TrailRunner

suunto トレイルランニング

【Review】Salomon 「THUNDERCROSS(サンダークロス)」

「CROSS」と「SENS」のDNAが注がれた新世代のハイグリップ・トレイルシューズ

 

 

Salomon(サロモン)のトレイルランニングシューズの中で、強力なグリップ力を誇るモデルといえば「SPEEDCROSS(スピードクロス)」を筆頭としたCROSSシリーズが思い浮かびます。今回紹介する「THUNDERCROSS(サンダークロス)」は、CROSSシリーズの特徴である高いグリップ性能を継承した最新モデルです。

 

 

アッパーには「SPEEDCROSS」の面影が色濃く現れています。フォアフットからミッドフットにかけては目が詰まったメッシュのカバーを装着し細かい土や砂の侵入を防ぎます。

 

土や砂の侵入を防ぐカバーは歴代の「SPEEDCROSS」と同じ手法。

 

トウキャップと両サイドには入念な補強を施し剛性アップとプロテクションの強化を図っています。厚めのパッドが入ったタンと履き口のカラーも「SPEEDCROSS」を彷彿とさせます。

 

厚めのタンと履き口周りのパッドの質感は「SPEEDCROSS 6」に似ている。

 

スタックハイトはフォアフット27.2mm、ヒール31mm。フォアフットの厚みは「ULTRA GRIDE 2(ウルトラグライド 2)」の26mmを上回っています。そして、ドロップ4mmという値はSalomonの中ではかなりフラットに近い数字です。

 

垂直に立ち上がったヒール。ヒールカウンターは半硬質で、十分なパッドが入っている。

 

ミッドソールは「SENSE RIDE 5(センスライド 5)」にも採用されているエナジーフォーム。クッション性とエネルギーリターンのバランスが取れているのが特徴です。プロフィールフィルムという独自のプレートはインサートされていないため、柔軟性が高くなっています。

 

フォアフットの厚みがある割にフレックスはしなやか。

 

アウトソールはSalomonが独自開発したコンパウンド、オールテレーンコンタグリップ®をフルレングスで配置。あらゆるサーフェスで高いグリップ性能を発揮します。「THUNDERCROSS」の場合、アウトソールのベースの厚みを抑えているため、より軽く、しなやかになっているのが特徴です。

ラグの高さは5mm。形状は「SPEEDCROSS」伝統のV字ではなくY字型となっており、さまざまな大きさと形状を使い分けています。「SPEEDCROSS 6」と比べるとラグの数は多く間隔は狭くなっています。

 

(上)エッジぎりぎり、もしくは外にはみ出しているラグ。(下)アウトソールのベース部分は厚みを抑えているが、ところどころ厚みを増し強度を上げている。

 

足入れした印象は、つま先部分に余裕がある快適な履き心地。Salomonのシューズの中ではボリュームがあるほうですが、サイドの補強がしっかりしているので足のブレは抑えてくれます。履き心地としては快適性を重視しているようで、一日中履いていても問題ありません。

 

念入りに補強されたサイド部がしっかりしたホールド感を提供。

 

「SPEEDCROSS 6」のドロップが10mmなのに対して「THUNDERCROSS」は4mmと低いのでバランスはかなり違います。どちらかと言うと「SENSE RIDE 5」に近いフィーリングです。ヒールにも十分なクッションがありますが、フォアフットのクッション性の方が、際立つように感じるので、走りのタイプによって感じ方が変わるかもしれません。

 

(上)「THUNDERCROSS」。(下)「SPEEDCROSS 6」。

 

クッション性は十分で比較的柔らかめ。とくにフォアフット部分にボリュームを感じました。ヒールで接地してそのままヒールに荷重してからフォアフットに荷重移動するタイプの走り方の場合は、少し前のめりになるくらい積極的な重心移動をするように走るとスムーズに走れると思います。ミッドフットからフォアフットで接地するタイプの走り方では、フォアフット部分のクッション性の高さを実感しやすいでしょう。

グリップは強力で、どんな路面でも不安はありません。ソールのエッジまでしっかりとラグがついているのでグリップエリアが広く、安心感があります。Y字のラグを採用しているためか、横方向への踏ん張りが効くように感じました。また、「SPEEDCROSS 6」と比べると硬い路面や舗装路でより違和感がなく走れるところがポイントです。

「THUNDERCROSS」は「SPEEDCROSS 6」に「SENSE RIDE 5」の最新のミッドソールとロードロップを組み合わせたような新感覚のシューズです。路面が緩んだ日や雨の日対策に一足は持っていたいハイグリップシューズですが、「THUNDERCROSS」なら乾いた路面でもストレスなく使用可能なので出番を限定しません。メインのシューズとして活躍できるポテンシャルを持っています。

 

THUNDERCROSS
(サンダークロス)
・価格:¥20,900(税込)
・展開
Men’s(25.0-28.5cm・290g / 27cm)
Women’s(22.0-25.0cm・256g / 24cm)
・カラー:Men’s 4色、Women’s 2色
・かかと部高さ:31mm
・前足部高さ:27.2mm
・ドロップ:4mm

 

 

Salomonの記事一覧はこちら↓

Salomon SPECIAL INDEX

 

■Salomon:https://salomon.jp/

 

>「トレイルランニング グッズ体感レポート」 一覧を見る

  • モントレイル トレイルランニング
  • RL トレイルランニング
  • brooks トレイルランニング
  • hoka トレイルランニング
  • merrell トレイルランニング
  • ESS トレイルランニング
  • ultimate direction トレイルランニング
  • okumusashiトレイルランニング
  • NOZAWA4100Dトレイルランニング
  • rigトレイルランニング
  • hakubaclassicトレイルランニング