新感覚で別次元の快適さ。丸く凹んだ波打つソールが足裏の圧を軽減する新発明。
・ブランド最厚のスタックハイト(35×41mm)
・ソールの凹みが足裏の圧を分散し疲労を軽減
・極限まで高く伸びたサイドウォール
Salomon(サロモン)のトップアスリート向けのコレクション、S/Lab(エスラボ)から、まったく新しいコンセプトのソールシステムを備えたシューズ「S/Lab Ultra Glide(エスラボ ウルトラライド)」が登場しました。一目で判るのは厚底で独特の波型の形状をしているということ。この形状が走りにどのような影響を及ぼすのかを検証していきます。
話題のソールを説明する前に、まずはアッパーから見ていきます。素材は半透明でホールド性と通気性が高いモノメッシュと柔軟なニットを合わせて織り込んでいるため、ソフトな足当たりとストレッチ性能、そしてしっかりとしたフィット感とホールド性能を兼ね備えています。

薄めながら低反発で高密度なタンはソールと接続されています。もちろんワンタッチで調整できるクイックレースとそれを収納するレースポケットも備えています。

履き口周りのパッドは薄目ですが密度は高くしっかりしています。ヒールカウンターは内蔵していないので踵は指で潰せるほどしなやかです。

それでは注目のソールシステムを見ていきます。
スタックハイトはフォアフット35mm、ヒール41mm、ドロップは6mm。Salomonのトレイルランニングシューズの中では最も厚いソールです。

ミッドソールは2層で構成されています。上層は弾力と反発力を兼ね備えた超臨界発泡のエナジーフォーム+。下層は安定感を生み出すしっかりしたエナジーフォーム。この下層がくるぶしの下まで外側に大きく拡張されてサイドをサポートしています。プレートは内蔵されていません。そして、底にはクレーターのように丸く凹んだポイントがたくさん並んだ可変波状構造となっています。この凹んだ部分はリリーブ・スフィア(relieve SPHERE)と呼ばれていて、足裏で圧が集中する部分に設置され、部分的に高まる圧を分散させる構造になっています。ミッドソールのフォームの素材、厚さ、プレートなどとは別の方法で衝撃をやわらげるという、今までのランニングシューズにはない画期的な発想と言えるでしょう。

アウトソールもリリーブ・スフィアの形状に沿ってフルレングスで貼られています。コンパウンドはSalomonオリジナルのコンタグリップ。シェブロン形状のラグは高さは4mmです。
足入れしてみると、しっかりしたモノメッシュの内側にニットが編み込まれているので、レーシングシューズの割に当たりが優しくて快適です。また、トウボックスはSalomonの中では明らかにゆとりがあります。さらに、フォアフットのセンター部分はモノメッシュがなくニットのみなので、しなやかでつま先の自由度が高くなっています。
トレイルを走ってみると、Salomonのシューズとしては群を抜いてソフトなクッションと、サイドのしっかりとしたサポートがうまくマッチして快適さと安定性を感じることができました。さらに、通常のシューズのようにソフトに沈み込むという感覚に加えて、足裏にかかる重みがどこか違うところへ吸収されて、自分の体重が軽くなったように錯覚してしまいます。この感覚は今までのシューズにはない新鮮なものでした。

ラグは数がかなり少なめですが、ソールが波打っているのでラグの角度がすべて水平ではなく、鋭角に接地するためグリップ力が増しているようです。また、柔らかいサーフェスやザレ場などでは、リリーブ・スフィアの凹んだ部分も接地することで抵抗が増し、まるで第二のラグのように機能してグリップを高めてくれました。
「S/Lab Ultra Glide」を履いて一番楽しいのはやはり下りです。足への負担が少ないので、硬い路面でも最小限のダメージで駆け降りることができます。高いサイドウォールのおかげで左右の安定性も抜群です。走り終わった後の疲労感は通常よりも少なく、足全体のフレッシュさは保たれています。

「S/Lab Ultra Glide」トップレンジのレーシングモデルでありながら、ソフトで快適な履き心地のためあらゆるレベルのトレイルランナーにフィットしそうです。Salomonの意欲作のライド感をぜひ体感してみてください。
S/Lab Ultra Glide
(エスラボ ウルトラグライド)
・価格:¥26,400(税込)
・サイズ:22.5-31.0cm
・カラー:1色
・重量:280g(片足27.0cm)
・スタックハイト:35mm×41mm
・ドロップ:6mm
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