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salomon トレイルランニング

ビギナーのための「トレイルランニングシューズ選び」

トレイルランニングには様々なギアが必要ですが、もっとも重要なのは「シューズ」であると言って差し支えないでしょう。では、これから始めてみたいと考えている初心者は、どのようなシューズを選べばいいのでしょうか? 知っておくべき基礎知識や選ぶ際のポイントを解説します。

 

 

 「ロード」と「トレイル」のシューズは何が違う?

 

整備された道路を走るロードランニングと異なり、トレイルランニングでは凹凸のある不整地を走ります。砂利の林道もあれば、ぬかるんだ登山道もあり、ガレガレの岩場もある。そのような変化に富んだ路面を走破するために、トレイルランニングシューズは大きく分けて次の3つの特徴を備えています。

1)アッパーが頑丈
トレイルランニングのフィールドには、木の根っこや、トゲのある草木、ゴツゴツした岩など、様々な自然の障害物があります。不意に足をぶつけてしまうと、打撲などの怪我をしてしまったり、シューズのアッパーが傷んだりすることも。そこでトレイルランニングシューズは、アッパーが頑丈に作られているうえ、つま先部分や側面に障害物から足を保護するパーツがあしらわれています。一方、ロードランニングの場合はコース上に障害物が存在しないので、アッパーの保護性能はほとんどなく、軽さや通気性を重視したつくりになっています。

 

アッパーの違い。左がトレイルランニング用。右がロードランニング用。

 

2)ソールが硬い
トレイルの路面には凹凸があります。普通のロードランニングシューズで走ると、その凹凸を足裏でダイレクトに感じることになり、バランスが取りづらくなるため走りが不安定になりかねません。そのような状況を防ぐために、トレイルランニングシューズはミッドソールやアウトソールが硬めに設計されています。ものによっては突き上げから足を保護する硬いプレートがミッドソールとアウトソールの間に入っている場合もあります。

3)ラグが高い
トレイルランニングシューズのアウトソールには、「ラグ」と呼ばれる突起が付いています。これが高いほど地面にグッと食い付き、走行中の滑りを防いでくれます。いわばスパイクのような役割を果たしてくれるわけです。

 

アウトソールの違い。左がトレイルランニング用。右がロードランニング用。

トレイルランニングシューズの選び方

 

実際に走る路面状況で大別すると、ロードとトレイルの両方を快適に走れるハイブリッドタイプ、トレイルのあらゆる状況に対応できるオールラウンドタイプ、滑りやすい路面やぬかるんだ路面に強いハイグリップタイプに分けることができます。初めてトレイルランニングシューズを買う場合、どんなコースに多くいくかによって選ぶタイプが変わってきます。はっきりしない場合はオールラウンドタイプを選んでおくのがお勧めです。ただし、下りに恐怖心がある方はハイグリップタイプを選んでおくと確実なグリップで安心感を得られるはずです。

 

左がオールラウンドタイプ。右がハイグリップタイプ。

 

店頭での試着の際は「ソックス」にも気を使おう
ロードかトレイルかを問わず、「フィット感」はシューズを選ぶうえでとても大事な要素。着用した際にきちんとしたフィット感が得られなければ、着地のたびにシューズ内で足が遊んでしまいかねません。しかし自分の足にきちんとフィットしたシューズなら、着地するたびにエネルギーを無駄なく路面へ伝えられ、効率的な走りが可能になります。

きちんとしたフィット感を得るには、正しいサイズ選びが大切。店頭で試着して、ベストなサイズを選びましょう。トレイルランニング用だからといってサイズが変わることは原則ありません。まずは普段のシューズと同じサイズを履いてみましょう。

なお、店頭で試着する際に着用するソックスは、トレイルランニングでの使用を想定したものが望ましいです。ロードランニング用のソックスは薄手のタイプが多いですが、一般的にトレイルランニングで着用するソックスは速乾素材やウール素材などで、ロードランニング用よりも少し厚手のものが好まれる傾向にあります。

 

不安定な地形を走るので、素材、厚さ、長さ、コンプレッションなど、ソックスにこだわるランナーが多い。

 

トレイルランニングシューズに「防水」は必要?
トレイルランニングシューズのなかには、ゴアテックスをはじめとする防水透湿素材をアッパーに用いたものがあります。そうしたシューズは雨天などの悪天候時、内部への水の侵入を防ぐのに一定の効果が期待できます。

 

 

ただ、トレイルランニングシューズに防水仕様は必須ではありません。むしろ、多くのトレイルランナーは防水仕様のシューズを避ける傾向にあります。トレイルランニングは運動強度が非常に高いアクティビティであり、防水仕様のシューズだと、気温が高い日は内部が蒸れてしまいかねないからです。

また、防水仕様のシューズは、内部がいったん濡れてしまうとなかなか乾きづらいというデメリットも。一方、防水仕様を備えない通気性を重視したシューズは、走っているうちに乾いてしまうこともあります。

天候やシチュエーションによっては防水仕様のシューズが活躍する場面もあります。状況に応じて選べるよう、2足目以降に選ぶのはいいかもしれません。しかし最初の1足は、防水仕様ではないものを選んでおいたほうが無難です。

文:榎本一生

■取材協力:デッカーズジャパン(HOKA ONE ONE)
TEL 0120-710-844 www.hokaoneone.jp

 


 

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