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suunto トレイルランニング

【Review】Salomon 「PULSAR TRAIL」「PULSAR TRAIL PRO」

最新トレンドを詰め込んだ、万人向けの新定番オールラウンダー

豊富なラインナップを誇るSalomon(サロモン)のトレイルランニングシューズに、また新作「PULSAR TRAIL(パルサー トレイル)」と「PULSAR TRAIL PRO(パルサー トレイル プロ)」が加わりました。「PULSAR」と言えば2021年に「S/LAB PULSAR」と2022年に「S/LAB PULSAR SG」が登場しています。この2モデルはレーシング仕様と呼ぶにふさわしいアスリート向けのスピードシューズでした。今回登場した2モデルは一般のトレイルランナーが十分に使いこなせる主力シューズです。

(左)「PULSAR TRAIL」。(右)「PULSAR TRAIL PRO」。

まずは両モデルに共通したテクノロジーから見ていきます。
ミッドソールはEnergy Surge(エナジーサージ)を採用。超軽量でありながら、着地の衝撃をレスポンス良くパワーに変換できるため、柔らかいのに弾むようなフィーリングを得られます。しかも、この性能を長時間維持できます。

そして、ミッドソールの中に組み込まれているのはEnergy Blade(エナジーブレード)という軽量のTPU プレートです。「PULSAR TRAIL」は安定感重視、「PULSAR TRAIL PRO」は推進力を重視した設定になっています。

最後のポイントはソールのリバースキャンバー=ロッカー形状です。フォアフット部とヒール部が反り上がった構造になっているため、ランニングのための体重移動を助けてくれ、自然に次の一歩を踏み出すことができます。

(上)「PULSAR TRAIL PRO」。(右)「PULSAR TRAIL」。

それでは、両モデルの違いを見ていきます。まずはアッパーから。
「PULSAR TRAIL」はタンとヒールを接続したエンドフィットやワンタッチで着脱が可能なクイックレースが採用されていますが、アッパーとタンが分かれたオーソドックスな作り。これに対して。「PULSAR TRAIL PRO」は「S/LAB PULSAR」と同様にタンが一体化してソックス状になったアッパーを採用。履き口のカラーも足首にピッタリとフィットします。

(左)履き口の内側、少し下にパッドを配置。(右)ヒールカウンターは内蔵されていないので、踵はしなやかだ。

足を入れた印象は2モデルともしなやかさがあり幅はゆったり。サポートや補強は少なめ。両モデルともヒールカウンターを内蔵していないので、踵周りの自由度が高めです。

違いとしては、厚みがあって柔らかい素材でタンの部分がオーバーラップしている「PULSAR TRAIL」は全体にふんわり。薄めのアッパーでオーバラップがない「PULSAER TRAIL PRO」はしっかり、きっちりした印象でした。

次にソールを見ていきます。
「PULSAR TRAIL」のスタックハイトはフォアフット26.6mm、ヒール32.6mm。「PULSAR TRAIL PRO」はフォアフット27mm、ヒール33mm。ドロップはどちらも6mmです。高さはほとんど同じですが、ソールの形状や幅、プレートの違いによってライド感にはかなり違いが出てきます。

エネルギーリターンと安定性の違いを出しているのがプレート形状です。「PULSAR TRAIL PRO」はEnergy SurgeとEnergy Bladeの相乗効果による弾みやロッカー形状によるローリングを存分に感じられました。これに対して「PULSAR TRAIL」はもう少しマイルドな味付けで安定感を重視したフィーリングでした。

ソールの接地幅は下の「PULSAR TRAIL」の方が広い。

ソールの幅にも違いがあります。「PULSAR TRAIL」の方がフォアフット、ヒール共に接地幅が全体に6mm程度広いので、着地時のフラット感が高くなります。逆に「PULSAR TRAIL PRO」は俊敏性が高い設定です。また、「PULSAR TRAIL」はヒールエンドまでのアウトソールを貼ってあるのに対して、「PULSAR TRAIL PRO」のテールエンドはアウトソールが貼られていないため、フォアフットからミッドフットの接地を想定しているようです。

(左)「PULSAR TRAIL」。(右)「PULSAR TRAIL PRO」。

アウトソールのコンパウンドはどちらも同じContagrip® MA、ラグの高さも3.5mmと共通でオールラウンドタイプ。柔らかいトレイルでもしっかりとグリップし、ロードのような硬い路面でも違和感なく走ることができます。

ラグの形状は異なっていて「PULSAR TRAIL」の方が一つひとつのラグが大きめで、立ち上がりの角度も緩やかなためグリップは若干マイルド。「PULSAR TRAIL PRO」は一つひとつが小さく、数が多いためにより強いグリップを感じました。

「PULSAR TRAIL」と「PULSAR TRAIL PRO」。どちらもしっかりとしたゴージャスなクッションと気持ち良い反発を得られる新世代のオールラウンドシューズと言えますが、その上で個性をしっかりと主張しています。
「PULSAR TRAIL」は履き心地はソフト、ライドは安定性重視、接地はミッドフットからヒール。「PULSAR TRAIL PRO」は履き心地はソリッド、ライドは反発重視、接地はフォアフットからミッドフット。

最新トレンドを詰め込んだ今どきのシューズを、細かいニーズに合わせていきなり2モデルも投入してくるあたりは、さすがはSalomon。どちらを選ぶか考えるのも楽しみです。

PULSAR TRAIL
(パルサートレイル)
・価格:¥17,600(税込)
・展開
Men’s(25.0-28.5cm・280g / 27cm)
Women’s(22.0-25.0cm・220g / 24cm)
・スタックハイト:32.6mm / 26.6mm
・ドロップ:6mm
・カラー:Men’s 2色 / Women’s 2色

PULSAR TRAIL PRO
(パルサートレイルプロ)
・価格:¥20,900(税込)
・展開
Men’s(25.0-28.5cm・270g / 27cm)
・スタックハイト:33mm / 27mm
・ドロップ:6mm
・カラー:Men’s 2色

 

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