MOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア)の「SETA STRAPLESS RUNNING GAITER(セタ ストラップレス ランニング ゲイター)」を試してみましたのでレポートいたします。
ゲイターとはトレイルランやトレッキングの際に、シューズの中へ砂利や泥などの侵入を防いでくれるアイテムです。最近はゲイターというとふくらはぎ部分の血流を促すパフォーマンスゲイターも多く発売されていますが、こちらは登山でもよく使用するいわゆるゲイターです。
マウンテンハードウェアのゲイターの特長はストラップレスであること。一般的な登山用ゲイターは靴底の土踏まずの付近に紐をぐるっと通し、フックにひっかけて安定させるタイプが多いのですが、靴底がフラットなタイプだと安定しなかったり、トレイルランニングのように激しく靴底が擦れる使い方だと、いつ外れてしまうか不安があります。ところがこのマウンテンハードウェアのゲイターは靴底に紐を通す代わりに、シューレースの先端にフックとカカト付近にあらかじめ貼りつけたマジックテープで固定します。マジックテープというとまた不安が過ぎりますが、3M社製の「3M DUAL-LOCK」と呼ばれる強力な粘着力を持ったテープを使用していますので剥がれる心配はありません。マジックテープも複数枚入っているので、まさかの場合の予備としても、別のシューズで使用するときもOKです。ただ一度マジックテップを貼ってしまうと、ゲイターを使用しない時もシューズに残ってしまうのはちょっといただけないです。
使い方は簡単。
[0 ] 事前にシューズのかかと部分にマジックテープを貼っておきます。
[1 ] シューズを履く前にゲイターを足首まで通します。伸縮性のある素材なので履きやすいと思います。またフロント部分にファスナーがあるので、ガパッっと開けばさらに足通りがよくなります。
[2 ] シューズを履き、ファスナーと閉め、フロント先端部分のフックを靴ひもに引っ掛けます。お好みでいいかと思いますが、引っ掛ける位置によってゲイターの張り具合を調整できます。
[3 ] かかと部分のマジックテープを貼りあわせて完成。
はい、たったの3ステップです。([2 ]の項目がちょっと多いですが動作は一瞬なのでご愛嬌)
今回は相性の良さそうなMontrailのMOUNTAIN MASOCHIST 日本限定カラー(通称石川モデル)を合わせてみました。マジックテープのところが、もし洗濯を毎回ガシガシやったらどうなるんだろう? という懸念がちょとだけあったので、あえて右足だけマジックテープを貼らず装着してみました。
実際にゲイターを付けて走ってみた感じは、とにかく軽く、ストレッチ素材なので足首の動きを妨げません。つっぱったり、カサカサいうこともないの装着していることを忘れてしまいます。足首を素足の状態でも着けてみましたが特に不快感もありませんでした。ただマジックテープで留めてなかった右足は、だんだん上にめくれ上がってきてしまったので、やはりちゃんと留めておいたほうがよさそうです。
トレイルではもちろん小石も砂もシューズに入ってくることはありません。土埃の多いところを走ると白なので汚れの目立つマゾヒスト石川モデルですが、シューズがホコリで真茶色になってもゲイターの内側部分はキレイなものです。
あと一ヶ月早くこのSETA STRAPLESS RUNNING GAITERが手に入っていれば、先日の富士登山の時ももっと快適だったことでしょう。下山道の砂地はローカットのシューズでは確実に砂だらけになります。安定性を求めればハイカットの登山靴の方がもちろうよいのですが、ゲイターがあれば普段履かないハイカットよりも、履きなれたローカットシューズでも砂利に悩まされることなく身軽に動けるという利点もあります(靴底のダメージはそれなりにありますが)。
また草木の生い茂ったようなところでも、路面は渇いていても朝露などで意外なほどシューズがビショビショになることがありますが、ゲイターを履いていれればそれを予防するのにも一役買ってくれそうです。もしかするとスントなどのフットポッドを着けて走る際の着脱防止にもなるかもしれません。
林道の多いようなトレイルレースでは特に活躍してくれることでしょう。持っていて損はないアイテムだと思いますので、一度お試しいただければと思います。
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