トレイルランニングにおいて、GPSウォッチは単なる“時計”ではなく、安全性やパフォーマンスを支える大切な装備です。
選ぶ際に考慮すべきポイントは、大きさやデザイン、予算以外にも、バッテリー持続時間、高精度な位置情報や地図表示、ルートナビゲーションなど多くの要素があります。
ここではGarminの人気3モデル、「Enduro 3」「Forerunner 970」「Forerunner 265」を、トレイルランナーの視点で比較します。それぞれの魅力を整理しながら、自分のスタイルに合った1本を見つけてください。

アウトライン
Enduro 3(エンデューロ 3)
圧倒的なバッテリー持続時間と高精度GPSを備えた超長距離対応モデルです。ソーラー充電により数週間の継続使用が可能で、山岳レースやウルトラトレイルなど過酷な環境で最大の性能を発揮します。さらに、耐久性に優れたチタン製ベゼルと高輝度LEDフラッシュライト搭載で夜間の安全性も強化。究極の冒険者に向けたGPSウォッチです。
Forerunner 970(フォアランナー 970)
ランナー特化型の最上位モデルで、鮮やかなAMOLEDディスプレイを搭載。ランニング耐久性やステップスピードロスなど最新指標を表示し、トレーニングを科学的にサポートします。さらに、心電図(ECG)計測や音声操作にも対応し、健康状態の把握と操作性が大幅に向上。マラソンからトレイルランニングまで幅広く活躍します。
Forerunner 265(フォアランナー 265)
軽量コンパクトで日常使いにも最適なGPSウォッチです。鮮やかなAMOLEDディスプレイで視認性が高く、トレーニング効果やVO2 Maxなどの基本指標をしっかり管理できます。さらに、睡眠管理やストレス測定など健康管理機能も充実。初心者から中級ランナーまで幅広く対応できるバランスの良いモデルです。
基本スペック

「Enduro 3」は、耐久性を重視し、バッテリー駆動時間も長いため大柄なボディで、無骨なアウトドアウォッチの雰囲気を漂わせています。「Forerunner 970」はスマートな見た目でどんな場面にもマッチします。ディスプレイの明るさと解像度の高さも特筆すべき点です。そして、少しでも軽いウォッチが欲しい方や、女性の腕にもマッチするのが「Forerunner 265」です。ディスプレイは一番小さいですが解像度は高いので視認性も良好です。
Enduro 3 | Forerunner 970 |
Forerunner 265 |
|
ディスプレイ | MIP | AMOLED | AMOLED |
ディスプレイ サイズ(inch) |
1.4 | 1.4 | 1.3 |
解像度(pixel) | 280 x 280 | 454 x 454 | 416 x 416 |
サファイアレンズ | ◯ | ◯ | – |
タッチスクリーン | ◯ | ◯ | ◯ |
フラッシュライト | ◯ | ◯ | – |
マイク・スピーカー | – | ◯ | – |
ソーラー充電 | ◯ | – | – |
防水等級(ATM) | 10 | 5 | 5 |
心拍センサー | 第5世代 | 第5世代 | 第4世代 |
心電図アプリ | ◯ | ◯ | – |
MIL規格準拠 | ◯ | – | – |
サイズ(mm) | 51x51x15.7 | 47x47x12.9 | 46.1×46.1×12.9 |
重量(g) | 63 | 56 | 47 |
価格(円・税込) | 148,000 | 121,800 | 62,800 |

GNSSとナビゲーション機能
3モデルともマルチGNSSマルチバンドに対応しているため、複数の衛星と周波数帯を同時に受信し、森林や谷間などの環境でも高精度な位置情報が得られます。また、周囲の環境に応じて自動的に最適な衛生補足モードに切り替える「SatIQ」というGarmin独自の機能も搭載しており、高精度とバッテリー効率の両立を実現しています。
「Enduro 3」と「Forerunner 970」は、等高線付きのフルカラーマップを内蔵しているため、オフラインでも地図表示が可能。ルートを事前に取り込めば、分岐地点や登坂、標高変化を視覚的に確認でき、トレイルでの安心感が増します。さらに、登り区間の位置・勾配・残距離を表示する“ClimbPro”も搭載しています。
「Forerunner 265」は地図表示には非対応ですが、ルートの取り込みとトレースには対応しており、分岐を矢印で案内してくれるため、ルートを見失わずに走るには十分な機能です。都会と違って、トレイルでは分岐の数が少ないのでマップ表示がなくても実用上の問題はありません。


GNSS精度とナビゲーション機能
Enduro 3 | Forerunner 970 |
Forerunner 265 |
|
精度 | マルチGNSS マルチバンド |
マルチGNSS マルチバンド |
マルチGNSS マルチバンド |
SatIQ (衛星自動選択モード) |
◯ | ◯ | ◯ |
オフラインマップ | ◯ | ◯ | – |
ClimbPro | ◯ | ◯ | – |
バッテリー性能
「Enduro 3」は高容量のバッテリーとソーラー充電を装備しているため持続時間が群を抜いています。100km以上のトレイルレースを走ったり、数日間のロングトレイルや縦走登山、山岳レースでも安心して使える仕様です。
「Forerunner 970」はAMOLEDディスプレイ搭載モデルとしては優れた省電力性能で、SatIQ(衛星自動選択モード)で23時間と1日がかりのレースやロングトレーニングにも対応できます。
「Forerunner 265」も軽量コンパクトなボディながら、日帰りのトレイルランやフルマラソンには十分なバッテリーを備えており、週末アクティビティや日常使いにはぴったりと言えます。
バッテリー駆動時間
モード | Enduro 3 | Forerunner 970 |
Forerunner 265 |
GPS | 約120時間 +200時間** |
約26時間 | 約20時間 |
SatIQ (衛星自動選択) |
非公開 | 約23時間 | 約16時間 |
マルチGNSS | 約80時間 +64時間** |
非公開 | 非公開 |
マルチGNSS マルチバンド |
約60時間 +30時間*** |
約21時間 | 約14時間 |
スマートウォッチ モード |
約36日 +約54日間* |
約15日間 | 約13日間 |
ソーラー充電 | ◯ | – | – |
*ソーラー充電:50,000ルクスの条件下の屋外にて1日あたり3時間の着用を含む終日着用を想定
**ソーラー充電:50,000ルクスの条件下での使用を想定
***ソーラー充電:50,000ルクスの条件下での使用を想定; SatIQモードでの標準的な使用を想定
アウトドアでの信頼性と安全機能
コンパス、気圧高度計、温度計、天気情報などのアウトドアで必要な機能、事故検出・援助要請機能といった安全面での機能、さらに、位置情報、コース、ワークアウトを、友達のGarminデバイスと簡単に共有できるガーミンシェアや、計画したコースと現在の位置を他のユーザーと共有できるLiveTrack(位置共有)、はすべてのモデルが対応しています。
アウトドア&セーフティ機能
Enduro 3 | Forerunner 970 |
Forerunner 265 |
|
コンパス | ◯ | ◯ | ◯ |
気圧高度計 | ◯ | ◯ | ◯ |
温度計 | ◯ | ◯ | ◯ |
天気情報 | ◯ | ◯ | ◯ |
ガーミンシェア | ◯ | ◯ | ◯ |
LiveTrack | ◯ | ◯ | ◯ |
一部のアクティビティ中の 事故検出機能 |
◯ | ◯ | ◯ |
事故検出時の スマートフォン通知 |
◯ | ◯ | ◯ |
援助要請機能 | ◯ | ◯ | ◯ |

まとめ
Enduro 3(エンデューロ 3)
バッテリー、地図、耐久性を極めた山岳志向ウォッチ
こんなトレイルランナーにおすすめ
・100km以上の超長距離レースに定期的に参加する。
・数日間にわたるファストパッキングや山岳縦走を行う。
・充電環境が限られる場所でのトレーニングが多い。
・最高峰のバッテリー持続時間と堅牢性を最優先する。
・商品ページ:こちら🔗
Forerunner 970(フォアランナー 970)
高機能・高解析を実現したバランス型
こんなトレイルランナーにおすすめ
・レースでの詳細なデータ分析とパフォーマンス向上を目指す。
・バッテリー持続時間も重要だが、ディスプレイの美しさも妥協したくない。
・ランニングの新指標や音声コマンドなどの先端機能を使いたい。
・日常のロードランニングからトレイルまで幅広く活用したい。
・商品ページ:こちら🔗
Forerunner 265(フォアランナー 265)
軽さ、視認性、使いやすさを兼ね備えた高コスパモデル
こんなトレイルランナーにおすすめ
・トレイルランニングを始めたばかりで、GPSウォッチを探している。
・必要な機能を備えつつも、価格を抑えたい。
・鮮やかなディスプレイでトレーニングデータを視認したい。
・ルートナビゲーションは必要だが地図表示はなくても良い。
・商品ページ:こちら🔗
■ガーミンジャパン株式会社:https://www.garmin.co.jp/