TrailRunner

【Notace】ベアフットシューズの再定義 ── 「Yama T1」 による走りの変化

 

「ベアフットシューズの再定義」──。Notace(ノタース)の「Yama T1(ヤマ ティーワン)」が目指したのは、単に“薄いソールで裸足に近づける”ことではなく、ミッドソールを備えながら足本来の機能を呼び起こすことです。

 

最大の特徴は、ベアフットシューズの要件である フットシェイプ(足指が自然に広がる形状)、ゼロドロップ、そして 足裏感覚を損なわない薄いソールを満たしながら、走行時の負担を和らげる ミニマルなクッション性と、驚くほどの 柔軟性 を両立している点です。足指の付け根が反り上がる背屈だけでなく、路面を掴みにいく底屈にも追随し、足本来の動きを妨げない設計になっています。その結果、薄すぎるベアフットにありがちな痛みのリスクを抑えつつ、股関節や体幹を使った効率的な走りへと導いてくれます。

 

Notace「Yama T1」

 

では、この設計は走りにどう現れるのか。実際に使用してみて変化を感じたランナーのコメントから「足の目覚め」の正体を解き明かしていきます。

 

 

 

フットシェイプ
動的な足型が生む「滑らない」自由

まず注目したのは、他のベアフットシューズと比べても広めのトウボックスです。これは静止時ではなく、踏み込んだ際の「動いている時の足の広がり」を基準にした設計です。ユーザーからは、この広さが単なるリラックス効果を超え、安定性に直結しているという声が多く寄せられました。

 

User’s review

 

「履き込んでいくうちに、現れた変化はシューズの中で足の指が動き出すようになったこと。今までは指が固められていたんだなと気づきました。地面を指先でギュッと掴める感じがして、走るのも歩くのも楽しくなります」(42歳・ベテラントレイルランナー)

 

「Yama T1に慣れちゃうと、前のシューズを履いた時に『えっ、こんなに締め付けられてたの?』って怖くなるくらい。指がのびのびできるのが、こんなに楽だとは思いませんでした」(35歳・ロードランナー)

 

特に興味深いのは、「広いと足が遊ぶ」という先入観を覆す検証結果です。

 

「シューズの前が広いと、下り坂で足が前にズレて爪が死んでしまったことがありました。でもしっかりと足を使って走れるようになると、実際は逆で、指で路面を掴むような動きが出るのでシューズの中で足が前にずれてしまうことがなくなりました。おかげで悩んでいた爪の痛みがなくなりました」(29歳・ウルトラトレイルランナー)

 

 

Pro Shop Insights

厚底シューズが全盛のなか、「久しぶりに本気のベアフットシューズが出たな」と感じました。街履きには過剰なクッションやスペックのものが選ばれがちなことに、少し違和感がありました。背屈できるシューズは他社にもありますが、底屈まで自由にできるシューズはそう多くありません。
moderate」(三重)飯田崇士さん

 

僕のこのシューズとの向き合い方は整いたい時に使用するという場面が多いです。日々のトレーニングの間にあるリカバリーラン。じっくり、そしてゆっくり走る。ミッドソールの存在と厚みが凄く絶妙。厳し過ぎず優し過ぎないインパクトが足の裏から今の体の状況を知らせてくれる感じです。どう動いても動きを妨げない柔軟な作りと無理の無い足入れを実現させた足型のフォルム。履く人の自由を尊重した今までに無いシューズです。
道がまっすぐ」(山梨)小山田隆二さん

 

 

 

ゼロドロップ
無意識に姿勢と呼吸を整える

つま先とかかとの高低差をなくしたゼロドロップ構造については「重心位置の適正化」がもたらす副次的な効果を検証しました。単にフラットであるだけでなく、それが全身のアライメントをどう変えるのか、ユーザーの体感は顕著です。

 

User’s review

 

「足裏がピタッと地面についてる感じで、自然と背筋が伸びるんです。鏡を見た時に、いつもより姿勢がシュッとして見えて嬉しくなりました」(35歳・ロードランナー)

 

「かかとからドスンと着地しなくなったからか、膝への衝撃が減って、走り終わった後の疲れ方が全然違います。スイスイ前に進めるので、呼吸も苦しくない気がしますね」(38歳・トレイルランナー)

 

「フラットだから不安定になるかと思ったけど、逆でした。腰が立つ感じがして、骨盤が起きるというか。足だけじゃなくて、上半身までスッと整う感覚があります」(41歳・トレイルランナー)

 

「いつもは下りでブレーキをかけがちなんですが、『Yama T1』は重心が前に乗りやすくて、足が自然に回る感じでした。無理に前傾しなくても姿勢が決まるので、走りがすごく楽でした」(29歳・ロードランナー)

 

 

Pro Shop Insights

NOTACE「Yama T1」を見て履いた瞬間からすでに名品でした。走ること、歩くこと、普段の生活から、とにかく丁度良いバランスで履き続けることができるシューズです。
Knotty」(岩手)上野裕樹さん

 

スピードを出したりハードな環境で追い込むためのシューズではないかもしれません。でも、足の運びや体の動き、そしてそれらが連動しているのを確かめながら走りたい時には、とても気持ちが良い。とにかくフィーリングがすごく良いシューズです。
MOOSE」(名古屋)石田啓介さん

 

 

 

 

ミッドソールの存在
防御反応を解き、ダイナミックに動く

「薄さ」を追求する従来のベアフットシューズに対し、「Yama T1」はあえて15.5mmのミッドソールを搭載しています。この「厚み」が、初心者のハードルを下げるだけでなく、ベアフット愛好者のパフォーマンスをも最大化させている点を確認しました

 

User’s review

 

「裸足感覚のシューズって『痛そう』で怖かったんですが、これはちゃんとクッションがあって安心しました。アスファルトの上でも、普通のシューズと同じ感覚で走り出せるのがいいですね」(45歳・ランニング初心者)

 

「ぺらぺらの薄いシューズだと、地面が硬い場所でどうしても体が強張っちゃうんです。でも『Yama T1』なら、しっかり地面を蹴り飛ばせる。守られている安心感があるから、かえってダイナミックに動けます」(33歳・ベアフットシューズ愛好家)

 

「最初は『ベアフットで15.5mmって厚くない?』と思ったんですが、実際はちょうど良かったです。足裏で地面を感じられるのに、石が当たった時のストレスが少なくて、トレイルでも集中力が切れにくいですね」(39歳・トレイルランナー)

 

「ベアフットシューズはソールが薄いので脚が守りに入って、フォームが小さくなるんですが、『Yama T1』は怖さがない分、自然にストライドが伸びました。足で受け止められるから、リズムが崩れにくいのも良いところです」(36歳・ロードランナー)

 

 

Pro Shop Insights

スタックハイトが薄すぎない15.5mmというのも絶妙なチューニングで、他のベアフットシューズよりもソフトな履き心地であるため、初めてベアフットシューズにトライする方にもお勧めです。トレイルシューズという名目ではあるが、デイリーユースやロードランニング、ウォーキングにも活用できる裾野の広さ、ポテンシャルを秘めており、商品をお客様に紹介するのが楽しみなシューズです。
さかいやスポーツ 本店」(東京)泉 将晴さん

 

「バランス感覚が悪い」「膝が痛い」といった悩みを抱えた、ベアフット未経験の方に選んでもらうことが多いんです。わずかながらもクッションがあることが、「これなら続けられそう」という安心感につながるようです。
SANKAKU STAND」(静岡)山崎翔悟さん

 

 

 

ソールの柔軟性
足が「手」になるグリップの革新

最後は、ミッドソールがありながら驚異的な柔軟性を維持している点です。特筆すべきは、足指の付け根が反り上がる「背屈」に追随するだけでなく、地面を掴みにいく「底屈」の動きまで妨げない構造であることです。足趾が自在に背屈・底屈できることで、路面に対して接地面積と圧のかけ方を細かく変えられ、それが結果としてグリップ力の源泉になっています。

 

User’s review

 

「とにかくシューズが柔らかい! 足の動きにピタッとついてくるので、シューズを履いているのを忘れるくらい一体感があります。変なところが曲がらないから、ストレスがまったくないです」(42歳・ベテラントレイルランナー)

 

「岩場とか木の根っこを踏んだ時、ソールがムニュっと形を変えて包み込んでくれるんです。まるで足が『手』になって地面を掴んでいるみたいで、滑る気がしません」(52歳・登山愛好家)

 

「下りで足指が“ギュッ”と地面を掴める感じがあって、踏ん張りが効きます。柔らかいのにフニャフニャじゃなくて、必要なところだけ曲がってくれるのがすごい。これがグリップの正体なんだと思いました」(34歳・トレイルランナー)

 

「濡れた岩や落ち葉の上でも、足裏全体で路面を押さえつけられる感覚があります。滑りやすい場面ほど、足趾が底屈して“張り付く”みたいになる。ソールのパターンというより、足が仕事してる感じですね」(47歳・トレイルランナー)

 

 

Pro Shop Insights

15.5mmというソールでありながら、トレイル上の石や根を踏んだ時にダイレクトに痛みを感じる方にとっては、すごく心地の良い感覚になっているはずです。体の動きを損なわないところが気に入っています。
YOSEMITE」(奈良)豊田祥大さん

 

ナチュラルランニングに興味がある方に向けたシューズだと思います。トレランシューズとして使用する機会は少ないが、ゆっくり山歩きをする際は、地面の感触をしっかりと感じられ、また、柔軟なソールで地面を掴むことができるので愛用しています。
Run Boys! Run girls!」(東京)平野 僚さん

 

 

 

「Yama T1」を履くべきランナー

「Yama T1」は、タイムを“縮める”ためのシューズではありません。走り方そのものを変え、身体のポテンシャルを引き出すための「教育デバイス」と言えます。足裏の感覚を取り戻し、股関節から全身を連動させて走る――そのために必要な気づきを、履くだけで与えてくれます。

 

特に、走りに課題を抱え「フォームを根本から見直したい」と感じているランナーほど、その価値を実感しやすい一足です。以下の4タイプに当てはまる方には、迷わず手に取ってほしいシューズです。

 

 

1. 足本来の機能を十分に発揮し、効率良く走りたいランナー
走りの効率は、シューズの反発やクッションだけで決まるものではなく、「足が本来もつ機能(アーチのバネ・足趾の把持・足首の可動性)」が適切に働くかどうかで大きく変わります。「Yama T1」は、足を“支えすぎない”設計によって、眠っていた足部機能を呼び起こし、地面反力を効率よく推進力へ変換する感覚を学ばせてくれます。フォームを崩さず、無駄な力みを減らし、長時間でも省エネで走れる身体を作りたいランナーにとって、非常に有効な選択肢となるでしょう。

 

2. 厚底・高反発シューズに「走らされている」と感じるランナー
最新のテクノロジーが詰まった厚底シューズは速い反面、重心位置や蹴り出しをシューズにコントロールされがちです。「Yama T1」は、自分の重心をどこに置くべきか、どう地面を掴むべきかを足裏を通じてダイレクトに教えてくれます。フォームを根本から見直し、より省エネで、心拍数を抑えた「効率的な走り」を自らの筋肉で作り上げたいランナーにおすすめします。

 

3. 「ベアフットには興味があるが、薄すぎるシューズは怖い」という慎重派
「地面を感じたいけれど、アスファルトの衝撃で足を痛めるのが怖い」という方にとって、15.5mmのミッドソールは最高の妥協点であり、かつ合理的な選択です。痛みを恐れず、安心して「正しい足の動き」を練習できるため、ベアフットへの移行を検討している方の「最初の一足」として、あるいは熟練者の「トレーニング用の一足」として、最も失敗の少ない選択肢と言えます。

 

4. ベアフットシューズを履いているが、自分の走りにダイナミックさが欠けると感じているランナー
ベアフットシューズは足裏感覚を研ぎ澄ませる一方で、「着地が小さくなりすぎる」「動きが縮こまってしまう」といった悩みも起こりやすいジャンルです。「Yama T1」は、薄すぎないスタックと柔軟なソールによって、足裏で地面を捉える感覚を残しながらも、股関節や体幹を使った“全身連動”を引き出します。足元の繊細さだけでなく、推進力の源となる大きな動き(股関節伸展・重心移動)まで含めて、走りをもう一段ダイナミックにしたいランナーに適しています。

 

Pro Shop Insights

このシューズを「言語化すること」の難しさを感じています。これまでにないジャンルであり、言葉にすればするほど、こぼれ落ちていくものがあまりに多いからです。語れるポイントはいくつもあります。わかってはいるのですが、それらの要素を口にするたびに「それだけじゃない」と感じてしまう。だから店頭でも多くは語らず、「まあとにかく履いてみてよ」で終わらせてしまいます。こればかりは、履いてみないとわかってもらえないことですから。既存のベアフットシューズとも、ランニングシューズとも違う、新しいジャンルの一足です。
ATC Store」(静岡)芦川雅哉さん

 

 

「Yama T1」を履くことは、自分の足の弱点と向き合うことでもあります。履いた瞬間にフォームが劇的に変わったり、すぐに走りが楽になったりするタイプのシューズではなく、足裏感覚や股関節の使い方、姿勢や重心移動といった「身体の基礎」を再学習させる設計のため、効果が現れるまでには一定の時間が必要です。

 

最初は戸惑うかもしれません。しかし、足指が開き、姿勢が整い、呼吸が楽になるそのプロセスを経て、ランニングの楽しさが根本から変わっていくはずです。言い換えれば、「Yama T1」は”履くだけで速くなる”道具ではなく、履き続けることで体と足を変えていくためのトレーニングデバイスです。焦らず段階的に取り入れることで、足本来の機能を引き出し、長く走り続けられる土台を育ててくれる一足となるでしょう。

 

 

 

Yama T1
(ヤマ ティーワン)
・価格:25,300円(税込)
・サイズ:メンズ 25.6~30.7cm、ウィメンズ 22.9~25.8cm
・カラー:IVORY, TRIPLE BLACK, BLACK/WHITE
・重量:215g(メンズUS9)
・スタックハイト:15.5mm
・ドロップ:0mm

 

■Notace:https://notace.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/notace_footwear_jp/

 

 

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