TrailRunner

【Report】「KOBE TRAIL」は “見て楽しい・走って辛楽しい” 都市型トレイルエンターテイメント・フェスティバル

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

Salomon(サロモン)がサポートする、トレイルランニングシリーズ国際大会「Golden Trail World Series(ゴールデン・トレイル・ワールドシリーズ)」が日本で開幕。舞台は、日本三大夜景の一つとして知られる摩耶山掬星台を中心とした六甲山地。さらに、世界に誇る国際都市「神戸」特有の地形を活かした都市型トレイルエンターテイメント・フェスティバル「KOBE TRAIL 2025」も同時に開催されました。

 

4月19日(土)「Golden Trail World Series 2025 第1戦」、21kmのコースはスタートの摩耶山掬星台中心に4つのループで構成され、累積標高は2,109m。果てしない階段、石畳の道、そして急な下り坂が続く、日本国内屈指のアップダウンコース。転戦するトップアスリートもシリーズ中最も過酷なコースだとコメントしていました。

しかし、ギャラリーにとっては、ゴールを含めて選手が4回も戻ってくるため飽きさせず、難コースであるからこそ、急な下りを飛ぶように走ったり、急な上りを駆け上がったりする迫力あるトップアスリートの姿を観戦できます。ロングレースではなかなか見られないトップスピードの走りは圧巻です。トレイルランニングも野球やサッカーのように観戦するスポーツとしても楽しめることを実感させます。

 

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

Golden Trail World Series 2025 第1戦
女子はサラ・アロンソ、
男子はパトリック・キプンゲノが優勝

レース当日はテクニカルなコースに加え、猛暑、高湿度も加わり、白熱した開幕戦となりました。
まず女子が30分先にスタート。序盤はディフェンディングチャンピオンのジョイス・ニェル(ケニア)が先頭を引っ張り、マダリナ・フロレア(ルーマニア)、サラ・アロンソ(スペイン)、マレン・オサ(スペイン)、そして日本の高村貴子が続きました。その後、アロンソが先頭に立つと、そのまま一度も譲らず。

 

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

ループ2、ループ3と進むにつれ、アロンソは決定的なアタックを仕掛け、フロレア、オサを抑えて2時間53分57秒で優勝しました。日本の高村貴子は安定した走りを見せて4位と健闘。ニェルはレース中盤のアクシデントに見舞われ、トップ5から脱落。秋山穂乃果は7位、田中吉美は8位となりました。

 

Sara Alonso @GoldenTrailSeries | @KobeTrail

「この冬は本当にハードなトレーニングを積んで、このレースで勝てると信じていた。レース中にジョイスが道を間違えてしまった。でも、自分がリードしていることに気づいてからは、集中し続けるしかなかった。シーズンを勝利でスタートできて本当に、本当にうれしい」(サラ・アロンソ)

 

高村貴子 @GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

男子のレースは密集した先頭集団でスタート。ジョーイ・ハドーン(スイス)が序盤をリードし、シルヴァン・カシャール(フランス)、フィレモン・キリアゴ(ケニア)、パトリック・キプンゲノ(ケニア)、ダニエル・パティス(イタリア)が続きました。ループ2までに、キプンゲノが力強い上りでトップに躍り出ると、ハドーンとキリアゴがプレッシャーをかけ続けました。

 

(左)近江竜之介(右)Patrick Kipngeno @GoldenTrailSeries | @KobeTrail
(左)小笠原光研(右)上田瑠偉 @GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

暑さが厳しくなり、フィールドが広がっていく中、ボグダン・ダミアン(ルーマニア)が終盤に追い上げ、カシャールは灼熱のコンディションのため脱落。キプンゲノは2時間29分46秒で、見事、神戸で2連覇を果たしました。日本勢は近江竜之介が5位、小笠原光研が8位、上田瑠偉が9位と、女子同様にトップ10に3人が名を連ねました。

 

(左)Patrick Kipngeno(右)Madalina Florea @GoldenTrailSeries | @KobeTrail

「まず第一に、このレースで再び優勝できたことを神に感謝したい。彼らは最後まで僕をプッシュしてくれた。最後まで僕を後押ししてくれた」(パトリック・キプンゲノ)

 

■リザルト
Top 10 – Women
1. Sara Alonso(Spain – Asics)– 2:53:57
2. Madalina Florea(Romania – Scott)– 2:59:46
3. Malen Osa(Spain – Salomon)– 3:02:10
4. 高村貴子(Japan)– 3:02:55
5. Sara Willhoit(United Kingdom – Scarpa)– 3:17:15
6. Joycemuthoni Njeru(Kenya – Nnormal)– 3:21:19
7. 秋山穂乃果(Japan –merrell)– 3:21:55
8. 田中吉美(Japan)– 3:24:28
9. Betty Bergstrand(Sweden – Salomon)– 3:26:19
10. Courtney Coppinger(USA – Brooks)– 3:27:57

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

Top 10 – Men
1. Patrick Kipngeno(Kenya – Run2gether On Trail)– 2:29:46
2. Philemon Kiriago(Kenya – Run2gether On Trail)– 2:31:53
3. Bogdan Damian(Romania – Datacor)– 2:31:56
4. Joey Hadorn(Switzerland – Salomon)– 2:33:45
5. 近江竜之介(Japan – Salomon)– 2:35:49
6. Daniel Pattis(Italy – Brooks)– 2:37:21
7. Theo Bourgeois(France – Brooks)– 2:39:38
8. 小笠原光研(Japan)– 2:39:48
9. 上田瑠偉(Japan – Ueda Team)– 2:46:45
10. Juho Ylinen(Finland – Hoka)– 2:49:11

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

 

ゴールデントレイルワールドシリーズ
https://goldentrailseries.com/

 

レース後は神戸駅近くのSOLA KOBEを会場にしたレセプションパーティー、「TRAIL DISCO(トレイル・ディスコ)」を開催。「Golden Trail World Series」のエリートランナーの表彰セレモニー、さらにはドリンク・アルコールバーに音楽ブースなど、神戸の夜景を眺めながら様々なコンテンツを楽しみました。

 

@GoldenTrailSeries | @KobeTrail

 

 

 

KOBE TRAIL 2025
さまざまなランナーが楽しめる
アットホームなイベント

@KobeTrail

 

4月20日(日)は「KOBE 15k」「KOBE 15k EKIDEN」「KOBE 4k / KOBE 4k Pair」が開催され、一般のトレイルランナーが楽しみました。Golden Trail World Seriesは、トップアスリート以外でもエントリーすることは可能で、参加資格はそれほど厳しくないのですが、累積標高と制限時間を考えると完走するにはかなりの走力が必要。

 

@KobeTrail

 

というわけで一般のトレイルランナーは「KOBE 15k」がお勧めです。とは言っても、使用するコースは「Golden Trail World Series」と同じで1ループ少ないだけなので、なかなかハードです。
前日の緊張感よりは和やかな雰囲気で選手の皆さんは辛楽しく走られていました。前日に走った上田瑠偉選手が大声で応援していたのも印象的でした。

「Golden Trail World Series」と「KOBE TRAIL」はショートレースの魅力を教えてくれる、新しいイベントでした。

 

@KobeTrail

 

KOBE TRAIL 2025
同時開催:Golden Trail World Series 2025 第1戦
開催日程:2025年4月19日(土)、20日(日)
メイン会場:神戸市摩耶山掬星台
種目:4月19日(土)
① Golden TraiL World Series 第1戦 / KOBE 21k
・距離:約21km
・累積標高:+2,110m / -2,108m
・募集人数:100 名(一般女子)/300 名(一般男子)
4月20日(日)
② KOBE 15k
・距離:約15km
・累積標高:+1,433m / -1,435m
・募集人数:400名
③ KOBE 15k EKIDEN
・第1区間:距離3.7km 累積標高+275m / -296m
・第2区間:距離6.1km 累積標高+521m / -512m
・第3区間:距離5.4km 累積標高+637m / -627m
・募集人数:100組
④ KOBE 4k / KOBE 4k Pair
・距離:約3,7km
・累積標高:+275m / -296m
・募集人数:100名 / Pair 100組

■KOBE TRAIL:https://www.kobe-trail.com/

 

 

ゴールデントレイル・ワールドシリーズの今後の日程は以下の通り

・第2戦:2025年4月26日
「Jinshanling Great Wall Trail Race(金山グレイトウォール トレイルレース)」– 24.2km/1,489m V+ – 中国・河北省・承徳市
・第3戦:2025年5月17日
「Il Golfo dell Isola Trail(イル・ゴルフォ・デリソラ・トレイル)」– 26km/1,400m V+ – イタリア・ノーリ
・第4戦;2025年5月25日
「Zegama-Aizkorri(ゼガマ・アイスコリ)」– 42km/2,736m V+ – スペイン・ゼガマ
・第5戦:2025年6月22日
「Broken Arrow Skyrace(ブロークン・アロー・スカイレース)」– 21,7 km/1,433m V+ – アメリカ・オリンピックバレー
・第6戦:2025年6月29日
「Tepec Trail(テペック・トレイル)」– 32km/1,800m V+ – メキシコ・フアスカ・デ・オカンポ
・第7戦:2025年8月2日
「Salomon Pitz Alpine Glacier Trail(サロモン・ピッツ・アルパイン・グレイシャートレイル)」– 28km/1,770m V+ – オーストリア・ミッテルベルグ
・第8戦:2025年8月9日
「Sierre-Zinal(シエール・ジナル)」– 31km/2,200m V+ – スイス・シエール

・グランドファイナル:2025年10月9日
GTWSグランドファイナル –イタリア・レドロバレー

 

■ゴールデントレイルシリーズ:https://goldentrailseries.com/

 

 

また、日本国内ではゴールデントレイル・ナショナルシリーズも開催されます。

・2025年 7月5日(土)~ 6日(日)
中央アルプススカイラインジャパン
長野県駒ヶ根市/伊那市/宮田村
38k/20k/10k/4k
https://www.centralalps-kmpn.com/

・2025年7月20日(日)
The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉
長野県野沢温泉村
65km/37km/14km/7km(キッズ・ファミリー)
https://s-mountain.com/nozawa/

・2025年9月7日(日)
白馬国際クラシック
長野県白馬村
50km/29km/12km/6km(キッズ・ファミリー)
https://s-mountain.com/hakuba/