montrail Bajada

ロードのごとく走れる軽快感と
トレイルをがっちり掴む安心感

「ニュートラル」「スタビリティ」「ミニマル」という3つのカテゴリーに分けられているモントレイル。今回紹介する「バハダ（BAJADA）」は「ニュートラル」に属していて、モントレイル全体としては「マウンテンマゾヒストII」の次に荒削りなトレイルに適しているモデルです。

とはいうものの、アッパーはロードランニング用と遜色ないくらいにしなやかです。通気性も良好。さらに、写真では見えにくいですが両サイドに配置された透明のミッドフットサポートフレームが足を左右にブレないようにセンターに落ち着かせてくれます。これはかなり強力ですが、拇指球周辺の足の屈曲するポイントは綺麗に外してあるので足本来の運動性を損なうことはありません。シューレースをしっかりと締めればこの絶妙なサポートを味わうことができます。ミッドソールのクッション性についてはかなり柔らかい方です。「マウンテンマゾヒストII」と比べても「バハダ」のほうがフワッとしています。インソールも低反発性の素材が使われているので、そのせいもあるのではないかと思います。しかし、だらしなく左右にブレて沈むことはないので、柔らかすぎて疲れてしまうという心配はないでしょう。また、踵部は台形状に後ろにはみ出しているので、下り斜面ではソフトにつぶれてくれてスムーズに足を前に出してくれます。


	ミッドフットサポートフレームは、ソールからシューホールまでつながっていて、両サイドをがっちりサポート。

そして、近年ロードとのハイブリッドモデルを多く発表してきたモントレイルの中にあって、「バハダ」がトレイル専用として最も輝ける秘密は、アウトソールにあります。キューブ型のブロックを三角形のように３つ並べ、それをアウトソール全体に配置した３ポイントラグパターンは近年モントレイルが多用していますが「バハダ」ではかなり進化しています。例えば、ロープロファイルシューズの「ログレーサー」と比べた場合、そもそも、キューブ自体の大きさが違います。つまりは、高さもあるのでグリップはより強力になります。乾いた硬めの急斜面で比べてみましたが、その差は想像以上でした。また、キューブ３つをセットにした三角形を配置していた従来モデルに対し「バハダ」はキューブ２つをＶ字にセットしたパターンも採用し両サイドに配置しています。フォアフット部は逆Ｖ字でヒール部はＶ字です。これにより、斜面に対してより的確にコンタクトすることができます。さらに、アウトソールの一番端の部分のキューブは台形状に削ぎ落とされています。その結果、接地長は約１cmほど短くなり、トレイルでの細かい切り返しに対応すると共に、ねじれた斜面に斜めに接地してもシューズのエッジが今までよりスムーズにコンタクトし、グリップしてくれます。

外観の軽快さとは裏腹に、トレイルでそのポテンシャルを存分に発揮してくれる「バハダ」。モントレイルの新しいベンチマークといえるのではないでしょうか。

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