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トレイルランナーのための、失敗しないヘッドランプ選び

トレイルランニングが面白くなってくると挑戦してみたくなるのがナイトランではないでしょうか。そんな時、頭に浮かぶ装備はヘッドランプですよね。「ヘッドランプは明るいほうがいいでしょ」「照射時間が長い方がいいよね」と思っているあなた! 事はそんなに単純ではありません。そこで今回は、ヘッドランプを初めて購入する方から、すでに持っている方にもためになる、ヘッドランプ選びの基準について考えてみましょう。

 
明るさの単位

まずはヘッドランプの明るさについて。ヘッドランプのカタログでは明るさはルーメン(lm)という単位で表されています。でも、ルクス(lx)という単位も聞いたことがありますよね。この違いはなんでしょうか? ルーメンは光源の明るさのことで光束と表現されます。ルクスは照らされた面の明るさのことで照度といわれます。

明るければ良いってもの?
(左)近距離の照射。(中)移動中の照射。(右)遠距離の照射。

例えば、同じ100ルーメンのランプでも光の広がり方や反射板の性能によって照射される場所の明るさは同じとは限らないのです。より狭く、遠くを照らすようにセッティングされたいわゆるスポットランプもあれば、広範囲に光を分散させる広角ランプもあります。これは、どちらが良いという問題ではありません。前方の標識を確認したい時などはより遠くを照らして欲しいし、地図を見たり手元で作業したりする時はより広範囲を照らしたいわけです。つまり、スポット、広角の両方を照射できるランプがベストという事になります。

最高の明るさは一瞬?

さて、それでは次に照射時間の問題です。例えば、カタログに100ルーメンで照射時間が120時間と表記してあったとします。ここで誤解しがちなのは、100ルーメンの光束が120時間続くと思ってしまうことです。それは間違いです。電池の特性によるものですが、100ルーメンの光束で点灯するのは新品の電池を入れて、初めて点灯した一瞬だけだと考えてください。「じゃぁ、その後はどうなるの?」と思うかもしれません。その後は右肩下がりにどんどん暗くなっていくのです。100ルーメンで点灯すれば安心と思って用意しても実際は、ほとんどの時間を想定していたよりずっと暗い照度で行動することになります。

ヘッドランプのトップブランド「PETZL(ペツル)」ではこのようなランプをスタンダードライティングと呼んでいます。
これに対して、バッテリーが無くなる直前まで同じ明るさを維持するよう電子制御されたランプもあり、それをコンスタントライティングと呼んでいます。常に同じ明るさを維持できるので、使い勝手は良好ですが、バッテリーの消耗が早いのが弱点と言えます。

さらに「PETZL」では最先端のリアクティブライティングの製品も用意しています。リアクティブとは調光という意味。
ヘッドランプを少しでも長く、快適に使用するためには必要に応じた明るさで使用することです。強い明るさが欲しい場面は、下り坂や平地を軽快に走っている時、先の看板などを確認したい時ですね。最高の明るさはいらないけれど、ある程度幅広く照らしたい場面は、歩いて登る時、人の後ろについて走る時や地図などの手元を見る時です。リアクティブライティングではセンサーによって対象物までの距離を測り、最適な明るさを自動で調整してくれます。いつでも最適な明るさが提供されるため、快適なだけでなく、バッテリーの持続時間も長くしてくれるうえ、バッテリーが無くなる直前まで最大光量に近い明るさを出力できるので、明るいランプが欲しいランナーに最適な機能です。

初心者こそハイスペックなランプを

「ナイトランは初心者だから、ヘッドランプはとりあえずなんでもいいや!」という考えは間違い。初心者こそ、安全のためにも、ここぞという時に明るい光を出すランプを選びたいものです。さらに、適切なライティングを自動でしてくれて、長時間安定した光を提供してくれるランプであれば理想的です。そういった目線で選ぶと、最低でもコンスタントライティング機能を持ったランプ。ですがバッテリーの持ちを考えると、ベストな選択はリアクティブライティング機能の付いたランプと言えるでしょう。

リアクティブライティングは「PETZL」だけ

リアクティブライティングは「PETZL」が開発した特許技術。数あるランプブランドの中で、リアクティブライティングは「PETZL」にしかありません。次のページではトレイルランナーにお勧めの「PETZL」のパフォーマンスシリーズをご紹介します。

 

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