nordaのファウンダーに聞く､世界初のシームレスバイオダイニーマ®アッパー

2021年にカナダのモントリオールで誕⽣したトレイルランニングブランド、norda（ノルダ）。カナダの環境にインスパイアされたミニマルなデザイン性と、いかなる環境においてもベストなパフォーマンスを発揮するための技術を追求したシューズを開発しています。

日本では2023年より有限会社ラファイエットが総代理店となり、同社が運営するランニングカルチャーショップ「downbeat RUNNING」（東京都新宿区）の他、限定店舗で展開中です。

そのnordaの創始者の一人、ニック・マルティーレ（Nick Martire）氏が来日。「downbeat RUNNING」にお邪魔して、nordaについてお伺いしました。

「私自身、人生を通してずっとシューズメーカーとしてのキャリアを歩んできました。ですから、良いシューズの作り方はわかっていたけれど、問題はベストな素材っていうものを使っているシューズメーカーが実は少なかったことです。そこで、自分たちが納得のいくランニングシューズを作るために妻と一緒にnordaを立ち上げました。nordaのトレイルランニングシューズは最高のパフォーマンスを求めていて、それには軽くて強い素材が必要でした。そこで採用したのがケブラーの半分の重量で2倍の強度を誇る、世界で1番強くて1番軽い素材、ダイニーマでした。しかし、ダイニーマはご存知の通りツルツルしているのでシューズのアッパーの素材に採用するには問題があり、ダイニーマをアッパーに採用したメーカーはありませんでした。そのため、アッパーの素材の開発に2年間かけて世界で最初、そして唯一のダイニーマをアッパーに使用したシューズを開発したのです。軽く、強靭で、サステナブルという、唯一無二なトレイルランニングシューズです」（ニック・マルティーレ氏）

ダイニーマ®はナイロンやポリエステルよりも30％、アラミドよりも45％軽量。強度は同一重量比でスチールの15倍で、UV耐性、耐水性、耐摩擦・引裂き性能にも優れた素材です。nordaが採用したのはバイオベースダイニーマ®で、従来のダイニーマ®と同じ性能を備えながら、一般的なHMPE（高弾性ポリエチレン）よりもカーボンフットプリントを90%低減しています。

「nordaのアッパーはダイニーマファイバーではなく、ダイニーマファブリック。つまり織物になっており、リサイクルコーデュラナイロンとのハイブリッドで作られています。コーデュラとダイニーマの比率は社外秘なので公表できませが、ダイニーマは少なくとも50%以上使用しています」（ニック・マルティーレ氏）

現在、商品は「001」「002」「003」の3モデルを展開。シームレスバイオダイニーマ®アッパーで、シューレースにもバイオダイニーマをブレンド。最高の性能にこだわったビブラムSLE フォームのミッドソールとカスタム設計のeTPUインソール。そして、アウトソールはビブラムのライトベース構造によるメガグリップでラグの高さは5mmと一部の隙もないスペックというところは共通しています。