ソフトタッチでハイグリップなブランド最軽量トレイルランニングシューズ
・サイド部のしっかりした補強による高いホールド力
・ゴアテックス・インビジブルフィットを採用した防水透湿仕様
・粘りのあるラグが路面に吸い付くようにグリップ
1862年にスイスで設立されたMAMMUT(マムート)は、世界屈指の長い歴史と伝統を誇り、他に類を見ない幅広いラインナップを展開するアウトドアブランドです。
MAMMUTのトレイルランニングシューズは、以前紹介した「Aenergy TR BOA®️ Mid(エナジー TR ボア ミッド)」の他、「Sertig TR Low(サーティグ TR ロー)」、「Saentis TR Low(センティス TR ロー)」の3モデルがあり、それぞれゴアテックスモデルもラインナップしています。今回は最軽量モデルの「Saentis TR Low GTX」を紹介します。
「Saentis TR Low GTX」はゴアテックス・インビジブルフィットを採用した防水仕様のシューズです。インビジブルフィットはアッパー素材にゴアテックス メンブレンを直接接着しているため内部にたるみがなく、抜群のフィット感を提供するだけでなく、アッパーとメンブレンの間に水を溜め込む隙間がないため、雨天時でも通気性を損なうことがなく、アッパーの重量増も最小限に抑えることができます。
アッパーは少し厚みがありますが、ソフトタッチで適度なストレッチ性があります。大型のトウキャップはTPU製。サイドにはオーバーレイの補強の他、シューレースを通すウェビングがソールに接続されている所があり、ヒールホールドを強化しています。ハトメとウェビングを組み合わせたレースケージはベース部分がしっかりしているため、サイド部をしっかりと引き寄せることができます。
防水仕様のためタンはアッパーと接続されていて、ダイレクト感を損なわない程度の厚みを持っています。履き口はスムーズな生地でこちらも適度なパッドが入っています。ヒールエンドは少し高めで、写真を見るとアキレス腱の部分が狭く見えますが、履いてみると違和感はありませんでした。ヒールカウンターはオーバーレイの補強の他、下部に補強が内蔵されていますが、上部はしなやかです。
ソールのスタックハイトは実測値でフォアフット約16mm、ヒール約22mm、ドロップは6mmです。ミッドソールはハイリバウンドEVAウェッジ。横幅は平均的ですがミッドフット部分が少し絞られています。アウトソールは独特のゾーニングによって貼り付けられており、ミッドソールが露出している部分、さらにミッドソールに溝を刻んだ部分に分かれています。ラグの高さは約3.5mm。細長いひし形を二つ束ねたような独特の鋭い形状です。
足を入れてみると、ゴアテックス・インビジブルフィットを採用しているため、シューズの内部はきれいで足に当たるところはありません。ノン・ゴアモデルと同じサイズ感で大丈夫だと思います。
トレイルでは柔らかめのクッションが効いて軽いタッチで走ることができます。フレックスもしなやかなのでプレート入りのシューズのような反応はありませんが、ミッドソールは適度なエネルチーリターンがあるのでリズムをつかむことができます。
TPUのトウキャップは軽量モデルにしてはしっかりしていて安心感がありますが、柔軟性もあるので走行時にストレスになることはありません。ヒールが後ろに拡張されている上に反り上がっているので接地は滑らかです。
グリップ力はあらゆる路面で高い信頼性をもてました。柔らかめの路面ではラグがしっかりと食い込んでくれ、硬めの路面ではラグの柔軟性による粘りがあるため、吸い付くようなグリップを味わえます。舗装路ではラグの粘りによる少しのタイムラグを感じるかもしれませんが、それほど大きな違和感ではないので問題ありません。
「Saentis TR Low GTX」で最も楽しく走れるのは、快適に走れるライトトレイルから、ある程度のグリップとプロテクトが必要な山岳コースのショートからミドルディスタンスだと思います。
軽快さと俊敏性を実現しながらも、テクニカルトレイルへの対応を怠らない、アウトドアブランドらしい仕上がりのシューズだと思います。
Saentis TR Low GTX
(センティス TR ロー ゴアテックス)
・価格:¥28,600(税込)
・サイズ:MEN 25.5-29.0cm、WOMEN 23.0-25.0cm
・カラー:MEN 2色、WOMEN 2色
・ドロップ:4mm
・重量:260g(27.0cm)、230g(24.0cm)
■マムート スポーツグループジャパン
https://www.mammut.jp/