【Review】Topo Athletic®︎「ULTRAFLY 3（ウルトラフライ 3）」

程よいサポートで、ナチュラルランニングの習得、確認に最適なロードランニングシューズ

より自然な走りを求めているランナーのためにシンプルとコンフォートを追求したシューズ、ＴｏｐｏＡｔｈｌｅｔｉｃ®︎（トポアスレティック）。今回ご紹介するのは日本初登場となるロードランニングシューズ「ＵＬＴＲＡＦＬＹ３（ウルトラフライ３）」です。

アッパーはしなやかで通気性にも優れたエンジニアードメッシュを採用。実際の足形に近い幅広でスクエアなフォアフット形状はＴｏｐｏＡｔｈｌｅｔｉｃ®︎全てのモデルに共通する特徴です。

（左）伸縮性抜群のエンジニアードメッシュ。補強はなくシンプル。
（右）足型に近いスクエアなルーミートウボックス。

オーバーレイによる補強は見当たりませんが、トウキャップがアッパーの内側についていて、スタイリッシュな外観を維持しながらプロテクトも提供しています。タンは薄いパッド入りで適度なクッション性があります。そして、ＴｏｐｏＡｔｈｌｅｔｉｃ®︎の他のシューズと同様にレースを通すループが二つあり、タンのズレを防いでくれます。

（左）タンはパッド入りで薄すぎず厚すぎず。
（右）ダブルループで端のズレを抑える手法はシンプルだが効果大。

履き口周りには成形されたパッドを配置。そして、ヒールでひときわ目を引くのは外付けされたＴＰＵのヒールカウンターです。これは一般的な内蔵のプレートに比べると低い位置をサポートしています。

外付けのヒールカウンターは踵下部をカバー。上部はしなやかなのでアキレス腱にストレスはない。

ミッドソールはオリジナルのＺＩＰフォーム。ＥＶＡに比べ弾力性が高く、弾力の劣化が少ないのが特徴です。インサイドにはよりしっかりしたフォームを配置し、プロネーション対策を施したツー・デンシティー・ミッドソールです。

スタックハイトはフォアフット２３ｍｍ、ヒール２８ｍｍ。ＴｏｐｏＡｔｈｌｅｔｉｃ®︎のロードシューズの中では２番目の厚さ。５ｍｍのドロップは最も高い設定となります。アウトソールは必要最小限の部分にのみセットされています。

（左）簡単にたためるほどしなやかなフレックス。
（右）アウトソールは必要な部分のみ。グルーブのおかげでしなやかさも保たれている。

足入れしてみると、しなやかなアッパーが足が優しく包んでくれます。見た目通りトウにはゆとりがあり、さらにアッパーの伸縮性も高いのでフォアフット部を自由に動かすことができます。その反面、ヒールホールドはしっかりしていて踵がブレる心配はありません。

走ってみると、ソフトな印象はアッパーだけではなくクッションにも共通していることが判ります。ソフトと言っても、厚底シューズではないので適度なところで底を打つ感覚があり、路面の小さな凹凸をキャチできる足裏感覚も持っています。

ミッドからフォアフット着地で走っている分には、ヒールカウンターが走りに影響することはありませんが、ヒール寄りに荷重したときには、横ブレを抑えて真下に沈み込んでくれます。

「ＵＬＴＲＡＦＬＹ３」で最も特徴的なのはフレックスとトーションの柔らかさによるナチュラル感覚の高さです。適度なクッションとサポートがありながらソール全体が足裏の複雑な動きと一体化してくれるので、裸足に近いライド感を味わうことができます。

スタックハイトとドロップは以前ご紹介した「ＺＥＰＨＹＲ（ゼファー）」と同じですが、性格は大きく異なります。アッパーもソールもソリッドなフィーリングの「ＺＥＰＨＹＲ」はテンポよく走れるシューズ。一方「ＵＬＴＲＡＦＬＹ３」は自分の足の動きを感じながら快適に気持ちよく走れるシューズです。

ナチュラルランニングの動きを積極的に取り入れたい方、定期的にニュートラルな走り方を確認したい方のデイリートレーナーとしてお勧めしたいシューズです。

ULTRAFLY 3
ウルトラフライ 3
・価格：￥18,000+税
・サイズ：MEN’S 26.0-28.5cm　WOMEN’S 22.5-25cm
・カラー：MEN’S 3色　WOMEN’S 2色
・スタックハイト：23mm（フォアフット）、28mm（ヒール）
・ドロップ：5mm
・重量：285g（27.0cm）、 235g（23.5cm）