ウィンドシェルでもハードシェルでもない
新しいレイヤリングシステム「プレシェル」
トレイルランナーにとって、防寒用のシェルは年間を通して携帯したい装備の一つです。今回ご紹介するMOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア)の「Kor Preshell Hoody(コア プレシェルフーディ)」は、ウインドシェルでもハードシェルでもない、独自のコンセプトに基づいた「プレシェル」。最大の特徴防風性と通気性のバランスにあります。
素材はPERTEXの「カンタムエア」。20デニール以下の極細糸で高密度に織られていて、軽量で、引裂強度、縫い目強度にも優れています。通気性と防風性をバランスさせたストレッチ素材で、ウェア内のムレを逃がします。耐久撥水(DWR)加工も施され、耐候性にも優れています。
フロントジップ+フードというベーシックなシルエットで、両サイドにジップポケットを配置。内ポケットも一つあり、本体を収納できるパッカブル仕様になっています。裾とフードはサイド部分のみゴムを入れたギャザー仕上げになっています。
内側の縫い目はパイピング処理をしてあるため、ごろつく感じがなく上質な着用感です。ややスリムフィットでアームホールもタイトですがストレッチ素材なので、腕振りのストレスもありません。肌触りはサラサラしているので半袖の上から着ても張り付く感じはありません。汗を描いても肌離れは良好です。
実際に走ったのは気温10度前後のトレイルでした。稜線にたどり着くまでの登りでは、いつもならウインドシェルを着ない気温でしたが、あえて着用。リップストップなどの素材を使用したシェルではものの数分で脱ぎたくなってしまうところですが、汗をかいても蒸れが少ないので、フロントのファスナーから空気を取り込むだけですみました。
なだらかな稜線上をツーリングしても、下りのセクションに入っても、冷えることなく走りきれました。休憩時のためにインサレーションジャケットも携帯していましたが、結局着ることなく過ごすことができました。
トレイルランニングでは衣服内の温度や湿度調整が難しいシチュエーションが度々訪れます。汗をかきながら標高を上げていって、山頂に着いたら休憩。標高が上がって気温が下がっている上に、汗で体が冷やされてしまいます。
こんな時に重宝するのが軽量のウインドシェルですが、また走り出すとすぐに暑くなってきて、脱ぎたくなることもしばしば。「Kor Preshell Hoody」は防風性を確保しながらも、通気性にも優れているので、オーバーヒートになる場面が少なく、着脱の回数を大幅に減らすことができます。
軽量なウインドシェルは100gを軽く下回っていますが、「Kor Preshell Hoody」は140g(メンズMサイズ)。しかし、多少の重さとトレードオフするに十分な快適性です。春から秋には気温によって着用となりそうですが、冬の低山ではずっと着たまま走れるシチュエーションが多くありそうで、す。
ラインナップにはプルオーバーのフードなしで、より軽量な「Kor Preshell Pullover(コアプレシェルプルオーバー)」もあります。カラーバリエーションも豊富なので、着こなしの楽しみも広がりそうです。
防風性を確保しながら、適度な通気性を発揮し、蒸れを防いでくれる「プレシェル」は、発汗量の多いトレイルランニングには最適です。ぜひお試しください。
Kor Preshell Hoody
コア プレシェルフーディ
■価格/¥15,000+税
■サイズ/MEN:S, M, L、WOMEN:XS, S, M
■平均重量/MEN:140g(M)、WOMEN:121g(M)
■着丈/MEN:71㎝(M)、WOMEN:67.3(M)
■カラー/MEN:5色、WOMEN:3色
■マウンテンハードウェア http://www.mountainhardwear.jp