BROOKS PURE FLOW 4

トレイルランナーのためのロードランニングシューズ選び

ナチュラルで軽快な履き心地と
吸い付くようなグリップが特徴のベストセラーモデル

ＢＲＯＯＫＳのナチュラルランニング系ラインナップ「ピュアシリーズ」の中でトレイルランニング用モデルは「ピュアグリット４（ＰＵＲＥＧＲＩＴ４）」で、歴代のモデルをレポートしています。今回紹介するロードランニングモデルは、この「ピュアシリーズ」のベストセラーモデル「ピュアフロウ４（PURE FLOW ４）」です。

（上）ナブバンドでサイドを補強。
（中）くるぶし周りのクッションは厚め。
（下）アウトソールは楕円形を連ねたデザイン。

ＢＲＯＯＫＳを履いているトレイルランナーで、「カスケディア」ユーザーならば「コアライン」、「ピュアグリット」ユーザーなら「ピュアシリーズ」のロードランニングシューズをチョイスするのが自然な流れです。しかし、トレイルでＢＲＯＯＫＳを履いていない方にもトライして欲しい、新鮮なフィーリングがあるのが「ピュアフロウ４」です。

ラストは解剖学的な観点から足の形を型取ったアナトミカル・ラスト。少し細めですが、アッパーがしなやかなので、足に自然にフィットします。フォアフット部には補強はほとんどありませんが、その分甲をしっかりとサポートするように設計されています。甲を包み込むナブバンドの補強は「ピュアシリーズ」の共通テクノロジーです。

足入れした感じはトレイルランニングモデルの「ピュアグリット４」とほとんど同じです。相違点はタンにスポンジが入ってフワッとしていることと、伸縮性に富んだシューレースを採用していること。このシューレースはかなり伸びるため、しっかり目に締めたほうが足との一体感を得られると思います。

ミッドソールにはエコ素材 “バイオモゴ” に “ＢＲＯＯＫＳＤＮＡ” をブレンドし、体重や走行スピードに左右されない最適なクッションと軽量化を実現しています。ドロップ（つま先と踵の高低差）は「ピュアグリット４」と同じ４ｍｍに設定されています。

アッパーのフィット感、立ったときのバランスは「ピュアグリット４」に酷似していますが、走ったフィーリングはかなり違います。まず、ソール全体のフレックスが柔らかいので、軽快感があります。「ピュアグリット４」にはない、つま先部分の切れ込みは、足指、特に親指を自由に動かせることを体感できます。走りにどう影響するかは正直判りませんが、足全体に躍動感が出るという印象でした。

アウトソールは、他のロードランニングモデルと比べても、路面に吸い付くようなフィーリングが特筆すべき点です。適度に柔らかくて、適度に踏ん張ってくれるのという印象です。

ヒールは「ピュアシリーズ」全モデル共通のラウンデッド・ヒールです。着地点の重心を前方に移し、足運びをスムーズにしてくれます。踵着地する場合は、なるべく鋭角にならないように、水平に近い角度で着地することをお勧めします。もちろん、このシューズを履いていれば、自然に踵に頼り過ぎない着地に導いてくれますので、それほど気にする必要はないかもしれませんが。

「ピュアフロウ４」は、ほど良いクッションと軽快なフィーリングが印象的なシューズです。ナチュラルランニング志向の方のトレーニングはもちろん、レースにも十分に対応できるので、ロードでのメインのシューズとしてもお勧めです。