テクニカルなコースでも満足できる、ハイグリップ・スタビリティ・オールラウンダー
近年、トレイルランニングシューズに力を入れているMERRELL（メレル）は、Merrell Test Lab（メレル テスト ラボ）を創設し、世界のトップアスリートのフィードバックを元にフラッグシップモデルを送り出しています。このMerrell Test Labで、アスリートによるフィードバックの他、さまざまな検証を通過したシューズに冠されるのが「MTL」です。今回紹介する「MTL LONG SKY 2」も、もちろんMerrell Test Labから送り出されたハイスペックモデルです。
「MTL LONG SKY 2」は初代の「MTL LONG SKY」と比べて約10gの軽量化、リサイクル素材の採用、ミッドソール素材の変更、ヒールのスタックハイト（-4mm）およびドロップ（-4mm）の変更などがアップデートの大きなポイントです。
それではアッパーから見てきます。
フォアフットからミッドフットにかけては目が荒く、しっかりしたメッシュに極薄いメッシュのライニングを合わせた２レイヤー。最大限の通気性と速乾性を発揮する他、水分を保持しにくいためウェットコンディションでの重量増を防いでくれます。
リサイクル素材のウェビングタンはソールに接続されたインターナルブーティ構造で、張りがありソックスのようなフィット感でシューズとの一体感を高めます。
リサイクル素材のシューレースは伸縮性がほとんどなく、しっかりとテンションをかけることができます。余ったシューレースはタンのバンド（レース収納キーパー）に留められます。履き口のパッドは高密度で程よい厚み。ヒールカウンターは低めのプレートが内蔵されているほか、サイドからヒールを囲むようにステッチとオーバーレイで強化されています。
ソールのスタックハイトはフォアフット19.5mm、ヒール23.5mm。ドロップは4mm。ミッドソールはMERRELLが独自に開発したFLOATPRO™を採用。軽量で優れたクッション性を発揮しながら、反発弾性を長期間維持できる高機能EVAフォームです。フォアフットの高さは前作と同じですが、ヒールが4mm低いため、ドロップも-4mmとなっています。インソールはEVAでトップシートにリサイクル素材を採用しています。
アウトソールは定評のあるVibramのメガグリップ。フルレングスで配置していますが随所に肉抜きをして軽量化を図っています。ラグの高さは5mm、形状は山型ですが、すべて同じではなく各所にスリットが入っています。また、サイドのエッジぎりぎりまでラグが張り出しているので、見た目よりも接地幅は広くなります。
足を入れてみると、かかとから甲の部分にかけてはピタリとフィットし、つま先周りには若干のゆとりがあります。特筆すべきはソールに接続されたタンのフィット感です。シューレースを結ばなくても足裏とソールがしっかりと密着しました。
比較的平らなトレイルを走り出すと、ニュートラルな感覚で走ることができます。厚底ではないので足裏感覚も良く、薄底でもないので程よいクッションとエネルギーリターンを感じました。5mmのラグの粘りは感じるものの、フラット感も高く、硬いトレイルでも揺れが気になることはありません。ロッカーはフォアフットはなだらか、ヒールの方が少し強めで、しっかりとアシストしてくれます。
テクニカルな路面になってくると、少し硬めに感じたアッパーが本領を発揮。左右に揺れる足をしっかりとサポートし安定性を与えてくれます。グリップも強力でラグ形状による引っ掛かりと、コンパウンドの粘りを総動員してトレイルを掴んでくれました。
「MTL LONG SKY 2」はテクニカルトレイルを得意とするものの、ライトトレイルでスピードに乗って走ることもできるオールラウンド性能を持っています。エントリーユーザーならショートからミドル、上級者ならミドルからロングディスタンスでどんなシーンでも使用できそうな頼りになる存在です。
MTL LONG SKY 2
エムティーエル ロング スカイ 2
・価格：15,400円（税込）
・スタックハイト：ヒール23.5mm – つま先19.5mm /ドロップ 4mm
■メンズ：25.0-28.0cm, 29.0cm, 30.0cm [ 約280g (27.0cm/片足) ]
カラー：タンジェリン
■ウィメンズ：22.5-25.0cm [ 約230g (24.0cm/片足) ]
カラー：タンジェリン
■MERRELL：https://merrell.jp/
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