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suunto トレイルランニング

【Review】inov-8「TRAILROC 270(トレイルロック 270)」

低ドロップ、高反発でスピードを追求した
アグレッシブトレイルモデル

前回紹介した「TRAILROC 285(トレイルロック 285)」(以下、285)の兄弟モデルと言える「TRAILROC 270」(以下、270)を紹介します。

基本的な特性は285と同様で、岩場などの硬く乾いた路面が得意と言えますので285のレポートと合わせて読んでいただければと思います。

ネーミングの通り285と比べると270のほうが15g[サイズ27.0cm・片足]軽く、ドロップ(つま先と踵の高低差)は4mm低い仕上がりとなっています。アウトソールの形状は同じですが、ミッドソールの厚みとアッパーの素材と補強で違いを出しています。

アッパーのボリューム感は285と同様でフォアフット部分にゆとりを持たせスタンダードフィットを採用しています。ですから足を入れた感覚はほぼ同一です。アッパーの素材は、内貼りには285同じ素材を使用。フォアフット部は滑りが良く、マメもできにくそうです。外側のメッシュは細かいけれどもしなやかで、足の動きを妨げません。そして、とくに甲より後ろの部分は薄くなっています。履き口のパッドも少なめです。

左が「TRAILROC 285」。右が「TRAILROC 270」

インサイドの補強は両モデルとも同様ですが、トウキャップ、アウトサイド、ヒールには相違点があります。トウキャップの形状は同様ですが270はよりしなやかな素材を採用。アウトサイドの補強は少なめ。ヒールには285で採用された樹脂製の補強(EHC)はありません。全体としてサポートよりも足の動きを妨げない事を重視した仕上がりとなっています。

インソールは285が低反発素材なのに対して270は高反発のものを採用しています。インソールだけでもリバウンドの違いがはっきりと現れます。ミッドソールはヒール部分クッションが薄く、立っただけで違いがはっきりわかります。

(上左)アウトサイド
(上右)インサイド
(下)すっきりした細めのラスト

さて、実際に走った印象はどうでしょう。285との重量差15gは、走った感じではほとんど違いを感じません、それよりもドロップとクッション性の差がはっきりと感じられます。

270はやはりソールが薄いので足裏が地面に吸い付くようで、反発もしっかりと感じられる仕上りです。4mmのドロップは踵の位置が低く、ナチュラルランニング志向のランナーにフィットします。

クッションはフワッとした感じはなく、ダイレクトに路面にパワーが伝わります。足に直接伝わる反発はインソールの影響も大きいでしょう。試しに285のインソールを入れてみましたが、ずいぶんマイルドな印象になりました。しかし、やはり本来のインソールのほうがシューズ全体のバランスが良くなる感じがします。

「TRAILROC 270」は、ダイナミックに高速で走れるランナーが使用すると、とても頼りになるシューズです。足に自信がない方でもショートディスタンスを気持ち良く駆け抜けたい時に使用するなら十分に使いこなせると思います。アグレッシブにトレイルを攻めたいランナーにお勧めしたいシューズです。


inov-8 
イノヴェイト
TRAILROC 270 トレイルロック 270
■価格/¥15,000+税
■カラー
Men’s GREEN/BLACK、BLACK/RED
Women’s CORAL/BLACK
■アッパー/合成繊維/合成樹脂
■アウトソール/ゴム底
■サイズ
Men’s 25.0~30.0cm
Women’s 22.0~25.5cm
■ドロップ/4mm

 

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