アウトドア企業のパタゴニア・インターナショナル・インク日本支社は、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」をミッションに掲げています。着古されたTシャツを廃棄せず、リサイクルして作られる新たなTシャツ。ティーサイクルによって循環型システムを確立。
ティーサイクルを支えるのが、着古したパタゴニア製のコットンTシャツを回収する「テイクバッグ・プログラム」。2021年の秋から関東のパタゴニア直営店で先行スタートし、2022年7月14日から全国のパタゴニア直営店に拡大します。
着古されたTシャツは、フィンランドを拠点とするサプライチェーンのパートナー〈インフィニテッド・ファイバー〉に送られ、インフィナ繊維という素材にリサイクルされます。このソフトながら丈夫な繊維と、コットンの端切れを工場から収集し、混紡することによってティーサイクル・コレクションが作られます。
patagoniaが製造するものはすべて環境に影響を及ぼします。しかし、カーボンフットプリントのなかでもサプライチェーンは、97%と最も大きな割合を占めており、そのうち86%は原料由来です。そのため、すでに存在する素材のリサイクルや再利用は、カーボンフットプリントの削減に不可欠なのです。patagoniaは、ポリエステル、ダウン、さらには漁網のリサイクルにおいても進歩を遂げてきましたが、最も重要な変革は、すべての素材により循環型のシステムを確立することです。
ティーサイクルはpatagonia初のクローズド・ループ(循環型)製品です。カスタマーから着古したTシャツを回収するテイクバック・プログラムと、patagoniaの世界的なリサイクル・チャンネルから調達した使用済みコットン製衣料を使用して、「インフィナ」と呼ばれる柔らかく、弾力性のある繊維を生み出します。「インフィナ」繊維は消費者から回収された使用済みのコットン製衣料を新しいバルブにリサイクルし、紡糸されます。
この繊維と、廃棄物として処理されるはずだったコットンの端切れを工場から収集して混紡し、リサイクル原料100%で作られた新しいTシャツ、ティーサイクルが出来上がります。
日本国内では豊田通商株式会社と提携し、回収品のリサイクル業者への輸送のバックアップにより日本でのプログラムが可能となりました。
現在の取り組み
2021年秋に開始したpatagoniaのテイクバック・プログラムは、アパレル業界から廃棄される衣類のリサイクル・チェーンを支援しながら、古いコットン製品のリサイクルを可能にします。もしpatagonia製のTシャツ(素材がコットン、ヘンプ、またはリネンのもの)が不要となった際には、お近くのパタゴニア直営店にお持ちください。
次なる展開
patagoniaはすべてのコットンTシャツが循環型システムで作られるべきだと考えています。最終的には、すべてのpatagonia製品を循環型モデルに組み込み、バージン素材への依存を減らすことがpatagoniaの願いです。テイクバック・プログラムの進展と並行して、patagoniaの素材・革新チームは新しいウェアを製造する際に消費者から回収/リサイクルされた衣料品を原料として増やすための他の方法を探索しています。
・テイクバック・プログラム
https://www.patagonia.jp/our-footprint/take-back-program.html
・インフィナ・ファイバー
https://www.patagonia.jp/our-footprint/infinna-fiber.html
■パタゴニア日本支:www.patagonia.jp