのさらに下、つまりランニングではいつものTシャツの下に着用します。ドライアンダーの役割は汗を肌から遠ざけることです。撥水または疎水性の高い糸を使用したメッシュの生地でできていて、汗を素早く身体から離し、濡れ戻りによる冷えや不快感を軽減してくれます。
トレイルランでは立ち止まったり、下りで心拍数が落ちたり、さらには標高が上がって気温が下がったりと、環境の変化が多く想定されます。そんな時に起こる汗冷えを軽減してくれます。また、雨に打たれて走り続けるようなシチュエーションでは、雨水が身体に直接触れないようにガードして、体温の低下を防いでくれます。ですから、行動時間が長い１００ｋｍや１００マイルなどのロングレースでは、ドライアンダーは極めて高い着用率となっているのです。
ロードランナーにはピンと来ないかもしれませんが、例えば、２０１８年の東京マラソンのように低温で雨が降っているような状況でも、ドライアンダーを着用していれば、体温の低下をかなり抑えてくれたでしょう。

ー夏場の低山やロードランではあまり必要性はないということですか？

腰越　夏場はドライアンダーの必要性を感じないという方もいらっしゃいますが、僕は真夏のロードランでも着用します。汗を滝のように流して身体がびしょびしょに濡れると、ちょっとした休憩でもお腹が冷えたりして体調不良につながることがあるんです。ドライアンダーはそんなリスクを減らしてくれます。目安としては、真夏でも２時間以上行動するなら着用して欲しいですね。

ードライアンダーの上にはどのようなシャツを着ればいいのでしょうか？

腰越　ドライアンダーが身体から引き離した汗を素早く吸い取って、乾燥させてくれるシャツを着用します。吸汗、速乾性の高いものですね。肌から離れた水分を効率良く吸収できるよう、なるべくタイトフィットのシャツを合わせたほうが相乗効果を発揮しやすいですね。

ー２つの商品の特徴を教えてください。

腰越　ノースフェイスの「ハンドレッドタンク」はカットソーなので、通常のシャツに近い着心地ですね。身頃はハニカムメッシュ構造で高い通気性と肌離れがいいです。ミレーの「ドライナミックメッシュノースリーブクルー」はニットなので、伸縮性があり身体にピタッとフィットします。いわゆる網シャツですね。嵩が高いのが特徴で、見た目のインパクトもありますね。

腰越　４時間程度のテストでは、どちらも濡れ戻りを抑えるという基本性能に遜色はありませんでした。ただし、合わせるシャツの相性には若干違いがあるようです。レイヤードするシャツがゆとりのあるサイズだった場合は、ミレーの方が合っていると思います。ノースフェイスはタイトなシャツの方が相性がいいですね。
また、ノースフェイスは洗濯してもそれほど伸びる感じはありませんでしたが、ミレーはニットなので多少伸びてきます。サイズ選択で迷った場合、ミレーは小さめを選ぶといいと思います。

Spec

ミレー
ドライナミックメッシュノースリーブクルー
■価格／￥4,600＋税
■サイズ／S/M、L/XL、XXL（UKサイズ）
■重量／100g
■カラー／BLACK-NOIR|0247、LIGHT GREY|2601
■ファブリック／ポリプロピレン66% ナイロン28% ポリウレタン6%

ザ・ノース・フェイス
ハンドレッドドライタンク
■価格／3,800円＋税
■サイズ／SM、LXL
■重量／130g（SMサイズ）
■カラー／（K）ブラック
■ファブリック／100DRY Bodymap HoneyComb Mesh（ポリプロピレン100％）

Short

腰越　上半身を気にかけて、ドライアンダーを着用する方でも、下半身は通常のアンダーという方も多くいらっしゃいます。しかし、お腹の冷えなどのリスクを考えるとパンツもぜひ合わせて揃えてください。ドライアンダーを着る場合、上半身は一枚多く重ね着することになりますが、ショーツはいつものアンダーと取り替えるだけですから、着る枚数は変わりません。

（左）ザ・ノース・フェイス
ドライショート（メンズ）
■価格／¥3,500+税
■Size／S、M、L、XL
■重量／55g（Lサイズ）
■カラー／(K)ブラック
■ファブリック／Flyweight PP Doubleface Grid（ポリエステル85％、ポリプロピレン15％）

（右）ミレー
ドライナミックメッシュボクサー
■価格／￥2,900＋税
■サイズ／S/M、L/XL（UKサイズ）
■重量／70g
■カラー／BLACK-NOIR|0247、LIGHT GREY|2601
■ファブリック／ポリプロピレン66% ナイロン28% ポリウレタン6%

For women’s

腰越　女性の場合、ブラトップを上に着るのか？　下に着るのか？　と悩む方もいらっしゃいます。「これが正解！」というものはないのですが、僕はブラトップの上にドライアンダーの着用をお勧めしています。

ミレー
【ウィメンズ】ドライナミックメッシュタンクトップ
■価格／￥5,300＋税
■サイズ／MAB、MCD、SAB、SCD（UKサイズ）
■重量／100g
■カラー／BLACK-NOIR|0247、LIGHT GREY|2601
■ファブリック／ポリプロピレン66% ナイロン28% ポリウレタン6%

Other choice

腰越　汗冷えを防ぐという意味ではメリノウールのシャツもお勧めです。生地が濡れた時に冷たさを肌に伝えにくいので、ドライアンダーに近い効果を得られます。「冬以外にウール？」と思う方は、ぜひ実際に手に取ってみてください。通気性も高く、肌触りもいいのが今のウールシャツです。消臭効果が高いのも魅力です。ドライアンダーとの組み合わせに関しては、相性があるのでショップのスタッフに相談してみるのがいいと思います。

アイスブレーカー
テックライトショートスリーブクルー (メンズ)
■価格／￥7,800+税
■サイズ／XS、S、M、L ※インポートサイズ
■重量／185g（Mサイズ）
■カラーM/(K)ブラック、(GR)グリッドストーンヘザー、(MI)ミッドナイトネイビー、(HY)ハイドロ
■ファブリック／150g/m2 Jersey Corespun （ウール87％[メリノウール]、ナイロン13％）

Reviewer
腰越浩二
トレイルラン歴１２年。２０１２年から２０１６年までＵＴＭＦを完走し、モンブランを１周する１００マイルレース、ＵＴＭＢも２０１２年と２０１４年に完走。１００マイルレースが得意。最近では中国のトレイルレース参戦が多い。南高尾と北高尾をつなぐ高尾山域が主なホームコース。ヴィクトリアスポーツモール越谷イオンレイクタウン店のスタッフとして活躍する。


L-Breath 越谷イオンレイクタウン店〒343-0828 埼玉県越谷市レイクタウン4-2-2 イオンレイクタウンKAZE A115 （Victoria スポーツモール越谷イオンレイクタウン店内） TEL:048-990-3391 営業時間 10:00-22:00