BROOKS MAZAMA

ライト・クイック・ダイレクトが際立つ
トップレーサーを満足させる新モデル

ＢＲＯＯＫＳ（ブルックス）のトレイルランニングシューズといえば、「ＣＡＳＣＡＤＩＡ(カスケディア）」と「ＧＲＩＴ（グリット）」の２本立てでしたが、ついに新しいモデルが加わりました。最軽量スピードトレイルシューズ「ＭＡＺＡＭＡ（マザマ）」です。開発に携わったのはもちろん、ウルトラランニング界のレジェンド、スコット・ジュレク（ＵＳＡ）。その戦闘力を解明していきます。

mazama_t2 — （上）極薄の2レイヤーメッシュ
（中）レースガレージ
（下）履き口はタイトでパッドも薄い

一目見た瞬間からスピードモデルと判る細身のラストを形取るアッパーは２レイヤー（２層構造）メッシュを採用しています。補強部分を含めると３層になりますが、全体がまるで一枚のメッシュのように薄く、通気性も抜群です。シームレスの補強はきめ細かく、強さに偏りがないため、自然なフィット感を損なわずにアッパーの剛性を上げています。足首周りのパッドも、そしてタンも薄いので、足の細かい動きまでタイムラグなくシューズに伝達されて、遊びのないソリッドなフィットを感じることができます。トウキャップは軽量シューズの割にはかなりしっかりしています。タンはソールから繋がって足を包み込むようにホールドするゲステッドタン。そしてタンの上部には余ったシューレースを収納するポケット（レースガレージ）が付いています。レースガレージはうっかりしていると気付かないまま走りはじめてしまう可能性があるほど目立たないのですが、シューレースがほどけたり引っかかったりする心配から解放されるため、是非とも活用したい機能です。

ミッドソールは２レーヤーで薄目。クッション性より反発力が際立っています。ミッドソールとアウトソールの間にはプロパルションプレートがインサートしてあり、トレイルからの突き上げから足を守るのと同時にシャンク（シューズのねじれやフレックスをコントロールするための補強パーツ）の役目も果たしています。アウトソールはドライ路面で５８%、ウエットで７０%以上も滑りにくいトレイルラバーを採用。新しいラグパターンは登り、下り、ドライ、ウェットとあらゆるシチュエーションでよくグリップしますが、ラグの凸部分の粘りが少ないため、接地感に遊びがなくダイレクトにトレイルを掴んでくれます。このアウトソールのダイレクト感はロードでも生きています。着地時にラグが腰砕けになる感じがしないので、ロードでもしっかり反発力を受けながら走ることができます。

アッパーのフィット感、ミッドソールのクッション性、アウトソールの食いつき等、全体に遊びが少なく、足との一体感が高い上、レスポンスも優れているため、まるで素足にスパイクをつけたような履き心地は、まさに選手仕様のレーシングシューズといえます。上級者であればショートからウルトラまで。初中級者ならまずは短い距離から試してもらうのがお勧めです。また、下りのグリップの良さは「ロードの走力はあるのに下りが不得意」という方が履けば、安心感が高まって苦手克服のきっかけになってくれるかもしれません。

mazama_t10 — （左）ゲステッドタンは足を包み込むようにフィット
（中）軽量モデルの割にトウキャップはしっかりしている
（右）とにかくガッチリと食いつくラグパターン

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