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salomon トレイルランニング

【Review】inov-8「TRAILROC 285(トレイルロック 285)」

スピードとプロテクションが融合して
名作ハードトレイルモデルが復活!

かつてはinov-8(イノヴェイト)の代表的なモデルとして世界的ベストセラーとなった「TrailRoc(トレイルロック)」が復活しました。といっても、先代の面影はなく、まったくの新設計。ただし、コンセプトはしっかりと引き継いで最新のテクノロジーで表現しています。バリエーションは「TrailRoc285」と「TrailRoc 270」の2種類(inov-8の商品名の最後につく数字は重量[サイズ27.0cm・片足]を表しています)。今回は「TrailRoc 285」をご紹介します。

「TrailRoc 285」のアッパーは足の形状に合わせ、特にフォアフット部分にゆとりを持たせたスタンダードフィットを採用。前回紹介した「TRAILTALON 250(トレイルタロン 250)」も同じスタンダードフィットですが、フォアフット部のゆとりは「TrailRoc 285」のほうが少なくなっています。そして、補強はかなりしっかり目で、特にミッドフットからヒールにかけては手厚くサポートしています。ヒールにはEHC(EXTERNAL HEEL CAGE)というしっかりした補強が付いていて踵の横ブレを抑制します。しかしながら、他のinov-8のシューズと同様にヒールカウンターは内蔵されていないため、やはりフォアフットでの着地がマッチするでしょう。トウキャップは肉厚のサーモプラスチックで耐久性も十分。
足入れしたフィーリングは、見た目通りサイドに高い剛性を感じます。トウ部分は若干タイトと書きましたが、荷重して足がつぶれても窮屈になるほどではありませんでした。足場の悪いトレイルで、このアッパーの安定感はとてもありがたく感じます。

(左)手前が先代モデル。ネーミングは継承しているが別物だ。
(中)トウキャップはかなりしっかりしている。
(右)ヒール部の補強、EHC(EXTERNAL HEEL CAGE)。

ミッドソールは新素材を採用し衝撃吸収力が10%、反発性が25%向上(inov-8の資料より)しています。フカフカではなく、しっかり感があってリバウンドを感じ取れるクッションです。シャンクもしっかりしているのでフレックスは硬めで反発があります。捻れ剛性も高いので、全体としてミッドソールの厚み以上のしっかり感を得ることができます。
アウトソールは硬さと耐久性が違う3種類のラバーを採用。ブルーの部分が硬く、耐久性に優れた素材。グレーの部分が中間、ブラックの部分が柔らかい素材となっています。全体に粘着力があるような吸い付き感があります。湿っていても乾いていても、岩場やツルツルした路面ではワンランク上のグリップがありました。ラグの高さは4mmで小さなブロックがまるでスパイクのように張り巡らされています。硬く荒い路面ではしっかりと引っかかってくれるので安心感があり、アスファルトでもシューズのフラット感を得られるので、様々なシチュエーションで活用できると思います。

(左)スリッピーな硬い路面も確実にホールドするアウトソール。
(中)ミッドフット部は補強だけではなく、アッパー素材も変更。
(右)厚すぎず、柔らかすぎず、反発力が際立つクッション。

「TrailRoc 285」はその名の通り岩場の多いトレイルに適したシューズですが、ハードトレイル用としてはスピードモデルと言えると思います。ゆえに、状況の良い土のトレイルでももちろん高いパフォーマンスを発揮します。そして、このような剛性とスピードを併せ持ったシューズはあまりお目にかかれないセッティングのように思います。しっかり走りたいけれども、プロテクションをおろそかにしたくないという、トレイルランナーにピタリとはまるシューズではないでしょうか。

inov-8 イノヴェイト
TRAILROC 285 トレイルロック 285
■価格/¥15,000+税
■カラー
Men’s BLUE/GREY、 GREY/GREEN
Women’s BLACK/PURPLE/BLUE
■アッパー/合成繊維/合成樹脂
■アウトソール/ゴム底
■サイズ
Men’s 25.0~30.0cm
Women’s 22.0~25.5cm
■ドロップ/8mm

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