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シェイクドライだけじゃない。元祖〝ベアメンブレン〟アウトドライエクストリームを試してみた

防水透湿機能があるレインウェアは通常、表地の裏に防水透湿機能を持ったメンブレンを配置していますが、近年登場して話題となっているのは表地がメンブレンで、その裏に生地を配置した構造です。このテクノロジーを提供しているのは現在2社のみなので、どうやら一般名詞が存在しないらしく、ここでは勝手に〝ベアメンブレン〟(むき出しの膜)と表現しました。

ベアメンブレンで有名なのはGORE-TEX SHAKEDRY™(ゴアテックス シェイクドライ) ガーメント(以下、シェイクドライ)ですが、実はそれより先にデビューしたのがColumbia(コロンビア)が採用するOutDry Extreme(アウトドライエクストリーム)で、2016年から販売しているのです(シェイクドライは2017年発売)。

今回は「OutDry Extreme」を採用したColumbia Montrail(コロンビア モントレイル)の「Outdry EX Lightweight Shell(アウトドライEXライトウエイトシェル)」を試してみました。

表地にメンブレンを配置したことによるメリットは恒久的な撥水性と高い透湿性です。そもそもメンブレン自体は水を含むことはありません。従来のレインウェアはメンブレンの上にある生地を撥水加工してあるため、その効果が落ちると表地に水を含んでしまい、透湿性を落とすだけでなく、重量も増加させてしまうという問題がありました。今回ご紹介する「Outdry EX Lightweight Shell」は表地がないので透湿性を妨げることがなく、さらには、2層で構成されているので軽量化も実現できるたわけです。

(左)シームテープは外側に貼られている。
(右)背中のベンチレーション。

それでは細部を見ていきましょう。表面のメンブレンには摩擦対策と思われる細かいドットの凹凸が付いています。通常内側に貼ってあるシームテープが外側にあり、デザインのアクセントにもなっています。ジッパーは上下から開けるダブルジッパー仕様。胸には大きめのポケットがあり、ここに本体を収納できるパッカブル仕様となっています。背中にはベンチレーションがあり、水の侵入を防ぎながら換気を行うことができます。フードは後部のベルクロで調整するタイプとなっています。裾には左右にドローコードがつき、絞ることが可能です。

(左)あごが当たる部分にはソフトなチンガードを配置。
(中)フードの調整は東部のベルクロで行う。
(右)裾のドローコードは左右に配置。

シルエットは少しゆとりがあるので小さめのバックパックならジャケットの内側に着用可能です。機能を省いていないのに重量は180g。着用感は軽いです。初代の「OutDry Extreme」を採用したウェアは重量も厚さもありましたが、それからの進歩は目を見張るものがあります。

表面の撥水性は水玉がコロコロと落ちていくほどではありませんが、しっかりと弾いてくれます。長時間雨の中で行動しても染み込むことはありませんでした。透湿性も良好です。心拍がかなり上がるような走り方をすると当然汗だくになり、そのすべてを排出することはできなくなりますが、春、秋、冬にゆったりと走るくらいなら快適に過ごせます。

利点は快適さだけではありません。撥水性が落ちないという安心感も大きなポイントです。今までのレインウェアの撥水性は必ず低下するというのが常識で、再加工するのが手間でした。「Outdry EX Lightweight Shell」なら余計な心配をしなくていいのがありがたいところです。雨でもじゃんじゃんトレイルへ出かけるヘビーユーザーこそメリットを感じられるレインジャケットだと思います。


Columbia Montrail
Outdry EX Lightweight Shell
アウトドライEXライトウエイトシェル
・価格:¥18,000+税
・サイズ:S-XL
・カラー:2色
・重量(目安):180g
・素材:ナイロン100%

コロンビア モントレイル  http://www.montrail.jp

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