「自分の記憶」が「みんなの記憶」のなかへと溶け出して輪郭を失っていく。そのとき「わたし」とは、いったいどんなかたちをしているのだろう」(P.168 幽霊とともに走れ 若林恵 [黒鳥社] より)
Like the Wind日本版は、ランニングのレンズを通してカルチャーとストーリーを発信する雑誌です。
今回の04号のテーマは、「もうひとつの声――In a different voice」——私たちは自分自身や他者の「声」をどのように聞くことができるのか?
若林恵(黒鳥社)、柳樂光隆、桑原慶、宮田文久、鏑木毅&磯村真介、山田陽など気鋭の執筆陣、近藤隆文、川鍋明日香、宮本裕人、鈴木未来、青山みどりなど国内外の気鋭のライター/編集者/翻訳者などのスタッグで発行します。
◉目次
エディターズ・レター
コーヒーを飲みながら読む話 矢崎智也
◉もうひとつの声——IN A DIFFERENT VOICE
”A Place in Time”——溶ける人々 ロブ・シャンツ
身振りを聞く不完全なレコーダー 宮田文久
ポミー・パンターの詩 フラン・グリーン
ウェイヴニーの森で クリス・ピーター
ふたつの世界のいいところ アレクシス・バーグ、パトリシア・ウディ
オリヴァー・サックスの言葉か 青山みどり
◉ランニング随想
からだ 変化はあるもの アビー・カーニー
こころ 男性の不安障害 トム・フェアブラザーほか
社会 1%ランニング・クラブ サイモン・フリーマン
経済 オレゴン——五輪選考会を巡るマネーゲーム ボブ・ホッジ
紀行 ウルトラトレイル・ケープタウン——鏑木毅が見た風景 磯村真介
歴史 ベルリンは総合芸術作品 ヒルマー・シュムンド
都市 フィラデルフィアマラソン チャールズ・ムーア
環境 プラスティックの時代 サイモン・フリーマン
IN THE WOODS——木漏れ日溢れる道で
MEET THE RUNNERS フォトグラフィー 山田陽
THE MORNING SHAKEOUT マリオ・フライオリ&サイモン・フリーマン
◉木星RC通信
ヤングガンズの大冒険——ゲスト:秋山桃子、イ・ソヒョン
それって賢くない?——コートニー・ドゥオルターに聞く サラ・ベイカー
恋する代々木公園 前田聖志
新潟からこんにちは①——誌上ポッドキャスト ディグトリオ
E.T.と借り物競争 宮本裕人
<続>スローズンヘッド・ステートパークの光景 井原知一、藤巻翔
VOICES FROM TOKYO VOL.04 桑原慶
ロサンゼルスの昨今 エリカ・S・ランガザ
音楽の聞こえかた 柳樂光隆
幽霊とともに走れ 若林恵
今号のプレゼント
Like the Wind 日本版 Vol.04
・ISBN:978-4-910567-09-9
・価格:2,860円(税込)
・A4変形判 / 並製 / 176ページ
・縦256mm X 横198mm X 厚さ10mm
・重さ 498g
・発売日:2024年12月28日
■版元から一言
今回も、走ることを通して私たちの日々や社会を広く考える内容になっています。今号からは、特集に加え、こころ・からだ・社会・経済・都市・歴史・環境など様々な視点から走ることを通して世界を見渡す構成にアップデートしています。さらに、日本からの連載陣もぐっと増加しています。ランニングカルチャーを発信する本誌をぜひ手に取っていただければと思います。01号「新しいランニング」、02号「長距離走者の孤独」03号「南へ――ランニング・サウス」とともにコレクションしてください。
■公式サイト:www.likethewindmagazine.jp
■木星社:www.mokusei.pub