ランナーの足元にシューズ以外の選択肢 ── それが、Teva(テバ)の「走れるサンダル」です。2024年にトレイル対応の「AVENTRAIL(アベントレイル)」を発表して注目を集めると、今シーズンはロードからトレイルまでシームレスに走ることができるハイブリッドモデル「AVENTRAIL R2T(アールツーティー)」をリリース。
ここでは実際に使用しているお二人、ショップバイヤーの腰越さんと、Tevaマーケティングの渡辺さんに「AVENTRAIL R2T」の特徴や走行感、活用シーン、「AVENTRAIL」との違いなどをじっくり語っていただきました。サンダルで走ることに不安を感じている方も、既にその魅力に気づき始めている方も、きっと何かしらのヒントが見つかるはずです。
サンダルで走ることの新しさを再認識
―― 渡辺さんはデッカーズジャパンのスタッフでTevaのご担当ということですが、ご自身もランナーということですよね。
渡辺 はい、ファンランナーですが、定期的に走るようにしています。
―― やはりサンダルで走ることが多いですか?
渡辺 そうですね。最近はシューズよりサンダルで走る機会が増えてきました。特に蒸し暑い日はサンダルの方が快適で、足の指が自由に動く感覚も気持ちいいです。

―― 腰越さんはトレイルの100マイルレースも何度も走っていらっしゃるし、ショップのバイヤーとして数多くの商品を吟味していらっしゃると思いますが、サンダルで走った感想はいかがでしたか?
腰越 僕自身、昨年の夏は「AVENTRAIL」で月に100kmほど走っていました。ロード7割、トレイル3割くらいの比率でしたけど、サンダルで走ることの新しさと楽しさを改めて実感できました。

―― シューズとサンダルはどのように使い分けていましたか?
腰越 シリアスにインターバルやスピード練習をするときはやっぱりシューズですが、LSDやジョグ、リカバリーランにはサンダルを履いても問題がないので、そういったチョイスなりますね。
―― 渡辺さん、新作の「AVENTRAIL R2T」の特徴を教えてください。
渡辺 R2Tは“Road to Trail”の略で、その名の通り、ロードからトレイルまでシームレスに走れるサンダルです。2024年に登場した「AVENTRAIL」がよりトレイルランニングに向けた性能だったのに対して、「AVENTRAIL R2T」はロードへの対応を強化し、汎用性がより高くなっています。これにより、より幅広いランナーにアプローチできるようになったと感じています。

―― 腰越さんはどのような印象を持たれましたか?
腰越 2024年に発売した「AVENTRAIL」はかなり話題になりましたね。発売後すぐに完売するほどの人気で、“走れるサンダル”という新しいジャンルを築いた印象がありました。“走れるサンダル”は以前から他にもあったのですが、裸足感覚で走るマニアックな存在でした。でも、Tevaはその枠を越えて、「誰でも気持ちよく走れるサンダル」を提案してきた点に価値があると思います。渡辺さん、「AVENTRAIL」と「AVENTRAIL R2T」にはどんな違いがあるのですか?
渡辺 「AVENTRAIL」は、クッション性と安定感を両立しながら、ナイロンプレートによる推進力も備えたモデルでした。柔らかなニット素材のアッパーと、3点でしっかりとフィットする独自のストラップ構造が、快適な履き心地を支えていました。一方の「AVENTRAIL R2T」は、足運びの軽快さと自然なライド感を追求した一足です。8.5mmのドロップ設計により、前へ進む力を自然に引き出し、スムーズな走行をサポートします。街から自然まで、走るたびにそのバランスの良さを実感できる仕上がりです。
腰越 アッパーに使われているネオプレーン素材は、柔らかくて肌に優しく、初めてサンダルで走る方も安心して履けそうですね。フィット感の調整がしやすい3点ストラップ構造は健在で、足に合わせた微調整が簡単にできるのも良いですね。
渡辺 軽さも「AVENTRAIL R2T」の大きな魅力のひとつです。アッパーには、
プレートの反発とは違う、心地よい推進力
腰越 実際に走ってみると、2足の違いはすごくよくわかります。「AVENTRAIL」は接地面積が広くて安定感があり、安心してトレイルを走れる印象でしたが、「AVENTRAIL R2T」はソールがスリムで、前に転がるような走行感。スムーズに足が前に出る感覚がありました。
渡辺 AVENTRAILは地面をしっかりと掴む感じがある一方、「AVENTRAIL R2T」は「スッスッ」と転がるような印象です。これはロッカー形状(船底形状のソール)と8.5mmドロップの組み合わせが絶妙に機能しているからだと思います。
腰越 そのロッカーとドロップが生む推進力は本当に心地よくて、長距離でも疲れづらい構造になっていると思います。
渡辺 ラグの設計も異なっています。「AVENTRAIL」はトレイルをメインにした形状で深いラグが広範囲に配置されていますが、「AVENTRAIL R2T」は小さめのラグを外側と内側で使い分けていて、外側がロード向け、内側がトレイル向けになっていますので、トレイルとロードのどちらにも対応できます。

腰越 Teva独自のスパイダーラバーは、粘着性と耐久性に優れていますね。グリップ力はかなり高く、ウェットな路面でも安心して走れました。
―― 甲の2箇所とヒール1箇所でストラップの締め具合を調整できますが、お二人はどのように使用していますか?
渡辺 私の場合、ヒール部分は一度調整したらあまりいじらないです。普段の着脱は前足部と中足部のストラップを使っています。慣れてくると1度調整すれば、あとはそのままでも快適に走れます。
腰越 僕は基本的に甲の上部だけいじりますね。あとは下りでちょっと締めたくなったときに微調整したりするのですが、サンダルなのに細かい部分でフィット感を追求できるのが、「AVENTRAIL R2T」の完成度の高さだと思います。
街に溶け込むデザインがランニングと日常をシームレスに繋ぐ
―― 「AVENTRAIL R2T」は、走っていない時にはカジュアルシーンに溶け込めるスタイリッシュさを持ち合わせているのも魅力ですよね。
腰越 Tevaって元々スポーツサンダルのパイオニアで、水陸両用のサンダルというルーツを持つからこそ、街にも山にも水辺にもフィットするんですよね。
渡辺 そうなんです。「使えるシーンの幅広さ」にも注目していただきたいです。たとえば、皇居ランに行ってそのままカフェにも立ち寄れる。見た目がラフすぎず、おしゃれに使える。サンダルだから蒸れないし、洗うのも簡単。夏場のランニングにとっては理想的な一足だと思います。
―― ランニングをこれから始めたい方や、まだサンダルで走ったことのないランナーにどんな点を伝えたいですか?
渡辺 おすすめできるポイントは、足の解放感があること、ストラップ式なので履きやすく、ソールのクッション性にも優れ疲れにくいこと、それに何より、走るのが楽しくなるということですね。より自然に近い場所で走れる楽しさがあります。
腰越 サンダルで走るという体験はある意味、新しい体験で足指が自由で開放的なんですよね。それが本当に楽しくて、走ることがまた好きになる。「AVENTRAIL R2T」はそんなきっかけをくれる一足だと思います。また、ファッションアイテムとして見ても、“走れるサンダル”の可能性を大きく広げたプロダクトだと思います。
――ありがとうございました!
Aventrail R2T
Aventrail R2T
(アベントレイルアールツーティー)
・価格:¥17,600(税込)
・展開
[Men’s] サイズ 25.0 – 30.0cm / カラー 2色 / 重量約250g(27.0cm) ※ハーフサイズ展開あり
[Women’s] サイズ22.0 – 25.0cm / カラー 3色 / 重量約210g(24.0cm) ※ハーフサイズ展開あり
・ソールスペック:ドロップ Men’s 8.5mm、Women’s 8.0mm / ヒール38.5mm / フォアフット30.0mm(27cm)
・販売店:エルブレス御茶ノ水店、エルブレス新宿店、エルブレス吉祥寺店、エルブレスららぽーと海老名店、スーパースポーツゼビオ東京御茶ノ水本店、エルブレス福岡天神店
Aventrail Series

◾️Teva:https://jp.teva.com