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【Report】初の100kレースにお勧め!「THE NORTH FACE 100 ウルトラトレイルチャレンジ北京」

2009年、中国で初めて開催されたトレイルランニングの大会が「THE NORTH FACE 100 ウルトラトレイルチャレンジ北京」(以下、「北京100」)。当時の参加者は約100人でした。11回目の開催となる2019年は、参加者の総数は約5000人まで増え、アジア最大の大会にまで成長しました。

過去第1回、2回と鏑木毅さんが優勝したことで日本でも知られています。レース名を聞いたことがあるランナーも多のではないでしょうか。

種目は100km(1500人)、50km(1500人)、50kmプラス(1000人)、25km(1500人)。50kmは00:00スタートのナイトラン。50kmプラスは06:00スタートとなります。50kmのナイトランは中国ではよくあることで、将来、ウルトラトレイルに参戦する前のナイトランの練習として人気があるようです。

今回参戦したのは100kmです。累積標高もそれほどなく、制限時間にもゆとりがあるので、「人生初の100kmレース」に最適と位置付けられています。

DATA
・開催日/2019年5月11日(土)−12日(日)
・距離/94.8km
・制限時間/26時間
・累積標高/5160m
・ITRAポイント/4ポイント
・参加資格/過去2年間に50km以上の正式なトレイルレースを完走

コースは回を重ねるごとに変更、修正を重ね、現在のコースに落ち着きました。北京郊外のスタート地点を起点に8の字を描くコース。100kmのコースは約50kmでまたスタート地点に戻って来てドロップバックが受け取れます。スタート地点の大きなエイドでゆっくり休んで、後半の50kmに挑むコース設定は、応援も受けやすく、はじめて100kmトレイルレースに挑戦するランナーには最適で、リタイヤする決断も、後半の苦しさに挑む決断もしやすいです。僕はいくつもの100km超えのレースを走りましたが、安心感を感じるコース設定でした。

累積標高5196m、制限時間26時間と数字だけ見るとイージーなコースに感じますが、北京郊外の里山(コース最高地点1278m)の登りは直登でガツンと登ります。その後はアップダウンはあるものの走れてしまう(笑)ロードコースなので、ある意味トレイルランナー好きには苦しい展開です(笑)。ただ、制限時間いっぱい楽しんで走ればフィニッシュラインを踏むことはそれほど難しくないはずです。ストック使用可能で、中国のトレイルランナーのストックの使用率はとても高いです。

コースの景色は里山ということもあり、絶景とはいかないまでもドラゴンボールのような世界観の場所があったりと日本では味わえない雰囲気。

「北京100」は大きな大会なのでコースマーキングも完璧。過去、中国のレースでは必ずコースロストしたのですが今回はまったくロストすることもありませんでした。

14時スタートで全てのランナーに夜間のパートがあるのですが、北京市内の夜景を見ながら走るパートがあり、その夜景の綺麗さには柄にもなく、ちょっと感動してしまいました。

CP(チェックポイント)は10もあり、各CPにはエイドステーションがあり、エイドの食べ物の充実は圧倒的に日本を上回ります。パン、バナナと言った定番はもちろんですが、ワンタンやメンマ! など食にうるさい中国人ならではのエイドは毎回、本当に楽しみでした。

僕は過去に4回、中国のトレイルレースを走ってますがレース中に言語で困ったことはありません。エイドにつくとスタッフが進んでフラスクに水を入れてくれて、わざわざバックのフロントポケットに入れてくれたりと、至れりつくせりです。CPによっては日本語のわかるスタッフがいて親切に食べ物のおすすめやエアーサロンパス? で脚のケアまでしてくれました。

今年のUTMFでの中国選手の活躍といい、トレラン熱狂国のひとつとなった中国のトレイルレースにしばらく夢中になりそうです。

初めての海外レースとしても、初めてのロングレースとして理想的な「北京100」。ぜひ走ってみてくだだい。

■THE NORTH FACE 100 ULTRA TRAIL CHALLENGE 北京
http://tnf100.ihuipao.com/

 

■Report/腰越浩二
トレイルラン歴12年。2012年から2016年までUTMFを完走し、モンブランを1周する100マイルレース、UTMBも2012年と2014年に完走。100マイルレースが得意。 最近では中国のトレイルレース参戦が多い。 南高尾と北高尾をつなぐ高尾山域が主なホームコース。 ヴィクトリアスポーツモール越谷イオンレイクタウン店のスタッフとして活躍する。

■Special Thanks/田芸(通称、アニーさん)
今回の旅をコーディネートしてくれたアニーさん。選手や取材のサポートに走り回ってくれた。日本で働いた経験もあり、2017年のSTYも完走している。

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